生まれてから19年間過ごした東京ですが、どうも都会の生活は苦手で落ち着かないものでした。そして、その東京よりも長くなった沖縄での生活が続いています。 しかし、長いからといって、その土地の人になることは出来ません。こうしてみると、本当に自分自身の落ち着ける居場所は何処にもないような、そんな気もしてきます。 でも、これからも沖縄に住み、あちらの島やこちらの島を転々としながら、野生動物たちの撮影を続けていくことに変わりはないでしょう。 その仕事にしても決して要領のよいものでなく、いつもどこかワンテンポずれたことばかりのように感じます。 ゆったりと流れていく時の中に浮かぶ、南の島での毎日を少しずつ紹介できればと思います。 しかし元来が怠け者で、夏休みの絵日記もまともに付けたことのない性格、どれくらいのペースで更新できるかは、当の本人にも全くわかりません。
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写真展「亜熱帯やんばる〜多様性の森」終了しました。 ありがとうございました。
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ヤエヤマアオガエル
ヤエヤマアオガエル
Ricoh Caplio GX8 Wide-conversion lens
  2005.5.31
ここ1週間ばかり、今の梅雨の季節にしか出現しない、奇麗な珍しいカミキリムシを求めて林道を彷徨う毎日です。しかし、なかなかその姿に出会うことは叶いません。今日も、一日歩き回ったのですが、夕暮れが近づき、引き返す道の途中で、葉の上に体長2cm余りの小さなカエルがいることに気付きました。
 どうもヤエヤマアオガエルの幼体のようです。なかなか愛嬌に満ちた顔に引きつけられて、その場で1時間近くもレンズを向けることになりました。広角レンズで近寄って撮影していると、ときどき嫌がってか、ジャンプして地表に降りてしまうのですが、その体色の保護色を活かすためにすぐにまた近くの植物の葉の上に登ります。
 いよいよ夕暮れが近づき、暗くなってきたので、カメラの感度を上げて撮影しました。よいこと尽くめの愛用コンパクトデジカメなのですが、高感度撮影時のノイズだけは、もう少し軽減して欲しいと感じます。
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2005.5.30
林道を歩いていると、地表に開いた穴に盛んに出入りしているハチを見つけました。腹部が、ルリ色にキラキラ輝いているのが印象的です。早速、レンズを向けたのですが、動きが早くなかなかシャッターを切ることが出来ません。
 ふっと気がつくと、背後の切り通しの崖でも、盛んにハチが飛び回っています。そちらのほうが数が多く、楽な姿勢で撮影出来そうなので、少しだけ移動して、崖のほうで狙うことにしました。
 2時間程も、シャッターを切り続けたでしょうか?かなりの飛翔カットをものにして、陽も傾いてきたので、そろそろ帰ろうかと思い、再び、最初の地表の巣に目を戻すと、なんとそれは、別の種であることに気付いたのです。地表に開口しているほうは、アオスジコシブトハナバチ、崖のほうの巣は、ミナミスジボソコシブトハナバチで色彩的にはやや地味な姿だったのです。しかし、次第に薄暗くなりつつある状況では、もう後の祭りです。また、出直して撮影するしかありません。しかし、近縁の2種のハチがこんな近い環境で、お互いに巣を造っているとは・・・
  ミナミスジボソコシブトハナバチ
ミナミスジボソコシブトハナバチ
Ricoh Caplio GX8 Speedlight
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カヌー
カヌー
Ricoh Caplio GX8
  2005.5.29
西表島での撮影に、新兵器を採用しました。カヌーです。これまで、この世界にはほとんど興味はなかったのですが、西表島の代表的な自然環境のひとつ、マングローブ林の撮影には、是非水面ギリギリで移動する映像が欲しいと思ったのが切っ掛けです。
 マングローブ林は、川幅の広いところよりも、狭い支流がより面白いので、エンジン付きの船では移動速度が早すぎるのと、波が立ってしまうため、このカヌーの速度と静かさが最適な訳です。
 上流部での使用も考えて、フォールディングタイプ(折り畳み式)を選択したのですが、今日は梅雨明け後の本格的な使用の前に、組立てをしてみました。そのマニュアルを見たら、かなり面倒な印象を受けたのですが、実際にやってみると、それ程難しいものではありませんでした。慣れれば、30分以内での作業も可能でしょう。
 全長4.3m、二人乗りのフォールディングカヌー、西表島でどんな活躍をしてくれるでしょうか?
