生まれてから19年間過ごした東京ですが、どうも都会の生活は苦手で落ち着かないものでした。そして、その東京よりも長くなった沖縄での生活が続いています。 しかし、長いからといって、その土地の人になることは出来ません。こうしてみると、本当に自分自身の落ち着ける居場所は何処にもないような、そんな気もしてきます。 でも、これからも沖縄に住み、あちらの島やこちらの島を転々としながら、野生動物たちの撮影を続けていくことに変わりはないでしょう。 その仕事にしても決して要領のよいものでなく、いつもどこかワンテンポずれたことばかりのように感じます。 ゆったりと流れていく時の中に浮かぶ、南の島での毎日を少しずつ紹介できればと思います。 しかし元来が怠け者で、夏休みの絵日記もまともに付けたことのない性格、どれくらいのペースで更新できるかは、当の本人にも全くわかりません。
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南島漂流記、本日(11/9)から25年目に入ります。 これからも、よろしくお願い致します。
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今朝の日の出(06:47)
今朝の日の出(06:47)
Ricoh Caplio GX
  2004.10.29
今朝は、久しぶりに日の出を見ました。6時47分でしたから、随分と遅くなったものです。沖縄では、まだまだ半袖の生活ですが、着実に秋が深まり、冬が近付こうととしてるのが感じられます。ちょうど日の出の時刻に、満月がこの高さにに見えるのも、今の季節ならではなのでしょうね。
 「やはり、早起きは気持ちがいいですね~!」と言いたいところですが、実はこの写真、朝帰りの証拠写真だったりします・・・私の事務所裏の景色なのですが、どちらかと言うと、爽快感よりも後ろめたさを感じて撮ったものです。早起きどころかこれから寝ようというのですから、日付けも正確には30日なのですが、私にとってはまだ29日の延長だったりします。さぁ、一眠りして、原稿の続きをやらなければ!
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具志川小学校での講演と給食
具志川小学校での講演と給食
Ricoh Caplio GX Speedlight
  具志川小学校での講演と給食
具志川小学校での講演と給食
Ricoh Caplio GX Speedlight
 
2004.10.26
今日は、沖縄本島中部にある具志川小学校でスライド&トークショーを行いました。企画してくださった喜友名先生に事前にいろいろ準備頂いた甲斐あって、なかなか楽しい講演会になりました。いつもは、最後の質問時間にはあまり手が挙がらないことが多いのですが、なかなか質問が途切れないのも、嬉しいことでした。
 久しぶりに学校を訪れてみて感じたのは、やはり子供達が少なくなったことです。1年から6年までの全校生徒が集まっても広い体育館は充分スペースがあります。確か、300数十名というお話でした。詳しい数字は忘れてしまったのですが、一クラスの児童数、クラス数も私たちの小学校時代からは考えられないものです。出生数全国一の沖縄でもこのような状況なんですねぇ。
 終了後、校長室で30年振りくらいに給食をご馳走になりました。給食の内容も私の時代とはちょっと様子が違います。まず、あの悪名高い先割れスプーンではなく、フォークでした。この日の主食はパンではなく、スパゲティ。パンは週に一度だけだそうです。主菜が味噌汁でもパンが出ていた昔とは違います。なかなか楽しい半日でした。
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2004.10.24
フタスジハリカメムシの幼虫は、孵化してもしばらくは卵殻の近くに集団でとどまります。数日して、その場を離れ、ハリツルマサキの実に移動して吸汁を始めるのです。オレンジ色と黒色の小さな幼虫が、紅色に色付いた実に群がって吸汁する光景はなかなかの組み合わせです。
