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生まれてから19年間過ごした東京ですが、どうも都会の生活は苦手で落ち着かないものでした。そして、その東京よりも長くなった沖縄での生活が続いています。
しかし、長いからといって、その土地の人になることは出来ません。こうしてみると、本当に自分自身の落ち着ける居場所は何処にもないような、そんな気もしてきます。
でも、これからも沖縄に住み、あちらの島やこちらの島を転々としながら、野生動物たちの撮影を続けていくことに変わりはないでしょう。
その仕事にしても決して要領のよいものでなく、いつもどこかワンテンポずれたことばかりのように感じます。
ゆったりと流れていく時の中に浮かぶ、南の島での毎日を少しずつ紹介できればと思います。
しかし元来が怠け者で、夏休みの絵日記もまともに付けたことのない性格、どれくらいのペースで更新できるかは、当の本人にも全くわかりません。
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写真展「亜熱帯やんばる〜多様性の森」終了しました。
ありがとうございました。
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※各種お問い合わせは、こちらまでお願いします。 |
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羽化直後のクロイワゼミ雌
NikonD1X Sigma105/2.8Macro Speedlight
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2004.6.30
今日は本部半島に行って来ました。ナナホシキンカメムシの集団とクロイワゼミを探すのが目的です。ナナホシキンカメムシのほうは、ちょうど新成虫が出現し、木の幹に大集団を造る時期なのですが、まだ早かったのか、小さな集団しか見つけられませんでした。 一方、クロイワゼミのほうは、岩や木の根元に、かなりの数の羽化殻が見られますから、発生は順調なようです。しかし、この体長2cmちょっとの緑色のセミを見つけるのは、そう簡単なことではありません。目の前にいても、見落としてしまうことも少なくありません。 それでも運良く、探し始めて30分足らずで、ちょうど羽化途中の雌を見つけました。まだ、大きく反り返っている状態をハイビジョンカメラで収録して貰うことが出来ました。その直後の証拠写真がこれなのです。 ところで、山原(やんばる=沖縄本島北部)のセミで気になることがあります。ツクツクボウシの仲間のオオシマゼミが、今年は既に鳴いているのです。例年は8月に入ってから鳴き始める種類なのに、どうしたことでしょう?これと近縁のクロイワツクツクが、近年、沖縄本島中南部から姿を消してしまっているので、ちょっと気になる現象です。 ※オオシマゼミは、地域によって5、6月に一時的に鳴く場合もあるようです。
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2004.6.29
一昨日から、テレビの仕事で山原にいます。琉球朝日放送(QAB)の開局10周年特別番組の収録のためで、1週間の予定です。 早朝に地上で活動するヤンバルクイナ、夜間樹上に登っているヤンバルクイナを狙って、睡眠不足の毎日です。今晩、夜のクイナ探しをしていて、無気味な、そして不思議な光景に出会いました。林道で轢かれていたアカマタという蛇の死骸に、1匹の大きなナメクジがいたのです。どう見ても、これは死骸を食べているようにしか見えません。 ナメクジ、カタツムリというと、葉や落葉など植物質を餌にしているイメージがありますが、意外な光景です。これまでにも、動物の死骸にやって来たナメクジは見た記憶がありません。かなり珍しい行動なのでしょうか?それとも研究者の間では、よく知られた行動なのでしょうか?