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2005.5.28
新たに自動撮影カメラを仕掛けに行きました。前々からちょっと気になっていた場所があったのです。そのポイントに入ろうとすると、入口の茂みに、白い地味な花が咲いています。あまり花らしくない、ちょっとヤブカラシの花を思わせるような構造で、この花の何処から蜜を吸うのか不思議な感じなのですが、1頭のイシガケチョウが盛んに蜜を吸っていました。
 そのイシガケチョウを撮影しようと、花に近づくと、花の中に1匹のアズチグモが潜んでいるのに気付きました。何とよく出来ているのでしょか?自然界の不思議にただ驚嘆するばかりです。
 まずビデオで撮影をし、獲物を捕らえる瞬間を狙ったのですが、残念ながら空振りでした。スチル写真もしっかり押さえておきたい状況ですが、これはクモを中心にたくさんの花も入れた構図が最適でしょう。一眼レフでも撮影しましたが、体長1cm強のアズチグモが画面内である程度の大きさに写り、かつ周囲の環境もよく判るカットとなると、今回もコンパクトデジカメのほうの勝ちでした。
 ところで、この花、山原(やんばる=沖縄本島北部)では、見かけた記憶がないのですが、何と言う種でしょうか?
※またまた種の同定に糸崎公朗さんのフォトモホームページの「世界の自然観察BBS」にお世話になりました。この植物はコクテンギといい、結構数少ないものだそうです。山原にも分布しているようですが、少なくとも花は見た記憶がない程ですから。また、アズチグモも当初、アマミかオキナワかあやふやだった点も確認して頂きました。ありがとうございます。
  アマミアズチグモ
アマミアズチグモ
Ricoh Caplio GX8 Wide-convesion lens
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コナカハグロトンボ成熟雄
コナカハグロトンボ成熟雄
NikonD2X DX FisheyeNikkor10.5/2.8
  2005.5.27
D2Xを購入して初の本格的なフィールドでの使用です。なかなか軽快な操作感ですが、被写体のご機嫌はまた別ですから、いきなり魚眼レンズでトンボに接近して逃げられても、それはカメラの所為には出来ません。
 それでも諦めずに何度かアプローチを繰り返しているうちに、相手もそれ程危険な存在でないことを学習したのか、あるいは逃げるのが面倒くさくなったのか、何とか最短撮影距離まで接近してシャッターが切れました。
 このデジタル専用対角魚眼レンズの最短撮影距離は14cm。しかし、実際にはレンズ先端から被写体までは10cmを切っていますから、まぁ逃げられても仕方ないのですが・・・
 このようににして撮影した魚眼レンズ特有の歪んだ画像と、下に載せた22mm相当の歪みのない広角画像と、どちらが好みでしょうか?
