生まれてから19年間過ごした東京ですが、どうも都会の生活は苦手で落ち着かないものでした。そして、その東京よりも長くなった沖縄での生活が続いています。 しかし、長いからといって、その土地の人になることは出来ません。こうしてみると、本当に自分自身の落ち着ける居場所は何処にもないような、そんな気もしてきます。 でも、これからも沖縄に住み、あちらの島やこちらの島を転々としながら、野生動物たちの撮影を続けていくことに変わりはないでしょう。 その仕事にしても決して要領のよいものでなく、いつもどこかワンテンポずれたことばかりのように感じます。 ゆったりと流れていく時の中に浮かぶ、南の島での毎日を少しずつ紹介できればと思います。 しかし元来が怠け者で、夏休みの絵日記もまともに付けたことのない性格、どれくらいのペースで更新できるかは、当の本人にも全くわかりません。
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南島漂流記、本日(11/9)から25年目に入ります。 これからも、よろしくお願い致します。
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虫こぶ
虫こぶ
NikonD7000 VR Nikkor70-300/4.5-5.6ED Spedlight
  2011.5.31
ジャガイモのなる木を見つけました。
なんて、思わず間違えてしまいそうな光景ですね。
恐らく、イスノキでしょう。
何故か、イスノキには、虫こぶがよく出来るんですね。
イスノキの実だと、錯覚している人もいるはずです。
実際のイスノキの実は、小さくて目立たない存在なんですが。
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ヤンバルミョウガ
ヤンバルミョウガ
Ricoh CX5
  ヤンバルミョウガ
ヤンバルミョウガ
Ricoh CX5
 
2011.5.30
ヤンバルミョウガが満開の季節です。
毎年、この時期にこの場所を通る度に、目を奪われて撮影しようと思うのですが、躊躇してしまいます。
いつも泥濘状態で、如何にもヒメハブがいそうな環境ということもありますが、この小さな白い花の群落をどう撮影しようかという迷いもあります。
このときは、何故かレンズを向ける気になったのですが、やはりちょっと簡単にシャッターを押してもまとまらない被写体ですね。
「ヤンバル」という名も付いていることですし、何れしっかりと撮影したいものです。
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2011.5.29
台風2号は、沖縄では珍しく短時間で通過しました。
いつもは、暴風圏内に数10時間というのも珍しくないのですが。
しかし、一夜明けて、その被害は予想以上のものでした。
ほとんどの木の枝葉は、潮風で茶色く枯れ、太い枝が折れて地上に落ちています。
中には、かなり大きな木が根こそぎ倒れているものもあります。

ここ数年、沖縄本島地方に接近する台風はわずかな数でした。
しかし、今年は1号、2号とも沖縄本島直撃のコースでした。
久しぶりに、台風の当り年になるのでしょうか。
  台風一過
台風一過
Ricoh GXR S10(5.1-15.3/2.5-4.4 ) 24mm相当
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オキナワモリバッタ幼虫
オキナワモリバッタ幼虫
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
  2011.5.28
台風2号が、沖縄本島に接近してきました。
21時を回った頃から、急に風が強まってきました。
今日深夜から明日未明が最接近のようです。

先日、山原(やんばる=沖縄本島北部)で撮影したオキナワモリバッタの幼虫です。
今頃、この場所も風雨が強まってきていることでしょう。
この台風を生き延びて、成虫まで育って欲しいものです。
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リョクモンエダシャク
リョクモンエダシャク
NikonD7000 Gyrome845 F22 Speedlight ISO3200
  リョクモンエダシャク
リョクモンエダシャク
NikonD7000 Fish-eye Nikkor10.5/2.8 Speedlight
 
2011.5.27
本日、公開のかがくナビ「自然だより」でも紹介しているリョクモンダシャク。
コノハチョウのように完全な枯葉に擬態したり、クサキリモドキのように完全に緑色の葉に擬態する昆虫は有名です。
しかし、このリョクモンエダシャクは、葉の一部が枯れて、薄茶色に変色しているような葉にとまると完璧な隠蔽擬態になります。
実際の自然界では、このように部分的な枯葉のほうが、リアルなのではないでしょうか?

そんな自然界での出来事として捉えるために、虫の眼レンズと魚眼レンズで撮影してみました。
両者のレンズを比較すると、一から写真撮影レンズとして設計されている魚眼レンズは、さすがにシャープです。
しかし、最も小さいニッコール10.5mmF2.8でも前玉径が54mmあります。
つまり、小さな被写体を拡大する能力に劣るのです。
リョクモンエダシャクの前翅長は約15mmですから、開帳にすると30mm前後のサイズです。
このサイズを魚眼レンズでクローズアップ撮影するには、少し無理があります。
一方、専用設計ではない虫の眼レンズは、シャープさでは劣ります。
しかし、前玉径が10数mmと小さいため、より小さな被写体でも拡大することが可能です。
このリョクモンエダシャクの撮影意図にとっては、どちらのレンズを選択するのが正解だったでしょうか。
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リュウキュウハグロトンボ雄
リュウキュウハグロトンボ雄
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
  リュウキュウハグロトンボ雄
リュウキュウハグロトンボ雄
Nikon D7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
 
