生まれてから19年間過ごした東京ですが、どうも都会の生活は苦手で落ち着かないものでした。そして、その東京よりも長くなった沖縄での生活が続いています。 しかし、長いからといって、その土地の人になることは出来ません。こうしてみると、本当に自分自身の落ち着ける居場所は何処にもないような、そんな気もしてきます。 でも、これからも沖縄に住み、あちらの島やこちらの島を転々としながら、野生動物たちの撮影を続けていくことに変わりはないでしょう。 その仕事にしても決して要領のよいものでなく、いつもどこかワンテンポずれたことばかりのように感じます。 ゆったりと流れていく時の中に浮かぶ、南の島での毎日を少しずつ紹介できればと思います。 しかし元来が怠け者で、夏休みの絵日記もまともに付けたことのない性格、どれくらいのペースで更新できるかは、当の本人にも全くわかりません。
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雨々、降れ降れ〜 水不足解消!
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オオゲジ
オオゲジ
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX3
  オオゲジ
オオゲジ
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX3
 
2011.10.31
夜の林道沿いで、ヒカゲヘゴの幹に静止するオオゲジを見つけました。
決して珍しい出会いではありませんが、このときはちょっと気になる点がありました。
尾端に白い球体が見えます。

キリギリスの仲間では、交尾時に、雄が雌に精子の入った精包を渡します。
オオゲジも同じような繁殖方法を採るのでしょうか。
そういえば、すぐ近くにもう1個体がいました。
もう少し早ければ、精包を渡す場面も見られたのでしょうか。

オオゲジの繁殖に関して検索してみましたが、全く判りません。
オオゲジの(恐らく)繁殖行動を初めてみましたが、別の場所でもひとつのシーンも見ました。
オオゲジの幼体が、地上にいた昆虫に跳び掛かったのです。
これまで、幾度となくオオゲジの姿は見てきましたが、静止しているか走っているかのどちらかしか知りません。
資料によると、樹上から飛翔する蛾などにジャンプして襲いかかることがあるとありましたが、俄に信じられないことでした。
しかし、今回のことから充分にあり得ることだと思えました。
一瞬の出来事で撮影は出来ませんでしたが、印象に残るシーンでした。
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ハブ
ハブ
Ricoh CX5
  ハブ
ハブ
Ricoh CX5
 
2011.10.30
夕暮れの林道で、ハブに出遇いました。
恐らく、全長1.5mクラスでしょう。
秋になると、冬眠を前にしてハブの活動が活発になると言われています。

30年余りの沖縄生活で、ハブが真冬でもかなり活動して、冬眠などしないことを知りました。
しかし、秋に活動が活発化する傾向は明らかです。
同業の知人も先日2頭に遭遇し、要注意の忠告を貰ったばかりです。
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アサギマダラ
アサギマダラ
Ricoh CX5 105mm相当 Speedlight
  ツワブキ
ツワブキ
Ricoh CX5 31mm相当
 
2011.10.29
山原(やんばる=沖縄本島北部)では、アサギマダラの姿が目立つようになってきました。
暑い季節、沖縄から姿を消していたのが、気温の低下とともに、再び本土から渡ってきたのです。
ときに2000km以上もの距離を、偏西風に逆らって飛んでくるのですから、驚き以外の何ものでもありません。
そのようなことを考えると、少し翅に傷みの見られる個体のほうが、想像力をかき立てられます。
一体、何処から移動してきたのでしょう。

アサギマダラの姿によって、秋の感じられる山原です。
そのすぐ近くでは、ツワブキの蕾も膨らみ始めていました。
いよいよ、秋の次に控えている冬もそう遠くない季節になりつつあるようです。
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タイワンクツワムシ成虫
タイワンクツワムシ成虫
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO200 F5.0
  ツチイナゴ幼虫
ツチイナゴ幼虫
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO200 F3.5
 
2011.10.28
昨日は、ちょっと格好付けたことを書いてしまいました。
やはり、日頃常に持ち歩くカメラは、高倍率ズーム機であったり、レンズ交換式であったりすることが多いのです。
28mm相当単焦点機1本に徹する程、まだ修行が出来ていません。ごめんなさい。

しかし、このリコーGRデジタルというカメラは不思議な機械です。
一度何かの切っ掛けで使うと、その使い易さに暫く取り憑かれてしまうのです。
高倍率ズーム機に浮気をしていても、誰かのこのカメラによる素晴らしい作品に接すると、自分自身でも真似して、また使ってみたりするのです。
そうすると、このカメラをメインに使うスタイルが数週間続いてしまいます。

メーカーアナウンスのとおり、今回のIV型の画質は、シリーズ最高レベルです。
そのために、今回取り憑かれる期間は、いつもよりも長めになりそうな予感です。

単機能の切れ味を追求するのならば、動画機能は中途半端に載せるよりも、敢えてないほうが潔く、このカメラに相応しい気がします。
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ツチイナゴ幼虫
ツチイナゴ幼虫
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO100 F2.8
ツチイナゴ幼虫(ピクセル等倍)
ツチイナゴ幼虫(ピクセル等倍)
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO100 F2.8
ツチイナゴ幼虫(ピクセル等倍)
ツチイナゴ幼虫(ピクセル等倍)
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO100 F2.8
  2011.10.27
「もういい加減にしろよ!」と言われそうですが、リコーGRデジタルIVにハマっています。
もちろん、万能のカメラではありません。
何しろ、コンパクトデジタルカメラでは少数派の単焦点レンズ。
動画もハイビジョンクオリティではありません。
高速連写機能もありません。