 何れのカメラとレンズでも、トンボだけではなく、その生息環境の背景まで判る画になったのは満足なのですが、さらに欲を言えば、亜熱帯らしく陽が差していて欲しかったですねぇ。ですが、梅雨のまっただ中の沖縄ですから、これ以上の贅沢を言ってはいけませんね。
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2005.5.27
1ヵ月余り前にメーカーから試作機の提供を頂き、毎日のように撮影に使い、すっかりハマッているGX8ですが、今日初めてこのカメラに相応しい写真が撮れたように思います。
 何度も繰り返しますが、このカメラの最大のメリットは、専用ワイコンの性能も含めて、広角接写能力にあります。しかし、これまでは、その威力を最大限活かした内容のカットが撮れていない感が強かったのです。飽くまでもテスト撮影の延長のような・・・
 そして今日、渓流環境に生息するコナカハグロトンボにワイコンを装着し、もうレンズ先端が触れるのではないかというところまで接近してシャッターが押せたのです。背景の渓流環境も適度に判る程度にピントも来ています。成熟した雄成虫の体色が活きる苔むした岩の上という条件も揃っています。梅雨明け後のさらなる活躍が、今から楽しみです。
  コナカハグロトンボ成熟雄
コナカハグロトンボ成熟雄
Ricoh Caplio GX8 Wide-conversion lens
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フジボグサ
フジボグサ
NikonD2X Nikkor10.5/2.8Fisheye
  2005.5.26
八重山では、フジボグサの花があちらこちらで咲き出しています。マメ科の花ですが、なんとなくフジの花房を思わせるためのネーミングなのでしょう。
 花ももちろん面白いのですが、蕾というかその前段階が、見るからに柔らかそうな毛に覆われて、思わず触れてみたくなるような感じなのです。
 この花は、昆虫たちも人気なようで、ハナバチの仲間が次から次へと訪れて、蜜や花粉、ある者は、花弁までをも食い千切って運んでいきます。
 梅雨の季節にもかかわらず、ほとんど毎朝爽やかな陽射しが顔を覗かせてくれますが、時間とともに天気が崩れていきます。ところが、今日は日没まで初夏を思わせる好天が続いてくれました。そんな梅雨の中休みの一日、青空を背景に観るフジボグサと昆虫たちは、楽しいひとときでした。
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2005.5.23
仕事用のメインのデジカメにニコンD2Xを購入しましたが、その画像を扱うためには、これまで使用してきたノートパソコン(Apple PowerBook G3 500)のシステムではかなり無理があります。そのために、パソコンも新しい機種に更新することにしました。Apple PowerBook G4 15"1.67MHzに1.5GBのメモリーを載せました。これまでの機種とモニタのサイズはほとんど変わらないのですが、横長になった分、視覚的には広く感じ、操作パレットの配置などが快適になりました。また、液晶の性能がアップしたのでしょう、同じ写真を見ていても、とても奇麗に感じます。
 これで、D2Xの画像を完璧に扱えるようになったのですが、そのソフトはかなり重く感じます。また、3日掛かりでシステムを構築したのですが、ホームページ制作ソフトだけが、巧く動かずに不具合があります。現在も、カウンターの表示やリンクに異常が認められます。早く問題を解決しなければならないのですが、原因が解らず困っています。
 数えてみると、前機種は5年程も使用し続けていました。これ程長く、ひとつの機種を長期間使い続けたことは初めてです。購入して1年目にハードディスクが壊れた以外は、大きな故障もなく、さまざまな仕事をしてくれました。さて、今回のPowerBookとD2Xの組合わせで、どのような仕事をしてくれるでしょうか?
  PowerBook G4(中央)とG3(左奥)とNikonD2X
PowerBook G4(中央)とG3(左奥)とNikonD2X
Ricoh Caplio GX8
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ウスカワマイマイ
ウスカワマイマイ
Ricoh Caplio GX8
  2005.5.20
曇空の下、梅雨の季節を彩るさまざまな花が咲いています。その中でもとりわけ大きな花で、華やかなのがテッポウユリです。たくさんの花がまとまって咲いていると、その豪華さに圧倒されてしまいます。
 ひとつの花の中に眼をやると、小さなウスカワマイマイが、雄しべを食べているのを見つけました。子供の頃のイメージでは、カタツムリはキャベツなどの葉を食べるものでしたが、自然界ではいろいろな食事の場面に遭遇します。やはり、単純に葉を食べるよりも雄しべや花粉のほうが栄養価が高そうに思えますが、カタツムリ自身それを知っての行動なのでしょうか?