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食事中のヤンバルヤマナメクジ
Ricoh Caplio GX Speedlight
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渓流で水を集めるセイヨウミツバチ
Richo Caplio GX Speedlight
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2004.6.28
梅雨や台風の襲来をくぐり抜け、夏本番と表現するのに相応しい夏空が広がっています。いろいろなセミの鳴き声も絶えまなく響き渡っていますが、それ以外でも、夏らしさを感じさせてくれる昆虫の姿に遭遇しました。 渓流に洗われる岩場に、数百匹ものセイヨウミツバチが群れ飛んでいるのです。最初は何をしているの判りませんでしたが、近付いてみると、熱心に水を飲んでいます。これまでに何度か見た光景ですが、これはワーカー(働きバチ)自身の咽を潤すためではなく、巣を冷やすために、腹に水を溜めて、巣に運ぶ行動なのです。それにしても、これだけのミツバチがまとまって、作業を繰り返しているのは初めて見ました。 近くの炎天下に、きっと大きな巣があって、そこでは運んだ水を口から吐き出して、巣の冷却行動をしているに違いありません。そう思い、ハチたちの飛んでいく方向を探したのですが、残念ながら巣を見つけることは出来ませんでした。
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2004.6.27
今年は、昆虫と台風の当り年という話をしましたが、ひとつ気掛かりな昆虫がいたのです。 それが、このアカギカメムシです。雌成虫が、卵塊や若齢幼虫の世話をしたり、成虫が何万匹もの集団を造ったりと、なかなか興味深い昆虫なのですが、ここ数年あまり数がまとまった状態で見たことありませんでした。いろいろな種類の昆虫が久しぶりにまとまって発生している今シーズン、アカギカメムシに期待していたのですが、これまでは、あまり見掛けませんでした。しかし、今日になってやっとアカメガシワの葉裏で、成虫が集団を造り始めているのに、数カ所で出会いました。これから次第に集団の規模が増していくことでしょう。これで、ひと安心です。 一方で、今シーズンは絶望的な昆虫もいます。コノハチョウです。10年に一度くらいの頻度で、食草のひとつセイタカスズムシソウが枯死してしまうのです。コノハチョウの最大の生息地、本部半島ではほぼ全滅状態です。さらに北の国頭地域のオキナワスズムシソウのほうはいつもどおりの状態ですが、こちらは株も少なくあまり期待出来ません。今年はコノハチョウを新たに撮影する計画だったので、あまりのタイミングの悪さに困っています。
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アカギカメムシの成虫集団
Ricoh Caplio GX Wideconverter
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つる植物に覆われた亜熱帯林
NikonD1X Sigma18-50/3.5-5.6 PL-Filter
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2004.6.25
梅雨明け宣言の日から、まだこれぞ梅雨明けという空に出会ったなかったのですが、今日は文句なく初夏らしい天気の一日でした。 夏を迎えた山原(やんばる=沖縄本島北部)の森で、特に今の季節を感じさせてくれるのが、この場所です。渓流沿いから切り立った斜面の樹木が、つる性植物に一面覆われています。亜熱帯を通り越して熱帯雨林、ジャングルという景観です。そして、その間からは巨大な木生シダ、ヒカゲヘゴが伸びています。この環境の雰囲気は、夏の正午前後の太陽がちょうど頭上にきた時間帯になると強い陰影が落ち、最高潮となります。 ただ、この場所も夏になればいつでもこの景観が広がっているわけではありません。このつる性植物たちは、台風の潮風にはとても弱く、強い台風の襲来した後はしばらく枯れてしまいます。昨年から今年にかけては、まだ山原に大きな被害をもたらす台風が襲来してないのが幸いしているようです。
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2004.6.24
夕方に出掛けようと思い、事務所の駐車場に降りていくと、私の隣の車のルーフにキジバトが2羽とまっていました。あまり警戒する様子もなく、こちらを窺っています。たまたま手許に持っていたコンパクトデジカメで撮影してみました。最初は望遠で遠くから小さめに、徐々に近付きながら、大きく写していきますが、それでも一向に逃げようとする気配もありません。最後は広角で接近して撮影することも出来ました。 そこまで接近して、撮影も一段落した時点で気付いたのですが、それまでペアだと思っていたのは、まだ幼い顔をした若鳥の兄弟(姉妹?)でした。まだ、巣立ち直後で警戒心が薄いのかもしれません。 沖縄でのキジバトの繁殖は年1回ではなかったと思いますが、ちょうど梅雨も明け、野鳥達の繁殖シーズンも終わりの季節のようです。