 今日は、いつものコンパクトデジカメでさらに倍率を上げて撮影するために、クローズアップレンズと外付けストロボを組み合わせてみました。しかし、コンパクト機種のレンズの焦点距離はもともとが短いため、クローズアップレンズを組み合わせても、あまり倍率を上げることが出来ずに、それ程これまでと差の感じられる写真にはなりませんでした。やはり、この機種は広角側で撮影してこそ特徴の活きる存在なのかもしれません。
  ハリツルマサキの実から吸汁するフタスジハリカメムシの若齢幼虫
ハリツルマサキの実から吸汁するフタスジハリカメムシの若齢幼虫
Ricoh Caplio GX Close-up Lense Outer-Speedlight
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フタスジハリカメムシのペア
フタスジハリカメムシのペア
Ricoh Caplio GX Speedlight
  2004.10.22
すっかりフタスジハリカメムシの観察が日課になってしまいました。今日は特に、新しい行動やシーンには出会わなかったのですが、台風23号通過後、葉が疎らになって観察し易くなったのか、実際に数が増えたのか、とても目に付くようになってきました。孵化も始まっていますから、これから益々目立つようになるでしょう。
 今日は、昨日撮り逃がした産卵をおさえたかったのですが、残念ながら果たせませんでした。今日の写真は、既に今月12日に紹介した交尾ペアです。特に変わったところはないのですが、秋の陽射しを受けたオレンジ色の胴体の質感が、とても美しく感じられたのです。
※22日(金)の夜に更新しようとしたところ、契約しているサーバースペースの上限を超えてしまい、更新出来ませんでした。サーバースペースの変更手続きが24日(月)でないと出来なかったため、しばらく22日の写真が表示されませんでした。申し訳ありません。
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2004.10.21
今日も昨日に続いて、フタスジハリカメムシの撮影をしてきました。珍しく午前中から出掛けたのですが、それには理由があります。産卵の瞬間を撮りたいのですが、何回通ってもその場面に出会えません。これはいつも訪れる午後の時間帯がまずいのかと思い、午前中に足を運んだ訳です。
 その甲斐あってか、やっと1匹の産卵中の雌を見つけられました。まず、テレビ用にビデオで、正に産卵の瞬間を超アップで撮影し、次にスチル撮影をしようとしたのですが、その場所にカメラを持って戻ってみると、既に雌は産卵を終えたのか、姿が見えません。すると、葉裏に産み付けられた白っぽい小さな卵まで見失ってしまって、どうしてもその場所を見つけることが出来ませんでした。
 その代わり、前日は一箇所だけだと思っていた孵化がもう一箇所でも始まっていたのに気付きました。孵化から1日経つと、赤い部分が黒くなり、前日と同じ齢の幼虫にもかかわらず、かなり印象が違います。どちらが好きかというと、期間限定ということもあって、赤とオレンジの組み合せのほうでしょうか。
  前日孵化したフタスジハリカメムシ
前日孵化したフタスジハリカメムシ
Ricoh Caplio GX Speedlight
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フタスジハリカメムシの孵化幼虫
フタスジハリカメムシの孵化幼虫
Ricoh Caplio GX Speedlight
  2004.10.20
今シーズンでは、これまでで最も強いと思われる台風が通過しました。午後からは、ときどき陽射しも覗くようになってきたので、どの程度の被害か事務所の周りを見て来ました。