しかし、カメラ本来の写りと操作性を追求した潔さはナイフに例えれば、ラブレスに代表されるカスタムメイドナイフでしょうか。
写りと操作性ならば、一眼レフやライカもあるでしょう。
しかし、カメラという道具は携行性も重要な要素です。
サイズ、重量共に、常時携行に負担にならないコンパクトさも欠かせません。
リコーGRデジタルが、シャツの胸ポケットに入るギリギリのサイズです。
一眼レフやライカの切れ味とサイズは、備前長船などに代表される日本でしょう。

一方で、1台のコンパクトカメラにあらゆる機能を詰め込んだオールインワン機もあります。
広角から超望遠までの高倍率ズームレンズを搭載し、フルハイビジョン動画撮影、高速連写にも対応したような機種です。
ナイフに例えるならば、ビクトリノクスやウィンガーなどのスイスアーミーナイフでしょう。
所謂、十徳ナイフです。
確かに、これ1本であらゆる機能を持っていて、守備範囲の広い作業をこなしてくれます。
しかし、ひとつひとつ機能をとれば、決して使い易いとは言えません。
扱い易さという点でも、分厚いハンドルに小さな各ツールはアンバランスです。

さて、実際のフィールドでは、どちらのタイプが使い易いでしょうか。
もちろん、オールインワンのスイスアーミータイプは、数多くの状況に対応してくれる心強い道具です。
一方、ワンブレードの単機能ナイフに、プライヤーやピンセットのような機能を求めるのは無理というものです。
しかし握り易く、切れ味は最高です。
このような単機能のナイフの守備範囲は、はっきりしています。
出来ない作業は、出来ないのです。
その場合は、潔く諦めて専用ツールに譲るしかありません。
但し、対応可能な作業には、すばらしい結果を残します。
トータルでどちらのタイプの道具が優れているかは、ユーザー次第、考え方次第でしょう。

※2枚目、3枚目の画像は、クリックして拡大表示された状態で、ピクセル等倍になります。
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ツマグロヒョウモン雄
ツマグロヒョウモン雄
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO100 F3.5
  ツマグロヒョウモン雄(ピクセル等倍)
ツマグロヒョウモン雄(ピクセル等倍)
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO100 F3.5
 
2011.10.26
リコーGRデジタルIVの解像度は、これまでと何処が異なる結果なのでしょうか。
イメージセンサーは、スペックを見る限り、変更されていないようです。
今の時代、画素数では物足らないとも感じる、1000万画素です。
この画素数で、この解像度ですから、余計に驚いてしまいます。
レンズもこれまでと同一の光学系で変更はないようです。

となると、画像処理エンジンの進化が最も貢献しているのでしょう。
さらにメーカーリリース資料によると、光学フィルターの改良に触れられています。
ローパスフィルターの利きを弱めた可能性も考えられます。
先に発売されたGXR A12 Mマウントユニットは、ローパスフィルター非搭載ですから。

PENTAX645Dの素の解像度の高さとは、ちょっと異なった解像感です。
しかし、単に輪郭強調やアンシャープフィルターを強めに掛けたのとも違います。
高感度で撮影した画像をピクセル等倍で見ても、ディテールが溶けてしまうこともありません。
絶妙な画像処理のアルゴリズムを見出したのかもしれません。
前機種III型もそうでしたが、逆光での撮影に強いのにも好感を覚えます。
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ユウレイセセリ
ユウレイセセリ
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO200 F3.2
  ユウレイセセリ(ピクセル等倍)
ユウレイセセリ(ピクセル等倍)
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO200 F3.2
 
2011.10.26
今日も、リコーGRデジタルIVによる撮影です。
とにかく、この解像度。
他に言うことはありません。

※画像をクリックすると、拡大表示されます。
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タイワンハネナガイナゴ
タイワンハネナガイナゴ
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO100 F3.5
  タイワンハネナガイナゴ(ピクセル等倍)
タイワンハネナガイナゴ(ピクセル等倍)
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO100 F3.5
 
2011.10.25
今日も、新型リコーGRデジタルIVのテスト撮影です。
とにかく今日の画像でも、その圧倒的な解像度に驚かされました。
夕暮れ時のススキの葉にとまるタイワンハネナガイナゴと、そのピクセル等倍画像です。
ピクセル等倍でここまでディテールを解像している画像は、PENTAX645D以来の経験です。
しかも、逆光にも強いですね。

F1.9から使える28mm相当画角のレンズとしては、最強ではないでしょうか?
是非、リコーGXRのユニットとしても発売して欲しいものです。
GXR用28mm相当ユニットには、既にA12(APS-C)フォーマットで発売されています。
しかし、最短撮影距離が20cmと接写に弱く、開放絞りもF2.5です。
但し、このユニットはISO3200まで常用可能で、高感度に強いのです。
この点だけは譲って貰って、他はこのGRデジタルIVの性能を引き継いだユニットが欲しいですね。