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キジバトの若鳥
Ricoh Caplio GX
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梅雨明けの空(浦添市美術館から西海岸方向)
Ricoh Caplio GX WideConverter
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2004.6.23
沖縄地方の梅雨明けが宣言されました。例年よりも3日遅く、ちょうど沖縄戦が事実上、終結した「慰霊の日」に当たります。もっとも1週間以上も前から、既に初夏の陽射しが続いていたので、実際の梅雨明けは例年よりも早い印象です。しかし、19、20日には台風6号の接近があり、宣言も遅れたのでしょう。 そして、梅雨明け宣言のされた今日は、朝こそ陽射しが眩しかったものの、午後からは雲が広がり、夕方には雨もパラつきました。カラっと晴れ上がった、典型的な梅雨明けの空とはいかないところが皮肉なものです。宣言をする担当者も、気苦労が絶えないかもしれませんね。 今年の梅雨は、通常の降雨量は少なかったものの、台風4号による雨で長期に渡る渇水も脱したので、まぁ合格点でしょう。ところで、その後も先日の台風6 号の接近、さらに次の7号も既に発生しています。今年は昆虫の当り年と書きましたが、もしかすると台風のほうも当り年になるかもしれませんねぇ。
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2004.6.23
浦添市美術館で今日から始まった、サガラナオミさんの海藻おしばアート展「サンゴ礁からの恵み」に行ってきました。 サガラナオミさんとは、以前出演したFMなはの「田村邦子のマジカルミステリーツアー」というラジオ番組の出演者同窓会でお会いしました。そのときに、海藻おしばアートをなさっていると伺ったのですが、お話だけだと「へ~!」「ふ~ん?」という印象だったのです。 ところが今日初めて、その作品を生で拝見する機会に恵まれたのですが、これが意外というか、不思議に面白いんですね~!海藻(海草)というと、何処か地味な印象しかなかったのですが、緑や赤が鮮やかで、乾燥状態でもその微妙な透明感が美しいのです。そして、微細な構造を伴った質感は、陸上の苔やシダを思わせるところもあります。微妙な半透明感は、印刷物よりも実物で味わうべきものだと感じました。あるいは、ポジフィルムのようにバックからの透過光で鑑賞しても面白いかもしれません。 サガラナオミ 海藻おしばアート展「サンゴ礁からの恵み」/2004.6.23(水)~27(日)・9:30~17:00(6/24は休館、6/25は~19:00)/浦添市美術館第2企画展示室
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サガラナオミさんと海藻おしばアートの作品
Ricoh Caplio GX WideConverter
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リュウキュウヤマガメのフィギュア
Ricoh Caplio GX WideAdapter
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2004.6.20
台風6号が最接近していますが、事前の騒ぎの割には大したことはないようです。既に風雨も収まり始めています。 それでもまだ、屋外に出て撮影ができる状況ではありません。一昨日入手したコンパクトデジカメ用のワイドアダプターのテスト撮影をしたいのですが、なかなか叶いません。仕方無しに、動物フィギュアをモデルに撮影をしてみました。 こうしてみると、なかなか面白い写真が撮れそうな期待が高まります。もっとも、これは全く動かないフィギュアだからこそ、落ち着いてシャッターを切ることが出来た結果ですよね・・・また、現実のフィールドでは、蚊に刺されながら、汗をかきながら、悪戦苦闘して一枚ずつシャッターを切ることになるでしょう。もちろん、それでもよいですから、フィールドに早く出たいものです。
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2004.6.19
大型で非常に強い台風6号が沖縄に接近しています。規模といい、勢力といい、かなりの被害が予想されます。前回の台風で、ダムの貯水率は80パーセント代に戻っていますので、出来る事でしたら、あまり活躍して欲しくないものです。いつも水不足の解消を台風に頼っている沖縄では、都合のよいときだけに台風に頼ってしまうようです。 既に、風がかなり強まってきていますが、昨日、コンパクトデジカメ用のワイドアダプターが入荷しました。広角側でも、元々28mm相当の画角なのですが、このアダプターを装着すると、さらに22.5mm相当になります。それでいて、レンズ直前の被写体にもピントが合うので、背景までピントの合った昆虫のなどの接写に期待が出来ます。 生憎の強風の中、被写体探しをしたのですが、なかなか相応しいものはありません。オマケに常に風で揺れ続けているので困ります。何とか、風の収まった瞬間に、撮影したのが今日の写真です。花のひとつの直径は1cm足らずですから、この先面白い写真が撮れそうです。今回の台風の被害の少ないことを祈るばかりです。