 ここ1年程、リコーのコンパクトデジカメを愛用していますが、接写能力に優れているだけに、これまで一眼レフの独壇場だった場面でも度々使用します。しかし、後々の仕事への対応を考えると、一眼レフのRAWモードで撮影しておいたほうが、利用範囲の広いのは間違いありません。かと言って、大きく重い一眼レフのセットを持ち歩き、即座に取り出して撮影というのもいつもいつも可能なことではありません。今日のこの写真も事務所の玄関先で偶然に見つけ、いつも持ち歩いているバッグから取り出し、1分程度の時間で5、6カット写したものの1枚です。きっと一眼レフだったら、撮影していないシーンだったでしょう。
 そのコンパクトデジカメの新製品Ricoh Caplio GX8がいよいよ今日発売されます。きっと多くの人が手にして、たくさんの傑作が撮られることでしょう。
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ランタナに訪花したアオスジアゲハ
ランタナに訪花したアオスジアゲハ
NikonD2X Tamron90/2.8 Macro X1.4Telecon Speedlight
  ランタナに訪花したアオスジアゲハ
ランタナに訪花したアオスジアゲハ
NikonD2X Tamron90/2.8 Macro X1.4Telecon Speedlight
 
2005.5.18
昨日購入したニコンD2Xのテスト撮影をしました。カメラの動作感は、なかなかのもです。フォーカス速度も早く、シャッター音も軽快です。操作ボタンやダイアルも大きめに設計されていて、操作も楽です。データの書込み速度も、全くストレスを感じません。プレビュー時も、これまでのD1Xでは、拡大倍率が1 段階しかなかったので、厳密なピント確認が難しかったのですが、かなりの拡大率が得られ、この点も実用的になりました。しかし、何と言っても、さすがにニコンのフラッグシップ機としての、シャープな操作感が印象的です。撮影された画像のクオリティだけではない、操作したときの道具としての満足感が、やはり低価格の普及機とは別次元だと感じます。
 但し、これは昨日も触れましたが、シンクロ速度の上限がD1Xの1/500sec.から1/250sec.にスペックダウンされたので、動きの早い昆虫などのストロボ撮影では不利になりました。実際、アオスジアゲハを追い掛けていて、すぐにシャッター速度が上限を超えてしまい困りました。
 実際に撮影してみての画質はと言うと、まだ曇空の下の100カット程度程度は何とも言えません。しかし、D1Xの527万画素とD2Xの1284万画素では、かなり異なる世界のようです。まだ、CCDとCMOSとの差までは、感じ取れません。右の写真は、上がノートリミング、下がピクセル等倍のものです。正直言って、コンパクトデジカメのRicoh Caplio GXとGX8の画質の差のほうが新鮮だったような気もします。
 さて、カメラの操作性は非の打ち所がないのですが、撮影した画像を扱うためのパソコンソフトは困りものです。未だにMac OS9環境でいる身にとっては、肝心な所が非対応なのです。特に、カットのセレクトをする閲覧ソフトが、RAW撮影データでは使い物になりません。結局、パソコンもOS Xでストレスなく使える機種を発注することにしました。トータルで100万円近い出費となりました。新しいパソコン環境が整うまで、RAWとJPEGの同時記録で乗り切ることにしました。しかし、これがまたデータ容量が増大し、ただでさえ高画素化によってメモリカードの容量不足悩んでいる立場には、困ったものです・・・
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2005.5.17
ニコンD2Xを購入しました。発売から3カ月遅れですが、製品の安定性、価格、市場供給の点からもちょうどよいタイミングかもしれません。
 前代のD1Xに比べ、画素数は2倍以上、撮影速度、バッテリーの持ち、販売価格の何れも向上しています。ただ一点、ストロボの同調速度が1/500sec.から1/250sec.に低下しているのだけが残念です。
 今日は、残念なことに会議などで忙しく、日中のテスト撮影は出来ませんでした。さて、その肝心の画像クオリティはどのようなものでしょうか?これから、どのような活躍をしてくれるのでしょう?楽しみです。
  NikonD2X(手前)と同D1X