2011.5.26
今日は、ラージフォーマット機によるテスト撮影ではありません。
先日の、4000万画素センサー搭載PENTAX645Dによる撮影で、雄のトンボの副精器の構造が気になりました。
よく知られているとおり、トンボの雄の精巣は尾端にありますが、交尾前に、腹部の基部にある副精器に精子を移します(移精)。
そして雌と交尾する際、尾端で雌の頭部後を挟み、雌の尾端と雄の副精器とが結合するために、ハート型に見えます。

ところで、雄の副精器は、通常どのような状態にあるのでしょうか。
移精や交尾の直後には開いていて、内部の構造が見えることもあるでしょう。
しかし、それ以外のときは閉じていて、内部構造は保護されていると想像していました。
ところが、先日のPENTAX645Dで撮影した雄のリュウキュウハグロトンボの画像を、拡大して見ていたところ、かなりはっきり内部構造が見えるとというか、細かいパーツの一部が露出さえしているのです。

一体、これが正常な状態なのか、移精や交尾直後の特殊な状態なのか、気になり始めました。
トンボを専門に撮影している知人らに訊いても、これまでそのようなことを意識したことがなかったと言います。
何しろ、かなり微小な器官ですから、そう簡単に見えるわけでもありません。
今回、APS-Cサイズセンサー機による撮影ですが、かなりシャープな画像なので、副精器部分を拡大してみました。
すると、やはり細かいパーツが見えています。これが通常の状態なのでしょうか。
今後、もしこの部分が閉じている状態が撮影できない限り、そういう結論になりそうです。
ここしばらく、リュウキュウハグロトンボの雄にレンズを向け続けることになりそうです。
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チャボイナモリ
チャボイナモリ
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
  チャボイナモリ
チャボイナモリ
Ricoh CX5
 
2011.5.25
かつて、このチャボイナモリとサツマイナモリの識別に迷っていた時期があります。
しかし実際に見てみれば、全く花の大きさが異なり、一目瞭然なのでした。
恐らく、サツマイナモリの花はチャボイナモリの10倍近い大きさでしょう。
図鑑に掲載された写真では、どちらもアップで撮影されていて、実際のサイズの差がイメージできないのが原因でした。

花の直径は2mm程度でしょうか。
多くの場合、このようなサイズの被写体は、コンパクトカメラよりも一眼レフで撮影したほうが歩留まりがよいものです。
ところが、何故かこのチャボイナモリに限って、一眼レフで撮影した画像は今イチなのです。
何故なのでしょうか。
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オキナワマルウンカ
オキナワマルウンカ
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
  アリグモ
アリグモ
Nikon D7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
 
2011.5.24
昆虫の姿が少ない、少ないと思っていたのに、梅雨の晴れ間には、結構な数を見るようになってきました。
中でも、オキナワマルウンカの姿は度々、見かけます。
小さな種ですが、その翅の模様の変異の幅には驚かされます。

一方、何故かアリグモにも頻繁に遭遇します。
これまで、なかなか撮影するチャンスに恵まれない被写体だったのですが、1日に4~5個体も見かけました。
これも、餌である昆虫が増えてきたのが理由でしょうか。
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ヤンバルクイナ
ヤンバルクイナ
NikonD7000 VR Nikkor70-300/4.5-5.6ED Spedlight
  ヤンバルクイナ
ヤンバルクイナ
Nikon D90 VR Nikkor70-300/4.5-5.6ED Speedlight
 
2011.5.23
ヤンバルクイナのペアを見つけました。
同じリュウキュウマツの隣り合った枝で休んでいました。
嘴の先端の色が白っぽい特徴から、どちらも成鳥なので、ペアと思われます。

このペアは、既に今シーズンの繁殖を終え、雛たちも成長して離れたのでしょうか。
あるいは、今年は繁殖しなかったのでしょうか。
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カクチョウラン
カクチョウラン
Ricoh CX5
  カクチョウラン
カクチョウラン
Ricoh CX5
 
2011.5.22
例年に比べて、1カ月以上も遅れて開花の始まったカクチョウラン。
その後の進行速度は速くなり、例年に追い付こうとするものかと思っていましたが、花期そのものが丸々1ヵ月遅れているようです。
やっと、開花のピークを過ぎたようです。
いつもであれば、春の陽気の中で楽しめるカクチョウランですが、今年はそのタイミングが微妙でした。
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デイゴ
デイゴ
Ricoh CX5 31mm相当
  虹