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センニンソウ?の花
Ricoh Caplio GX WideAdapter
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エダナナフシの一種
Ricoh Caplio GX
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2004.6.17
子供の頃、昆虫図鑑を見ていて、興味を持ったのは、コノハムシのように精巧な擬態をしている種類でした。そして、大きな種類です。今、生活している沖縄には、コノハチョウのような精巧な擬態昆虫や、ヨナグニサンなどの大型昆虫も数多く生息していて、子供の頃の夢が叶えられました。 沖縄には、擬態と大きさの両方を兼ね備えた昆虫もいます。例えばナナフシは、枝や茎に擬態していることで有名ですが、このエダナナフシは、前脚まで含めた全長が20cm近くになります。さらにアマミナナフシの雌は、同じく30cm近くにもなります。何度出会っても、ハッとする大きさです。 ところで、昔の印刷の悪い標本写真中心の図鑑では、伝わってこない昆虫のもうひとつの魅力があります。それは鮮やかな色彩です。金属光沢や原色鮮やかな色も伝わってくれば、もっと沖縄や熱帯への憧れが強くなっていたかもしれません。
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2004.6.15
ここ数日、既に梅雨明けのような初夏の陽射しが降り注ぐ毎日です。既に、沖縄本島北部のダムの貯水率は80%台に回復しているものの、今夏の生物の活動を考えると、もう少し降ってもらってもよいかと思います。 今年は、久しぶりの冬の冷え込みが幸いしたのか、昆虫の当り年のようです。滅多に見られない種類に何年ぶりかに会えるのは嬉しいのですが、中には余りありがたくない種類もいます。そのひとつが、ドクガの仲間たち。4、5月には、このモモタマナの木にも、たくさんのマイマイガの幼虫が見られ、丸坊主にされてしまうのではないかと心配していたのですが、青々と葉を広げた姿からは、そのような時期があったのが信じられない程です。 今回、撮影に使用したのは、先日購入したシグマの12~24mm超々広角ズームレンズ。画面上辺ギリギリに太陽を入れての撮影ですが、目立ったゴースト、フレアは認められません。同社の14mm超広角レンズが、ゴースト&フレア大サービスだったのに比べ、優れた性能に驚きました。
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モモタマナの木
NikonD100 Sigma12-24/4.5-5.6
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ホソヘリカメムシの幼虫と成虫
Ricoh Caplio GX Speedlight
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2004.6.14
ここしばらく、姿を見ていなかったため、是非撮影したいと思っていたホソヘリカメムシをやっと見つけました。特に撮影したかったのが、幼虫の姿です。幼虫のときは全身が黒く、まるでアリのような姿をしているのです。その口の形だけは、針のようなカメムシのものですが、それ以外は本当にアリそのものといった姿形なのです。 しかし、擬態において大きさという要素はかなり重要なポイントのようで、あまり大きくなり過ぎると、天敵にアリとは認めて貰えないようで、成長と共に、次第にアリらしくなくなっていきます。そして、やがて成虫になると、今度はハチに似た姿になるのです。とまっているときはそれ程でもありませんが、細長い体型で、透明の翅(はね)を開いて飛翔している姿は、一瞬ハチだと思い身構えてしまいます。 アリとハチ。ご存知の方も多いと思いますが、どちらも同じハチ目、かつては膜翅目と呼ばれたグループに属していて、とても近縁なものどうしなのです。幼虫時代はアリ、成虫時代はハチに擬態する、なかなか一貫性があって面白いことだと思います。
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2004.6.13
ほぼ2週間ぶりに沖縄に戻ってきました。留守中に台風の上陸もあり、水不足もほぼ解消されたそうです。今日は青空も広がり、セミの声も聞こえてきます。そろそろ梅雨明けが近いのでしょう。 さて、この半年程買うか否か迷いに迷っていたレンズを、ついに東京で買ってきました。シグマの12~24mmです。広角系に弱いデジタルボディでも、 18mm相当の超広角の画角が得られます。さらに、銀塩カメラのフルサイズにも対応していて、この場合は、正真正銘の12mmの超々広角の画角となります。一眼レフ用の12mmは、これが初の製品で、その画像は、ファインダーを覗いただけでも圧倒されます。 さて、このような画期的なレンズならば、すぐに購入すればよいのですが、実は悩ましいライバルが存在するのです。それは、DXニッコールの 12-24mm。