NikonD2X(手前)と同D1X
Ricoh Caplio GX8
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リュウキュウヤマガメ
リュウキュウヤマガメ
Ricoh Caplio GX8 Wide-Conversion Lens
  2005.5.15
梅雨入りから、鬱陶しい空模様が続いていますが、やっと中休みが訪れそうです。気温も上昇してきた影響か、山原(やんばる=沖縄本島)の林道では、リュウキュウヤマガメの姿を見かけるようになってきました。
 このカメも林道の分岐点を曲がったところ、路上を歩いていたものです。ときどき休みながら、ゆっくりと林道を横断しています。近付くと「フーッ!」と威嚇音を発したり、なかなか愛嬌のあるキャラクターです。時間に余裕があったので、横断し終わって草むらに消えるまで、撮影をしながら見守りました。林道で車に轢かれることなく、長い亀本来の天寿を全うして欲しいものです。
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ナガメ
ナガメ
Ricoh Caplio GX8
  ナガメ
ナガメ
Ricoh Caplio GX8
 
2005.5.10
今日はやや薄日の射す中での撮影です。ナガメの成虫が結構な数見られるのですが、意外に敏感ですぐに葉裏に隠れてしまいます。何度も近付いては逃げられを繰り返した後、周りに邪魔な障害物のない茎の途中に静止している個体を見つけ、やっと撮影することが出来ました。
 広角端の28mm相当の画角で、絞りはF2.5の開放、自然光のみでの撮影です。上の写真はノートリミング。もっと近付いて大写しにすることも可能ですが、また逃げられては元も子もないので、この程度の撮影倍率にとどめておきました。やや物足りない気もしますが、パソコンに取込んで画像を拡大したところ、体表の刻点まで、くっきりと解像しているのがモニターに写し出されました。もう何度も繰り返していますが、この描写能力は、やはり明らかにGXの上のレベルだと確信出来ます。
 これも既に触れましたが、撮影した画像のプレビューが、最高8倍まで拡大出来るようになりました。そのために、これよりもより厳しい基準で、不要カットを削除している結果になっていると感じます。しかし、その8倍の最大値まで拡大しても、クッキリとクリアに写し出されている画像に出会った瞬間は、なかなか感動ものです。ちょっとその雰囲気をここで再現するために、上の写真の中心部をトリミングしたのが、下の写真です。今度、A1サイズの大判プリントを製作してみようかと思います。
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コフキゾウムシ
コフキゾウムシ
Ricoh Caplio GX8
  コフキゾウムシ
コフキゾウムシ
Ricoh Caplio GX8
 
2005.5.4
例年よりも1週間程も早く梅雨入りした沖縄は、ほとんど曇空です。しかも強い風が吹き荒れ、なかなか撮影日和とはなりません。新型カメラを手に、毎日が歯がゆい想いです。
 それでも何か被写体を探して歩き回るのですが、これがまた小さな昆虫ばかりで、曇っていて光量が足りず、強い風のためにスローシャッターが切れずと、条件はかなり厳しいものです。そこで、感度をISO200まで上げ、広角端の絞り開放 F2.5で撮影してみたのが、今日の写真です。10カット程撮影してみて、大きくブレているものはその場で消去しました。事務所に戻り、大きなモニターで再生してみると、1カットとてもシャープに写っているのがありました。
 この昆虫は、コフキゾウムシといって体長が4~7mm程の大きさしかありません。広角端のマクロモードで、可能な限り近付いて写したノートリミング状態が上の写真です。しかし、それだけではこのカメラの実力は解りません。そこで、中央の一部分だけをトリミングしてみたのが、下の写真です。
 ゾウムシの体表には、チョウやガの鱗粉のように、粉が並び、模様や色彩を成しているのですが、その粉が奇麗に解像されています。先日も触れましたが、このレンズの広角側での接写時の解像力には目を見張るものがあるように思います。その想いが、試写を続けるうちに益々強いものとなってきました。この写真が、感度を上げずに撮影出来ていたのなら、さらにシャープだったのかと思うと、梅雨空が一層恨めしく感じてしまいます。