※画像をクリックすると、拡大表示されます。

※※今晩21時から、BS朝日「にほん風景遺産~沖縄やんばるの森を歩く」が再放送されます。
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RICOH GR-DIGITAL IV(左)と同III
RICOH GR-DIGITAL IV(左)と同III
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5
ゲットウ実
ゲットウ実
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO100 F1.9
オキナワクワゾウムシ
オキナワクワゾウムシ
Ricoh GR-DIGITAL IV ISO400 F3.5
  2011.10.24
沖縄に戻ると、21日に発売されたリコーGRデジタルIVが届いていました。
発売日前に試用できるように発送して貰っていたのですが、ちょっとタイミングを逸し、今日初めて試写してみました。
外観はほとんど変化なく、余程細部を観察しないと違いは判りません。
そこが、このシリーズの良いところでもあるわけです。

まず起動してみて気づいたのが、背面液晶モニターで見る画像の美しさです。
とてもコントラストが高く鮮やかに映ります。
これは過去に何度か経験している、モニターのクオリティに因る結果かと思いました。
IV型からは液晶のドット数が、92万から123万に引き上げられ、輝度も増しています。
かつて、内蔵液晶モニタープレビュー画像と実際の画像のギャップに、落胆したこともあります。
しかし、画像をMacに取り込んだ結果、決してそうではないことが判りました。

実際の作例を見て頂きましょう。
ゲットウの実の作例は、夕暮れの薄暗い、さらに物陰で見つけたものですが、F1.9の絞り開放でも高いコントラストと彩度を保っています。
もちろん合焦部の解像度もかなりのものです。
ピクセル等倍で見ても、かなりのシャープネスを維持しています。
この画質ならば、シリーズ最高画質どころか、1.7型センサー最高画質と称しても異論はありません。

高画質の要因に、IV型で初搭載されたブレ防止機能も挙げられるでしょう。
これまで、28mm相当単焦点ということから、ブレ防止機能の採用は見送られてきました。
しかし、昆虫など小さな被写体のクローズアップ撮影の多い身にとって、手放しで歓迎したい機能です。
オキナワクワゾウムシは、薄暮の時間帯に1/55sec.のシャッタースピードで撮影しています。
一見当たり前の撮影データですが、体長1cm強の被写体ですから、かなりの撮影倍率です。
しかし、どのカットもピクセル等倍でも、全くブレは認められず、シャープそのものです。

今回の改良点で、合焦速度の向上も忘れてはいけません。
前III型に比較して最大2分の1の合焦時間になったと公表されています。
実写でも、確かに速くなったことが感じ取れます。
しかし、それは「ピッ!」という感触ではなく「ヌルッ!」といった感じです。
これまで、特にクローズアップモードでは「ジ~ッ」というイメージでした。
これまでをコアモーターによるフォーカスだとしたら、今回は超音波モーターによるフォーカスといった感覚です。

ほとんど変化のない外観、いえスペックを一覧しても代り映えのしない新型なのですが、実際に撮影してみると、確実にあるべき方向に進化していることが解ります。
繰り返しになりますが、これが、このシリーズの最大の特徴なのです。
大きな不満の感じられない新IV型ですが、強いて希望を挙げると、高感度特性でしょうか。
これまで同様、常用感度限界はISO800、実用感度限界はISO1600という印象です。
この点も、さらなる進化があってもよかったのではないでしょうか。
もっとも、無理矢理ノイズを消して、ちょっと拡大しただけでディテールの溶けてしまう退化よりも好感が持てますが。
さらに合焦速度が向上したのですから、起動時間のさらなる短縮も望みたい点です。

※作例画像は、クリックすると、長辺1280ピクセルで拡大表示されます。
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ベニシジミ
ベニシジミ
Ricoh CX5 300mm相当 ISO100 Speedlight
  ベニシジミ
ベニシジミ
Ricoh CX5 300mm相当 ISO100
 
2011.10.23
東京も、今日が最終日。
今回、実家の近くの毎日通る草むらで、ベニシジミを度々見かけました。
34年前まで過ごした実家の庭や周辺では、ベニシジミを見たり、撮影した記憶はありません。
それが今回、わずか数100mの離れた地点で、頻繁に遭遇するのです。

沖縄には生息しない鮮やかなチョウなので、これまでちょっと憧れの存在でした。
これまで出会えなかったのは、かつてこの地域には生息していなかったからなのでしょうか。
それが何らかの環境の変化で、発生するようになったのでしょうか。
あるいは、気づかなかっただけなのでしょうか、不思議です。
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シロモンノメイガ
シロモンノメイガ
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
  シロモンノメイガ
シロモンノメイガ
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
 
2011.10.22
シロモンノメイガは、沖縄ではごく普通種です。
そのために、余りデータを注意して見たことがないのですが、北海道まで全国に生息しているのですね。
知りませんでした。というか、気にしたこともありませんでした。