但し、焦点距離はシグマと同じですが、こちはデジタル専用設計で銀塩フルサイズには対応していません。しかし、開放F値がF4固定、前面フィルター取り付け枠があり偏光フィルターの使用可能、軽量(485g/シグマ615g)などのシグマにないアドバンテージがあります。価格面では、シグマの実売7万円台に対し、ニッコールの12~13万円台でかなりの開きがあります。この価格で購入して、何れデジタルカメラのCCDサイズがフルサイズの時代になったときに使えなくなるのでは、躊躇してしまいます。 そして、半年近く悩んだ挙げ句、シグマの製品を選択したのです。まだ、ほんの数10カットだけの撮影ですが、やはり偏光(PL)フィルターが使えれば、空の青や植物の緑がより強調出来るのにと思ってしまいます。また、最短撮影距離が28cmと、このジャンルのレンズとしては頑張っているのですが、やはりせめて20cm、出来るのなら15cmにして貰いたいところです。あるいは、ズームレンズではなく、12mm単焦点レンズでもよいのではないでしょうか? カメラボディのほうも、D1Xのサブボディとしてはシステム構成が非効率的なD70に代わり、D100をサブボディに使ってみることにしました。
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シーサー
NikonD100 Sigma12-24/4.5-5.6
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ソニーセンタービル前広場で
Ricoh Caplio GX
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2004.6.9
ベロタクシーを下りた後、ポツダム広場から少しだけ奥に入ったソニーセンタービル前の広場へやって来ました。中央の噴水の周りは、無線LANのスポットになっているのか、ノートパソコンを広げている人が目に付きます。このときは、近くの5人のうち2人がApple製品を使っていて、Macintoshユーザーとしては、ちょっと安心しました。 広場の周囲は、いくつかの店がテーブルを並べ、飲み物や軽食を楽しめるようになっています。最近は体重のことも考え、ビールはなるべく少なめに、スピリット系を中心に心掛けているのですが、やはりドイツとなると、ビールを呑む機会が増えてしまいます。そう言えば、好みの黒ビールを呑んでなかったと思い、席に着き「ブラックビア!」と注文したところ、首をかしげ、しばらくして「ダークビア?」と訊かれたのでした。運ばれてきたダークビアは、酸味が強くハイネケンの黒版といった味でした。ビールの銘柄は、かなり多いようですが、ここの店では「ベルリン・ピルスナー」が一番人気のようでした。 今のドイツで、最も旬の食べ物と言えば、ホワイトアスパラガス。親指よりももっと太い立派なものが、街のあちこちで売られています。それをただ皮を剥いて、塩茹でしただけで、何も付けずに食べるのです。これが、美味しいこと!!滞在していた姉の家でも1日おきに出てきましたが、毎日食べても決して飽きることのない味です。しかし、これは季節限定生産で来週にはすっかり姿を消してしまうとのこと。人気があれば、一年中生産しようとする日本とは偉い違いだと驚かされました。
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2004.6.9
ドイツ滞在最後の今日、ひとりでベルリン市内を観て来ました。ブランデンブルグ門から電車で一駅隣のポツダム広場まで、ベロタクシーと呼ばれる自転車タクシーに乗ってみました。最近、沖縄にも同じものが輸入されたので、本場での乗り心地を試してみたかったのです。 幸い学生風の若いドライバーは、私の拙い英語もよく理解してくれて、束の間のドライブを楽しむことが出来ました。途中、路面を指差し、「これがベルリンの壁の跡」と説明してくれました。現在では何でもないこの街並を唐突に分断していた壁の跡を示す長い点線は、そう簡単には理解出来ない存在でした。 恐らく2km程度の距離だったと思いますが、料金は4ユーロ、今日のレートで\500ちょっと。これは沖縄とほぼ同じようです。料金までいっしょに輸入したのでしょうか?ドライバーに「日本から来たんだけど、沖縄は知ってる?」と訊いたら首を横に振っていました。「最近、輸入して同じ物が走っているんだよ」と言うと「京都でも使われているのは知ってるよ」と返ってきました。 加速するときのギア音が意外に大きく感じられますが、乗り心地は決して悪くありません。尤も、これは平坦で街中心部でも自転車専用車線が設けられ、乾燥した気候のドイツでの話。亜熱帯、沖縄での乗り心地も近く味わってみようと思います。 ※ネット検索したところ、02年5月時点で、初乗り1kmまで2.5ユーロ、以後1km毎に1ユーロとありました。また、地図で確認したところ、私が乗ったのは実際には700m程。その後値上がりしたのか、ふっかけられたのか? 沖縄では、初乗り500mまで\250、以後100m毎\50。
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ベルリン市内を走るベロタクシー車内から
Ricoh Caplio GX