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2005.5.3
またしても、悩ましい写真が撮れてしまいました。今回の西表島で、セットしておいたフィルム自動撮影カメラの中のフィルムの現像が、今日仕上がってきたのです。その中に1カット、斜横向きのイリオモテヤマネコの全身が写っているものがありました。
 今回は、一見してヤマネコに間違いないのが判るのですが、何しろ直前の大雨による湿気で、機材が最悪の状態だったようです。自動制御発光するはずのストロボがフル発光し、露出オーバーです。撮影された日から1週間程してからフィルムを回収したため、やはり湿気の影響でフィルムが一部張り付き、変色しているという有り様です。その影像をデジタル化して、古い写真の修復作業とほど同じ処理をしてみたところ、何とかこのレベルまでには復しました。
 また、これは天候や湿気に関係ないのですが、ピントも頭部よりも後肢に合っています。しかし、これはカメラをセットするときに、画面左側からネコがやって来るのを想定したためで致し方ありません。前回デジカメに半身だけ写っていたときは、明らかにネコがカメラを覗き込んでいたので、今回は左側から近付けば直前まで物陰になるような場所にしたのです。ところが、丸見えの右側から平気で近付き、通過しています。前回は日中、今回は夜間という違いがありますから、やはりヤマネコと言えども、夜間の視力はそれ程でもないことを物語っているのかもしれません。
 それにしても、徐々にマシになっているとは言え、なかなかまともな影像が物に出来ません・・・
  イリオモテヤマネコ
イリオモテヤマネコ
NikonF-301 Nikkor35-70/3.3-4.5 Speedlight
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ハイイロテントウ
ハイイロテントウ
Ricoh Caplio GX8(広角端)
  ヒメカメノコテントウ交尾
ヒメカメノコテントウ交尾
Ricoh Caplio GX8(望遠端X1.6デジタルズーム) speedlight
 
2005.5.1
今日もキャプリオGX8のテスト撮影をしました。昨日も書きましたが、ズームレンズの望遠側がもう少し長く100mmくらいまであると、近付けない昆虫の撮影には、より効果的なのです。そうなると、一眼レフ以上に得意な広角接写に加えて、かなり強力な撮影機材になるのですが。
 そこで、今回思い付いたのが、6割余も画素数が増えたのですから、ある程度デジタルズームを使ってもよいのではないかということです。デジタルズームは、デジタルデータ上でトリミング(クリッピング)をしているようなものですから、倍率を上げれば画素数は減って、シャープネスなどが犠牲になります。しかし、これだけ画素数に余裕が出来たので、低倍率ならば実用上問題ないのではないかと。もっとも、わざわざスペックダウンしたような条件での撮影ですから、邪道といえばそれまでなのですが。
 さて、その結果です。上の写真は、ハイイロテントウという体長6mm程度の被写体を広角端28mm相当で自然光撮影し、3分の1程度(長さ比)にトリミングしてあります。下の写真は、ヒメカメノコテントウという体長4mm程の種を、望遠端85mm相当で、さらに1.6倍のデジタルズームを使っています。疑似合成焦点距離135mm相当です。それをストロボを同調させて撮影し、ひと回り程トリミングしてあります。
 数値上厳密な比較にはなってませんが、実写からは、広角で撮影しトリミングしたもののほうがシャープに感じられますね。これは、デジタルズームの使用以前に、このズームレンズは、望遠側よりも広角側でより解像度の高い性能なのではないでしょうか?やはり、広角接写を楽しむのに最適な機種なのかもしれません。もっとも、このようなコンパクトデジカメで体長5mm前後の昆虫を接写しようというのが欲張りなのかもしれません。望遠側でもチョウやトンボなどの比較的大きな被写体でしたら、何の不満も感じないのですから。と言うか、このレンズの広角側の解像度が、かなり優れものなのかも?
 せっかく、新型カメラを発売前に使える機会に恵まれたのに、どうも空模様がパッとしません。亜熱帯らしい青空バックで撮影したいのですが、もう梅雨の走りなのでしょうか。
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