さらに驚いたのは、未だに食草が不明なこと。
日本全土に分布していながら、食草が未知だとは、一体どういうことなのでしょう。
全国的に沖縄のように普通種なのかは判りませんが、これはかなりのレベルの謎ですね。
沖縄から北海道まで単一の食草か否かも判りませんが、もし食性が広いのならば、より見つかる可能性が高くなるはずです。
あるいは、一般の蛾というか昆虫のイメージからは、掛け離れた餌だったりするでしょうか。
実は、暗黒物質が餌だとか。
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2011.10.21
今年の早春に紹介したハドノキですが、今頃、典型的な実が見られます。
白い球体に黒い刺々。ちょっと鬼が持っているこん棒のようにも見えます。

しかし、これを見ていると、もうひとつ別な状況が思い浮かんできます。
小学校の頃、シャープペンは使用禁止で、鉛筆を使っていました。
しっかり研いだ鉛筆を持って級友とふざけていると、鋭い鉛筆の芯の先が皮膚に刺さって、中で折れてしまうことがあります。
この皮膚にめり込んで折れた鉛筆の芯は、なかなか取り出せない厄介な存在です。
ちょっとその折れた鉛筆の芯の先のようにも見える、ハドノキの実です。
40数年前のそんな痛い思い出が蘇ってきました。
  ハドノキ実
ハドノキ実
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
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アオカナヘビ幼体
アオカナヘビ幼体
Ricoh CX5
  2011.10.20
アオアカナヘビの幼体に出会いました。
成体の全長は最大で30cm近くにもなりますが、この幼体はその3分の1程度のサイズでした。
今頃の季節にこのサイズのアオカナヘビが見られるということは、春頃に孵化したのでしょうか。
これ以下のサイズの幼体を見た記憶はほとんどないのですが、それまではどのような環境で生活しているのでしょう。
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2011.10.19
浜崎さわこさんの写真展"Rose"のオープニングに合わせて上京しました。
師匠の栗林慧さんをはじめ、久しぶりにお目に掛かる方々も多く、とても楽しいパーティでした。
今年、私も試用させて頂いたPENTAX645Dによる作品ですが、やはり圧倒的な解像度に魅了されました。
  写真展オープニング
写真展オープニング
Ricoh GXR A12(18.3/2.5) 28mm相当 F2.5
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オオルリオビクチバ
オオルリオビクチバ
Ricoh CX5 105mm相当 Speedlight ISO100
  2011.10.18
これもまた、灯火に飛来した蛾です。
しかし、自動販売機でも、外灯でもなく、山の中のダムの駐車場でご飯を作っていたら、その照明に飛んできたものです。
種名は、オオルリオビクチバ。

この蛾も、昨日のセスジスズメと同じように羽化直後なのでしょう。
傷ひとつない姿は、やはり奇麗ですね。
多くの蛾が、秋の出現のピークを迎えているようです。
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セスジスズメ→シタベニセスジスズメ
セスジスズメ→シタベニセスジスズメ
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
  2011.10.17
昨日同様、灯火に飛来した蛾です。
もっとも、自動販売機ではなく、外灯近くの植栽です。

セスジスズメの幼虫は、胴体にたくさんの眼状紋を配して、ちょっと目を引く姿です。
それに比べて、成虫はちょっと地味な姿ですね。
いや、結構コントラストがあって、そうでもないかな。
羽化直後のようで、よく観ると、美しく感じます。

※知人から、シタベニセスジスズメではないかとご指摘があり、只今確認中です。
※※専門家に判断を仰いだところ、シタベニセスジスズメでした。また、やってしまいました・・
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2011.10.16
先月末の撮影です。
山原(やんばる=沖縄本島北部)の自動販売機の照明に、同じ種の蛾が何頭も飛来していました。
それ自体珍しいことではないのですが、その蛾の翅が半透明で、背後のディスプレーが透けて見えることが印象的でした。
そのため、何カットかシャッターを押してみました。

その後、忘れていたのですが、昨夜ふっと種名を調べてみたくなりました。
「メイガ」「透明」と語句を入力して、ネット検索してみると、ほぼ1発で正解に辿り着けました。
昨日、ネット図鑑の話を書きましたが、まぁ、便利な時代になったものです。
しかし、いつもこう巧くいくとは限らず、特に沖縄産の昆虫は固有種や固有亜種が多く、なかなか正解に行き着かないことも度々です。
 
マエアカスカシノメイガ
マエアカスカシノメイガ
Ricoh CX5
マエアカスカシノメイガ
マエアカスカシノメイガ
Ricoh CX5
マエアカスカシノメイガ
マエアカスカシノメイガ
Ricoh CX5 Speedlight
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オキナワユミアシゴミムシダマシ?
オキナワユミアシゴミムシダマシ?
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 F16 ISO400 SpeedlightX2
  2011.10.15
オキナワユミアシゴミムシダマシだと思います。
沖縄本島固有種です。

しかし、細部がちょっと違うような気もしないこともありません。
あるいは、オオスナハラゴミムシでしょうか。
そもそも、ゴミムシとゴミムシダマシの識別も、よく判りません。
あるいは、両種何れかの近縁種という可能性もあります。

最近の詳しい図鑑は、非常に専門的というか分野を細分化して出版されます。
その時点での、その分野の集大成のような作品ですが、出版部数は少なく、非常に高価です。
まぁ、撮影機材に比べれば、それ程高くはないのかもしれませんが、基本的に書籍の価格として考えると購入に躊躇します。