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ベルリン市内のブレッソン写真展広告
Ricoh Caplio GX
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2004.6.8
このところ、業務日誌が変則的ですが、実はドイツ・ベルリンに滞在しています。特に仕事でもなく、観光でもなく、両親とベルリンに住む姉一家を訪ねたプライベートな旅です。 もちろん合間に観光もしますが、今日は「アンリ・カルチェ・ブレッソン写真展」を観に行ってきました。ブレッソンは、「決定的瞬間」などの写真展でも世界的に有名ですが、個人的には、私の敬愛するロバート・キャパらと共に写真家集団「マグナムフォトス」を設立したひとりとしてのイメージのほうが強いかもしれません。 会場には、数々の見慣れた作品があり、改めてブレッソンの魅力を堪能することが出来ました。広い会場も、かなりの見学者で混み合っていましたが、日本のように事細かな順路表示もなく、最後まで観終わると同じコースを引き返して入口から出るという具合なのですが、ブレッソンの足跡を巧く感じることが出来、好感の持てる構成でした。先月の恵比須の東京都写真美術館でのキャパ展と比べると、とても対照的に思われました。 ベルリン市内中心部のポツダム広場から会場の美術館までは、写真展の告知があちこちに掲示されています。その多くが、大きな工事現場を巡る壁のものなのですが、とても街と一体化していて、自然な感じなのです。これが東京の工事現場だったら、どのような印象になるでしょうか・・・
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2004.6.7
今日もこれまでに見慣れない種類の動物に出会いました。恐らく、アカゲラの仲間でしょう。 ちょっと観察していると、水平な枝にとまったり、地上に下りて餌を食べたりしています。これは、山原(やんばる=沖縄本島北部)の固有種ノグチゲラにも共通した行動で、キツツキの仲間としては原始的な特徴だと聞いた覚えがあります。 ちょうど巣立ち直後の若鳥なのでしょう、親鳥とはやや体色や模様が異なるようです。行動もやや子供っぽく、親に餌を貰うのを待っているような様子でした。
※ベルリン市内は、とても緑が豊かで、樹齢を感じさせる街路樹も多いのですが、昆虫の姿が驚く程少ないのです。一方で、野鳥の姿はよく見掛けますから、きっと何処かに潜んではいるのでしょうけど・・・
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キツツキの一種
NikonD1X Nikkor70-300/4-5.6ED X1.4Telecon
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アブの一種
Richo Caplio GX
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2004.6.4
少し業務日誌をサボってしまいました。と言っても、撮影は続けています。このところ、どうもあまり昆虫の姿が多くありません。今日出会った昆虫のひとつがこのアブの仲間です。何という種類でしょうか? 世界にはまだまだ種名の付いていない昆虫、生物はたくさんいます。「ということは、新種ですか?」という質問をよくされますが、決してそうではありません。その種類が属するグループ全体が、まだよく研究されず、系統だった分類が整理されていないと、ほとんど種名が付いていない状態なのです。存在は知られていても、名前のないままなのです。存在も知られていない生物が突然発見されて、直ちに新種とされるのは、とても稀な例なのです。
※これは、ベルリン市の隣、ポツダム市(旧東ドイツ)にあるサンスーシ宮殿の庭園での撮影。種名は・・・? ※※当初ハチとしていましたが、糸崎公朗さんから「アブでは?」というご指摘を頂きました。確かにそのようです・・・
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2004.6.1
朝方は晴れていた沖縄ですが、次第に雲が広がり、梅雨空に戻っていきました。さあ、これからの梅雨末期の降雨に期待したいところです。まだ、陽射しの残っていた中、オキナワキョウチクトウの花が眩しく見えました。 沖縄には、在来種のオキナワキョウチクトウの他、栽培種のキョウチクトウも広範囲に植えられています。しかし、栽培種よりもこの在来種のほうが、何処か繊細なデザインで好みです。一見、緑と白だけなのに、近くで観察するとワンポインの赤色があしらってあったりするのが憎いですね。 でも、栽培種のキョウチクトウが嫌いな訳ではありません。特に、迷彩色のスズメガ、キョウチクトウスズメが時折発生し、撮影ではとてもお世話になっています。今年の2月、1頭だけ死骸を見つけたのですが、その後の発生は確認していません。どうなっているのでしょう?
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オキナワキョウチクトウの花
Ricoh Caplio GX
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