 一番気になっていたのは、繁殖活動に入っていたフタスジハリカメムシです。寄主植物のハリツルマサキは、風の影響で少し葉が疎らになっていましたが、それが却って幸いしたのか、虫の姿は探し易い状況でした。20以上の交尾ペアが確認出来、台風の影響どころか、台風前よりも個体数は増えた印象です。出来れば、産卵のシーンを撮影したかったのですが、残念ながら、いくら探しても産卵中の雌は見つかりませんでした。その代わり、ひとつだけ既に孵化の始まっている卵塊を見つけました。オレンジ色と赤色の小さな幼虫の集団は、美しいばかりでなく、何処か踊っているような動きがユーモラスです。
 今日の写真も、このところ愛用しているコンパクトデジカメによるものです。体長2~3mmの幼虫の孵化が、コンパクトカメラで撮影出来てしまうのですから、すばらしいことです。こんなシーンが一眼レフでなくても撮影出来るのはデジタルの恩恵でもあるのですが、このカメラの能力を改めて認識しました。
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2004.10.19
昨夜から台風23号の影響で風雨が強まり、今朝は既に暴風雨が吹き荒れていました。しかし、ちょうど昼過ぎ頃から、台風の目に入ったようで、急に静かになりました。あまりはっきりした目ではないようで、完全に雨がやむことはありませんが、風はほとんど収まり、傘をさして近くのコンビニまで往復出来た程です。
 これで台風の目に入った経験は、何回目でしょうか?最も典型的な目では、薄ら青空が見えたこともありますが、今回はそのようなこともありません。台風の当り年の今シーズン、「復帰後最強」など事前に警戒を促す台風が多かったのですが、実際は中心部が東側を通過したりで、数の割には勢力を感じさせないものがほとんどでした。ところが、今回の23号は、中心気圧こそそれ程ではありませんが、今シーズンでは最強の感触です。
 と、この文章を書いている間に、また風が強まってきました。どうやら、これから吹き返しの風雨強まりそうです。
  一時風雨の収まった沖縄本島中部
一時風雨の収まった沖縄本島中部
Ricoh Caplio GX
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ウスバキトンボ
ウスバキトンボ
Ricoh Caplio GX
  2004.10.17
またまた台風が接近しています。週に1個のペースがどのくらい続いているでしょうか。台風の接近、通過直後は、どうしても昆虫の姿が寂しくなるものです。亜熱帯沖縄では、春、初夏、秋と年3回、昆虫の発生のピークが見られますが、今年の秋は、どうも昆虫の数が少なく感じられます。これも、度重なる台風の接近の影響でしょうか。
 昆虫にとって天敵のような存在の台風ですが、台風の前後に数の増える種類もいます。その典型がこのウスバキトンボ。台風の前後には、群れをなして飛ぶ姿がしばしば観察されます。そのために沖縄ではカジフチートンボ(風吹きトンボ)と呼ばれています。
 しかし、さすがに風の強まってきた今日は、飛ぶのもままならないのか、茂みで翅を休める姿が目につきました。いよいよ台風が近付いてきたようです。
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2004.10.12
今日は、やっとフタスジハリカメムシの成虫の撮影が叶いました。よく探してみると、それ程個体数は少なくないことはないのですが。ひとつは神経質なのと、このところの強風続きの影響か、余りハリツルマサキの茂みの外側には出てこず、見え難いところに留まっているため、なかなか撮影出来ない状況のようです。
 ところで、目にする成虫のほとんどが、交尾ペアを形成していて、単独のもののほうが少ないくらいです。カメムシの仲間は、雌に他の雄と交尾をさせないために長時間交尾戦略を採る雄の種類が多いのですが、このフタスジハリカメムシもそうなかもしれません。しかし、同時に卵塊も多く見つかりますから、何処かで単独の雌が産卵をしているはずです。しかし、さらに探してみましたが、残念ながら、産卵シーンには出会えませんでした。これも強風の影響なのでしょうか?