今や、ネット社会。
かつて全20巻の百科事典が、一種のステータスだった時代も終りました。
専門的な図鑑もWeb公開されないでしょうか。
そすれば、訂正、加筆も即座にできますし、検索機能も強力です。
1回利用につき幾らのような課金制、あるいはまとまった金額を支払えば、使い放題のようなシステムならば、著作権者の利益も確保できます。
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クサキリモドキ
クサキリモドキ
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 F32 ISO1600 SpeedlightX2
  クサキリモドキ
クサキリモドキ
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 F16 ISO1600 SpeedlightX2
 
2011.10.14
3日連続ですが、今日までクサキリモドキのお話を。
通常の姿勢では、ごく普通のキリギリスの姿をしているクサキリモドキが、翅を拡げて脚を隠すと、突然緑葉に変身するような印象を受けます。
しかし、体のディテールを観察すると、実に巧みな設計を採用していることが解ります。

まず、後脚。
キリギリス、コオロギ、バッタ類の後脚は、長く発達し、跳躍力に長けているのが普通です。
これらの種の多くは、草むらで目立たない体色をし隠蔽的ですが、いざ天敵に見つかったときはジャンプして逃げるという最終手段を隠し持っています。
しかし、クサキリモドキの場合は、拡げた翅の下に脚を隠す必要から、この跳躍力までも犠牲にして、隠し易い短い後脚を選択したのです。

次に、複眼。
対天敵戦略において、複眼の処理は重要課題です。
元来、複眼という器官は目立ち易く、天敵が獲物を探索する際の重要な目印でもあります。
さらに、天敵が獲物に逃げられずに一撃で仕留めるためには、眼を第一攻撃目標にするのも周知の事実です。
その複眼をかなり小さめにデザインしているのは、賢明と言えるでしょう。
しかし、後脚のようにその代償が如何なるものであるかは、まぁ想像出来ます。

翅を拡げることによって、実際に平たく見せ、葉に近づく。
それには福次効果があって、輪郭の影を消すことによって、より扁平効果を増すのです。
魚類の中には、胴体の下半分を上半分よりも明るい色にデザインすることによって影を打ち消して、存在を目立たなくしている種も少なくありません。
このクサキリモドキは、それとは異なったよりダイレクトな方法で影を消してしまっています。

この3つの手段を併用することによって、クサキリモドキという昆虫は、かなりの隠蔽効果を発揮しているのです。
この隠蔽効果のために、10年間も出会えなかった、、いえ、見つけられなかったのかもしれません。
あるいは、気が付きさえすれば、もっと遭遇頻度の高い存在なのかもしれないですね。
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クサキリモドキ
クサキリモドキ
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 F16 ISO1600 SpeedlightX2
  クサキリモドキ
クサキリモドキ
NikonFE2 Kiron105mmF2.8 Macro SpeedlightX2 RVP
 
2011.10.13
昨日、「隠蔽姿勢が余り巧くない」と評価を下してしまった、10年ぶりに出会ったクサキリモドキ。
しかし、これまで見てきた個体にない可能性も感じられました。

クサキリモドキの緑葉への擬態で、ちょっと詰めが甘いと感じられるのが、触角です。
まぁ、前脚もそうなのですが、少なくとも前脚は左右を揃えて真っすぐ前方に突き出せば、葉柄に見えないこともありません。
しかし、細いので目立たないとはいえ、長い触角は、どうにも誤摩化しようがない部分です。

ところが、今回出会った個体は、左の触角を体の下に折り曲げて隠してみせたのです(写真左)。
さらに右の触角も、脚の下に入れようと試みていましたが、とうとう諦めてしまいました。
これが、左右の触角で実現できれば、さらなる完璧な緑葉に近づけると感じました。
もしかすると、これはさらなる進化への一段階だったのでしょうか?

今日も、かつてフィルムで撮影した緑葉らしい個体の画像を、併せてアップしてみました。
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クサキリモドキ産卵
クサキリモドキ産卵
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 F8 ISO800 SpeedlightX2 LED-Light
クサキリモドキ雌
クサキリモドキ雌
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 F16 ISO1600 SpeedlightX2
クサキリモドキ
クサキリモドキ
NikonFE2 Kiron105mmF2.8 Macro SpeedlightX2 RVP
  2011.10.12
先週末の深夜の森探索で、2つの収穫があったと言ったもうひとつはクサキリモドキでした。
約10年ぶりの再会でした。それ程、数の少ない昆虫です。
コノハチョウを初め、枯葉に擬態した昆虫は数多く知られています。
しかし、コノハムシの分布しない日本国内では、緑の葉に擬態した昆虫は、決して多くありません。

日本産の昆虫で、緑葉に最も精巧に擬態していると思われるのが、このクサキリモドキです。
通常は立体的で、まぁ普通のキリギリスの仲間に見えます。
しかし、休息時には、葉の表面で翅を平たく拡げ、翅の中に中脚と後脚を隠してしまいます。
こうすると影も消えてしまうので、実際よりもさらに平たく見えるのです。

さて、夜の森で出会ったクサキリモドキは雌で、産卵中でした。
クサキリモドキの産卵は初めて見ましたが、その産卵場所が意外なところでした。
固い枯枝に産卵管を刺して、産卵しているのです。
これには驚きました。草本の茎などを想像していたもので。

その後、翌日の夕方まで粘ったのですが、この個体は余り巧い擬態の姿を見せてくれませんでした。
話だけでは何なので、以前フィルムで撮影した緑葉らしい個体もアップしておきます。
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オリイオオコウモリ
オリイオオコウモリ
Ricoh CX5 300mm相当 Speedlight ISO800
  2011.10.11
この3連休の沖縄は、雨ばかりでした。
雨の落ちる中、イヌビワの木に1頭のオリイオオコウモリがとまっていました。
すぐ近くを通っても、逃げようともしません。
イヌビワの木には、たくさんの実が着いていたので、それを他のオリイオオコウモリに横取りされないように、この場を離れたくないのかもしれません。

雨の中、黒い翼で胴体を覆っています。
日中、寝るときには頭部まで覆ってしまいますが、このときは頭部は覗かせて周囲を窺っていました。
やはり、胴体の濡れるのを防ぐためでしょうか。
これこそ、正に蝙蝠傘ですね。
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アマミナナフシ雄
アマミナナフシ雄
Ricoh CX5
  アマミナナフシ雄
アマミナナフシ雄
Ricoh CX5
 
2011.10.10
どうもこのところ、クワズイモの葉の上でアマミナナフシを見掛けます。
5日前は雌でしたが、今回は雄です。
前回も触れましたが、一見擬態の効果を発揮しない状況なのですが、大きなクワズイモの葉の上には、細い枯枝の落ちていることも度々です。
この2つの状況が同時に見られれば納得いきますが、残念ながら、その状況に遭遇したことはありません。

まぁ時間の問題だと思うのですが、今回待ち切れずに、人為的にナナフシの近くに枯枝を置いてみました。
確かに、よく似ているので、紛らわしいですね。
しかし、配置した枝が多過ぎたようです。つい欲張ってしまいました。
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イラガの一種→オキナワナシイラガ幼虫
イラガの一種→オキナワナシイラガ幼虫
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 F16 ISO800 SpeedlightX2
  イラガの一種→オキナワナシイラガ幼虫
イラガの一種→オキナワナシイラガ幼虫
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 F16 ISO800 SpeedlightX2
 
2011.10.9
クワズイモの葉の上で、イラガの仲間の幼虫を見つけました。
なかなか、トロピカルカラーです。
何処かで見た覚えがあるのですが、画像検索しても見つかりません。

もしや、かつて幼虫が未記録と言われていたナシイラガでは?と思い、本土産のナシイラガの幼虫を確認すると、基本的な形態はよく似ています。
しかし、このように鮮やかではありません。
調べてみると、現在では琉球列島産は、本土産とは別亜種扱いになっています。
さらに、独立種のオキナワナシイラガとなったという情報もあります。
そして、スダジイやイスノキが寄主植物とされ、その後、幼虫も確認されたようです。

残念ながら、琉球列島亜種あるいはオキナワナシイラガの幼虫の画像は見つからないので判りませんが、亜熱帯産はこれ程鮮やかになるのでしょうか。

近縁種の可能性も考えたのですが、ナシイラガと同属のイラガは、琉球列島では知られていません。
沖縄産のナシイラガは、成虫は見つかるものの、幼虫は未記録で食草も不明とされてきました。
今回見つけたのは、クワズイモででしたが、実際に葉を摂食しているわけでもなく、食草ではない印象です。
果たして、このイラガはナシイラガなのでしょうか、それとも別種なのでしょうか?もう少し、調べてみます。

※琉球列島の蛾類の研究で第一人者のGA・SHOWさんにお訊ねしたところ、オキナワナシイラガの幼虫との回答を頂きました。
現在では、独立種として扱われているそうです。
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ヤンバルクロギリス
ヤンバルクロギリス
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 F16 ISO400 SpeedlightX2
ヤンバルクロギリス
ヤンバルクロギリス
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 F16 ISO400 SpeedlightX2
ヤンバルクロギリス
ヤンバルクロギリス
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 F16 ISO400 SpeedlightX2
  2011.10.8
天候も回復したので、山原(やんばる=沖縄本島北部)にやって来ました。
しかし、夜の林道は、オキナワマルバネクワガタ狙いのレンタカーが往来し、落着いて撮影も出来ません。
林道沿いで、ヤンバルクイナやケナガネズミのよい状況に遭遇しても、頻繁に車が通過するのでは、とても撮影どころではありません。

こちらも10年ぶりのオキナワマルバネクワガタを探していますが、これではどうにもならないと、夜の森の中に分け入りました。
最近は、昼の森歩きもしていないので、ちょっと不安でしたが、これがなかなか楽しい夜の森歩きでした。
ハブも最も活動の盛んな季節ですが、幸い遭遇することもなく、2つの意外な成果がありました。