  フタスジハリカメムシ交尾ペア
フタスジハリカメムシ交尾ペア
Ricoh Caplio GX Speedlight
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フタスジハリカメムシの卵塊
フタスジハリカメムシの卵塊
Ricoh Caplio GX
  2004.10.11
昨日紹介したハリツルマサキの植え込みで、フタスジハリカメムシを探してみました。
 成虫の姿も確かに見かけたのですが、数が少ない上に、すぐに茂みに潜ってしまうので、残念ながらまともな画像を収めることが出来ませんでした。このところ続いている強風の影響かもしれません。
 成虫の代わりにたくさん見つけたのが、ハリツルマサキの葉の裏表に産み付けられている卵塊です。ハリツルマサキの葉自体が小さなものですから、卵塊もよく探さないと見つかりません。ところが、何時の間にこれ程の卵が産まれたのかと驚く程の数が見つかりました。気付かないうちに季節は進んでいたよう、、、と書きながら感じたのですが、今年は例年よりもフタスジハリカメムシの繁殖の時期が早いようです。このような光景が見られるのは、例年だと11月以降だったのではないでしょうか?ということは、昨日紹介したハリツルマサキの実も早く熟したようです。度重なる台風の襲来に季節感も麻痺してしまったのでしょうか。
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ハリツルマサキの花
ハリツルマサキの花
Ricoh Caplio GX Speedlight
  ハリツルマサキの実
ハリツルマサキの実
Ricoh Caplio GX Speedlight
 
2004.10.10
沖縄ではマッコーの方言名で知られるハリツルマサキ。植え込みなどに使われますが、いつもは艶のある緑の葉ばかりで、地味な印象です。そのハリツルマサキが存在感を放つのが、これからの季節です。これまた目立たない白い小さな花の後に着く、紅色の実の塊。秋の彩りという季節感に乏しい亜熱帯の沖縄では、数少ない貴重な植物と言えます。
 主に昆虫を相手の仕事をしている身にとって、ハリツルマサキの実はそのものよりも、フタスジハリカメムシという昆虫との関係のほうが印象にあります。オレンジ色と濃紺の組み合せの体色のカメムシが、この紅色の実に群れるのです。亜熱帯とは言え、次第に生き物たちの姿の寂しくなっていく秋から冬に、鮮やかな色彩を楽しませてくれます。残念ながら、今日は時間に余裕がなく、フタスジハリカメムシの姿を探すことが出来ませんでしたが、また日を改めて出直したいと思います。
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タイワンモクゲンジの花
タイワンモクゲンジの花
NikonD70 VR Nikkor80-400/4.5-5.6ED PL-Filter
  タイワンモクゲンジの実
タイワンモクゲンジの実
NikonD70 VR Nikkor80-400/4.5-5.6ED PL-Filter
 
2004.10.7
やはり日頃の行いでしょうか、曇ってしまいました。またまた台風が接近している影響なのですが。それでも、昨日の目的を果たすため、タイワンモクゲンジの実をアップで撮影してみました。
 街路樹に着いている実を車を運転しながら見ていると、円盤状の物が幾重にも重なってみえたのですが、もっと立体的なパーツが房状に着いているのが意外でした。また、花も同時に着いていて、これは小さな黄色い集合でした。昨日の写真もよく見ると、この花が写っていますね。これまでにも、幾度となく経験したことですが、植物の花や実の構造というものは、遠くから見るのと、近くでじっくり観察するのでは、まるで違うことが多いものです。このタイワンモクゲンジも、見事に遠目からのイメージを裏切ってくれました。そこがまた面白いのですけどね。
 そして、また意外だったのが、和名の由来。「モクゲンジ」は「源氏」とは関係なく、「木患子」と書くのだそうです。この植物は、ムクロジ科に属します。そのムクロジの漢名が「木患子」でその音が「モクゲンジ」という訳です。さらに、沖縄に残されているのは頼朝伝説で、沖縄本島の本部半島の今帰仁に上陸して、そこで一子をもうけて、伊豆大島に戻っていったというものでした。
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2004.10.6
以前から気になっていた樹木の名前がやっと判りました。タイワンモクゲンジだそうです。「台湾」と「源氏」の組み合わせとは、かなりミスマッチな印象です。沖縄にも頼朝伝説か義経伝説があったような気もしますが・・・。元々、モクゲンジという種類があって、それに近縁な台湾原産種なので、このようなネーミングになったようですね。
 今日の沖縄本島は快晴でしたが、これまでの夏陽射しとは異なり、急に秋の陽射しに変わったような気がします。そのコントラストのはっきりした光線の中で、このタイワンモクゲンジの実が急に目に付くようになったのです。桃色とエンジ色の中間のような、そしてちょっとドライフラワーのような、不思議な質感です。しかし、この色彩は順光でないと、このように映えないのです。建物が入らないようにと、角度を変えると、急にくすんでみえるのです。
 しかも、手許には85mm相当までのズームレンズのコンパクトカメラのみ。仕方なくデジタルズームまで使ってしまったのですが、これが精一杯・・・。明日は、望遠ズームを着けた一眼レフを持って、アップで撮影してみようと思います。明日も快晴ですように!