そのひとつは、ヤンバルクロギリス。
この季節の夜の林道で、ときどき遭遇しますが、落着きなく動き回ることが多く、なかなか思うように撮影出来ない被写体です。
しかしこのときは、余り動き回ることもなく、まとまった撮影が出来ました。
ヤンバルクロギリスは、日中、木の洞に潜んでいると言われていますが、この木には小さな洞があり、そのために落着いていたのかもしれません。
さて、もうひとつの成果はまだ撮影を継続しているので、もう暫くお待ちください。
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クロイワツクツク羽化殻
クロイワツクツク羽化殻
Ricoh CX5
  2011.10.7
昨日は、5日ぶりの晴れ間が覗きました。
今までは、暑苦しく感じていましたが、久しぶりの陽射しは心地良いものです。
心地良く感じられたのは気分の所為だけではなく、5日の間に季節が進んだこともあるのでしょう。
長かかった亜熱帯の夏も、もう少しで終ろうとしています。
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オナガササキリ雌
オナガササキリ雌
Ricoh CX5 105mm相当 Speedlight
  オナガササキリ雌
オナガササキリ雌
Ricoh CX5 105mm相当 Speedlight
 
2011.10.6
キリギリスの仲間が続くのも、秋の表れでしょうか。
側面から見れば、どの種も特徴が感じられます。
このオナガササキリの雌も、体長とほぼ同じ長さの産卵管が存在を主張しています。
しかし、正面から見ると、どの種も何処か間の抜けているというか、愛嬌を感じるんですね。


※米アップル会長、スティーブ・ジョブズ氏が亡くなりました。
初めて使ったPCは、大学の研究室にあったDOS機でしたが、個人で初めて買ったのは、1995年のPower Macintosh 7100/80AV。
決して、熱心なMacintosh信奉者でもなく、当時始まりつつあった写真のデジタル化に対応すべく、Photoshopを使うための選択でした。
当時のPhotoshopのバージョンは2.5、MacintoshのOSは漢字Talk7.1でした。
その後Mac一筋で、未だにWindows機の起ち上げ方も知りません。
今、この文章を書いているMacBook Proは12台目のMacです。
Windows機に比べシェアの低さに起因するデメリットにも悩まされますが、これからもずっとMacを使い続けることでしょう。

一時期、OSを公開し互換機も登場しましたが、現在ではMac OSは公開されていません。
従って、Macを使うということは、ハードとソフトが一心同体なのです。
そして、それにはスティーブ・ジョブズという唯一無二の存在もセットのMacという作品でした。
これからのMacは、どのような方向に進むのでしょうか?
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アマミナナフシ雌
アマミナナフシ雌
Ricoh CX5 31mm相当
  アマミナナフシ雌
アマミナナフシ雌
Ricoh CX5 105mm相当
 
2011.10.5
アマミナナフシが、クワズイモの葉の上にいました。
枝に擬態しているナナフシの仲間ですから、その効果を最大限発揮できるのは、枝の上です。
こんなことろにいたら、天敵に目立ってしまうだろうにと思ったのです。

しかし、近くにはリュウキュウマツなどの落葉も落ちています。
そう言えば、クワズイモの葉に上には枯枝が落ちていることもあります。
なる程、そう考えれば、クワズイモの葉の上にいるナナフシも、不自然ではないように思えてきます。
そこまで考えた上での行動かと思いましたが、その顔は何も考えていなような表情ですね。
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新緑の山原(やんばる)
新緑の山原(やんばる)
NikonD700 VR Nikkor24-120/4.5-5.6ED PL-Filter
  2011.10.4
6月21日に放映された
『にほん風景遺産~沖縄 やんばるの森を歩くー首里城・巨木伝説を追ってー』
の再放送が決まりました。
2011年10月25日(火)21:00~21:54 BS朝日

http://www.bs-asahi.co.jp/fukeiisan/

加藤千洋さん(ニュースステーションなどでお馴染みの)が全国を旅し、自然や文化を紹介する番組です。
今回は、山原を舞台に希少動物や人々の生活、歴史を取り上げています。
山原のナビゲーター役を務めていますが、同時にディレクターも兼務し、映像提供もしています。
初回放送のきにお見逃しの方、是非ご覧ください。
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ダイトウクダマキモドキ
ダイトウクダマキモドキ
Ricoh CX5 Speedlight
  ダイトウクダマキモドキ
ダイトウクダマキモドキ
Ricoh CX5
 
2011.10.4
ダイトウクダマキモドキだと思います。
以前から、この和名、気になっていました。
ダイトウは、大東島でしょう。
「クダマキ」と言えば、酔っぱらいを連想します。
いつまでも終りそうで終らない鳴き方をするのか?などと想像していたのですが、真相は違うようです。
そう言えば、ダイトウクダマキモドキの鳴き声は聴いたことがありません。

今の時代、和名の由来など、ネット検索で簡単に調べられます。
まぁ、誤った情報も多いのも事実ですが。
それによると、クダマキとはクツワムシのことで、クツワムシに似ているけど「異なる=モドキ」だそうです。
何故、クツワムシがクダマキになったのかは不明です。

鳴き声を聞いたことがないと書きましたが、そもそもこのダイトウクダマキモドキは、雄なのでしょうか、雌なのでしょうか。
コオロギやササキリなどの仲間は、雌の目立つ産卵管で区別は付きますが、クダマキモドキは尾端が翅の中に隠されています。
しかし、撮影したカットの中にヒントがありました。
側面から全体を写したカット、それもストロボを使わずに自然光撮影のものに、産卵管のシルエットが認められます。
ストロボ光撮影したカットは、翅の表面が反射して見えていません。
反対に、正面からのカットは、ストロボ撮影したほうがピンク色の眼が光っていて、自然光撮影よりも特徴が出ていました。

これだけ書いておいて、種名が間違っていたら、救いようがないですね。
※それが間違っていました・・ ヒメクダマキモドキでした。
 まぁ、クダマキモドキの範囲内ではありました。
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オオゲジ幼体
オオゲジ幼体
Ricoh CX5 Speedlight LED-light
  2011.10.3
オオゲジは、夜の森では比較的多く出会う小動物です。
しかし、幼体を目撃したのは、数回しかありません。
成体の脚や触角を含まない体長は7cm前後ですが、この幼体はその半分から3分の1でした。

最近、所謂懐中電灯の光源がタングステン球からLEDに移行しています。
LED光源は、小さいながらも面光源なので、スポット性を得ようとすると相性がよくないようです。
つまり、ヤンバルクイナなど近づけない被写体の撮影には、LEDは向きません。

一方、このような夜間の近距離の被写体に対しては、有効な照明です。
色温度が、太陽光に近いので、やはり色温度の近いストロボと同時使用できます。
つまり、このような夜間撮影では、1灯逆光気味に照明を当てると立体感が増し、夜の雰囲気が演出できます。
もちろん、逆光からの照明もストロボでもよいのですが、ストロボは閃光なので、実際に撮影してみないことには、その効果の予測が困難です。
デジタル時代になり、即座に撮影結果を確認できるので、それでもよいのですが、撮影前に照明の効果が確認できたほうが、より効率的です。
そのような訳で、LEDライトは球切れもなく、消費電力も少ないという理由以外でも、フィールド撮影に有効なアイテムなのです。
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リュウキュウミスジ
リュウキュウミスジ
Ricoh GXR Mount A12 Nikkor45mF2.8P X1.5Telecon Gyorome-8 F11 Speedlight
  リュウキュウミスジ
リュウキュウミスジ
Ricoh GXR Mount A12 Nikkor45mF2.8P X1.5Telecon Gyorome-8 F11 Speedlight
 
2011.10.2
今年は、沖縄本島地方には大きな台風が2度、接近しました。
台風シーズンは終っていませんから、さらなる可能性もまだ残っています。
何れにせよ、この2つの台風の影響もほぼ感じられなくなり、春、初夏に続いて、今年3回目の昆虫の活動のピークを迎えています。
花の咲く草むらでは、多くのチョウたちが見られます。

沖縄でチョウを撮影すると、圧倒的にセンダングサ類で吸蜜する姿が多くなります。
このセンダングサ類が、在来種であればそれもまた自然の姿なのですが、海外からの帰化植物であるためにそうとは言えません。
脅威的な勢いで繁茂し続け、花を着けるセンダングサ。
チョウやガ、ミツバチなどにとって、重要な蜜源として存在しています。
もし、センダングサがなければ、これだけの昆虫が一か所に集まることもなく、撮影のチャンスも激減してしまうでしょう。
沖縄の自然環境からセンダングサ類がなくなることは夢ですが、被写体との遭遇が希薄になることも懸念されます。
何とも悩ましい現実です。
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タイワンハネナガイナゴ
タイワンハネナガイナゴ
Ricoh GXR Mount A12 Nikkor45mF2.8P X1.5Telecon Gyorome-8 F11 Speedlight
  タイワンハネナガイナゴ
タイワンハネナガイナゴ
Ricoh GXR Mount A12 Nikkor45mF2.8P X1.5Telecon Gyorome-8 F11 Speedlight
 
2011.10.2
先月後半は、バッタ、キリギリス、ナナフシの仲間が続きましたが、月が改まってもまだ変わりませんね。
タイワンハネナガイナゴは、沖縄で最もポピュラーなバッタの仲間かもしれません。
かつてイナゴもバッタ科として扱う場合もありましたが、最近はイナゴ科として扱うのが主流のようです。

では、和名にイナゴと付くの種はバッタではないのかと言うと、そうでもありません。
狭義のバッタは、バッタ科を指しますが、広義のバッタは、イナゴ科も含みますから、イナゴはやはりバッタの仲間なのです。
何か、複雑で面倒な話ですね。
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 写真をクリックすると動画を開始します

ササキリ
Ricoh GXR Mount A12 Nikkor45mF2.8P X1.5Telecon Gyorome-8 F11 Speedlight
  2011.10.1
日に日に秋も深まり、秋の鳴く虫たちの活動も活発になってきたことでしょう。
秋の夜長に、コオロギ、マツムシ、スズムシ、ウマオイなどの虫の音が響き、風情の感じられる季節です。
もっとも、これは温帯地域の話です。
亜熱帯・沖縄では、まだまだセミたちの活動が盛んです。
オオシマゼミやクロイワツクツクといったツクツクボウシの仲間は、10月に活動のピークを迎えます。

もちろん今の季節、沖縄の森でも、コオロギやキリギリスの仲間たちが活動しています。
ところが、主に日中に鳴くササキリなどは、蝉時雨にかき消されてしまうのです。
セミさえいなければ、懸命に翅を振わせて鳴いている「ジキジキジキ・・」という声が聞こえてくるはずなのですが。
これが、亜熱帯の秋なのです。
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