  タイワンモクゲンジ
タイワンモクゲンジ
Ricoh Caplio GX
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クロヨナの花
クロヨナの花
Ricoh Caplio GX
  2004.10.4
クロヨナの花が急に目に付くようになりました。黄緑色の葉の中に房状に咲くピンク色のマメ科の花は、なかなかの美しさです。花期は5~10月と長いのですが、今頃の季節がピークのようです。
 クロヨナというと、オキナワビロードセセリの食草のイメージがあります。但し、幼虫は若い柔らかい新芽しか食べないので、春先と台風通過後の芽吹きのときに、産卵が行われると言います。つまり、夏以降の新成虫の出現は、台風次第ということにもなります。頻繁に台風に見舞われる沖縄の気象条件に対する、ひとつの適応なのかもしれません。
 長い花期を持つ植物が、どのような要因で実際に花を着けるのか不思議ですが、このクロヨナの場合は、台風の影響も受けているのでしょうか?もしそうだとすると、今年のような台風の当り年には、どのタイミングで花を着けるか迷ってしまいそうですね。
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2004.10.2
昨日に続いて、ランタナで吸蜜するホウジャクの仲間です。前日撮影した写真を見ていて、複数の種類が混ざっていたのに驚きましたが、今日のホウジャクは、明らかに他とは異なる種なのが判りました。小型で明るい体色なので、薄暗い中を俊敏に飛び回っていても、特徴的に感じられました。
 しかし、手許の図鑑で調べて見ると、やはり確証を待てる種が見当たりません。ちょっとがっかりすると共に、20年程前に、沖縄の昆虫図鑑を作ることになって、そのメンバーとの間で熱い議論を交わしたことを思い出しました。掲載する写真を標本写真にするか生態写真にするかが論点でした。あるメンバーは、標本写真を推すのですが、私は生態写真派でした。その理由は、子供を中心とした一般向けの図鑑では、特にチョウやガでは、展翅された標本の姿と実際に生きているときの姿は異なり、却って判り難いためです。
 今でも、その考えに変わりはありませんが、今回のような場合には、「標本写真もあればなぁ?」と思います。両者併用が理想的なのでしょうね。本格的な蛾類図鑑でじっくり種名を調べたいところなのですが、既に締切りを過ぎようとしている原稿製作に追われる毎日なので、そうもいきません。何方か、蛾に詳しい方、こんな写真でもお判りになりますか?
  ホウジャクの一種
ホウジャクの一種
NikonD70 Sigma105/2.8Macro X1.4Telecon Speedlight
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ランタナで吸蜜するホウジャクたち
ランタナで吸蜜するホウジャクたち
NikonD70 Sigma105/2.8Macro X1.4Telecon Speedlight
ランタナで吸蜜するホウジャクたち
ランタナで吸蜜するホウジャクたち
NikonD70 Sigma105/2.8Macro X1.4Telecon Speedlight
ランタナで吸蜜するホウジャクたち
ランタナで吸蜜するホウジャクたち
NikonD70 Sigma105/2.8Macro X1.4Telecon Speedlight
  2004.10.1
琉球大学の入口のひとつの脇にランタナの植え込みがあり、夕方になると、ホウジャクの仲間が盛んに訪れて吸蜜を繰り返します。
 空中でホバリングしながらの吸蜜行動で、最も撮影しやすい飛翔シーンとも言えます。このような特異な吸蜜行動が発達したのは、花で待ち伏せるアズチグモなど捕食者への対抗戦略なのでしょうか。
 ホバリング(空中静止飛行)をするには、翅(はね)を8の字状に運動させる必要があるようですが、そのためかホウジャク類の飛翔時の翅はなかなか鮮明には写し止められません。何とか、翅の模様が判るものは、最も羽ばたきの速度の落ちる、一番上に振り上げたときか、その反対の打下ろしたときのようです。その中間の位置では、通常のストロボの閃光速度では、ブレてしまいます。
 躍動感があってよいと言えばそれまでですが、この翅の斑紋が鮮明に見えないと、何種類も訪れるホウジャクの種名が判別出来ないので困ってしまうのです。
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