Ricoh CX5
 
2011.5.21
10日ぶりの山原(やんばる=沖縄本島北部)です。
そのときに紹介したデイゴの木が満開を迎えていました。
幸いにも、梅雨の中休みに当たり、概ね晴れの天気に恵まれました。
しかし、ときおりスコールに見舞われ、振り返ると山並みに鮮やかな虹が掛かっていました。
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ヤマモモ
ヤマモモ
Pentax645D 55/2.8 PL-Filter
  ヤマモモ
ヤマモモ
Pentax645D 300/4 PL-Filter
 
2011.5.20
本日公開のかがくナビでも紹介していますが、山原(やんばる)の森では、ヤマモモの実が食べ頃を迎えています。
赤く奇麗に感じるよりも、ややどす黒くなった状態のほうが甘みが増し美味ですが、その頃合いは野鳥たちとの競争です。
結局、どのような高い枝の実でも口に出来る野鳥に分がある訳です。

PENTAX645Dによる作例紹介も、今回はこれで締めようと思います。
とにかく、その解像度には打ちのめされました。
しかし、この解像感を得るためには、ある程度の努力も必要です。
まず、4000万画素というセンサーはメリットと同時にブレ易いというよりも、わずかなブレが強調されるというデメリットも併せ持っています。
さらに機材の重量も相まって、今回はかなり三脚のセッティングに慎重になりました。
今では、ブレ防止機能も当たり前の存在になりつつありますが、三脚にセットして1カット1カット慎重にレリーズする集中力が希薄になっていたような気がします。
また、被写界深度が浅いため、特にクローズアップや望遠撮影では、シビアなフォーカス調整も必須です。
それらの条件をクリアして、初めて得られる高解像度であることを、決して忘れてはいけません。
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ヤンバルクイナ
ヤンバルクイナ
Pentax645D 300/4 X1.4Telecon Speedlight ISO400
ヤンバルクイナ
ヤンバルクイナ
Pentax645D 300/4 X1.4Telecon Speedlight ISO400
ヤンバルクイナ
ヤンバルクイナ
NikonD7000 VR Nikkor80-400/4.5-5.6ED ISO800
  2011.5.19
PENTAX645Dによるヤンバルクイナの撮影です。
今回借用した300mmレンズは、35mm換算で240mm相当、1.4倍テレコンバーターとの併用で336mm相当になります。
約7mの距離のヤンバルクイナを見つけましたが、この焦点距離での撮影だと5mまで近寄りたいとこだなぁ。

などと思いながらシャッターを切りましたが、撮影後に画像をプレビューして驚きました。
嘴部分を拡大してみて、これだけ鮮明なヤンバルクイナの嘴のディテールを見た記憶がありません。
まるで、手に取るように質感まで伝わってきます。

ちなみに、同じポジションからほぼ同じ画角でAPS-C機種、1620万画素で撮影した画像のほぼ同じ範囲をトリミングして比較してみました。
これも決して悪くない画像なのですが、並べてみると、一目瞭然。別次元の画像クオリティです。
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アカメガシワ雄花
アカメガシワ雄花
Pentax645D 35/3.5
  シナアブラギリ落花
シナアブラギリ落花
Pentax645D 35/3.5
 
2011.5.18
今日も引き続き、PENTAX645Dの試用レポートです。
今回、モニターを引き受けるにあたり気になったのが、本当に645シリーズの初代レンズも実用に値するか否かという点です。
初代の銀塩645ボディと共に、4本のレンズと1.4倍テレコンバーターを所有しています。
これらのレンズ群が実用になるのなら、今回借用した2本のレンズに加えて、結構充実したシステムになります。

一昨日も触れたように、特に不安に思っていたのが、広角系の周辺部の描写です。
APS-Cや35mmフルサイズボディでは、古い設計の銀塩時代のレンズを装着すると、周辺部の描写は流れるのが常識です。
実際に、使用可能なレンズは、かなり限られる印象です。

しかし今回、かつて銀塩用645ボディでは20mm超広角、現行デジタル645ボディでは28m相当になる、35mmF3.5で撮影してみたところ、全くそのような問題は認められませんでした。
周辺部の描写も、ごく一部を除いて像の流れは微小で、完全に解像しています。
それだけ、レンズの設計がしっかりしていたということでしょうか。
あるいは、デジタルボディの設計の妙なのでしょうか。
何れにせよ、超広角レンズも含めて、過去の資産が完全流用できることに驚かされました。
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リュウキュウハグロトンボ雄
リュウキュウハグロトンボ雄
Pentax645D 120/4Macro
  リュウキュウハグロトンボ雄
リュウキュウハグロトンボ雄
Pentax645D 120/4Macro Speedlight
 
2011.5.16
5月2日にもフライング気味に、1カットだけ紹介してしまいましたが、今回お借りしたPENTAX645Dの撮影で、最初に驚かされたのが、リュウキュウハグロトンボを撮影したときです。
雄の副精器、翅の付け根、脚の付け根など、そのディテールを拡大描写すると、改めて自身の観察力の無さを認識させられます。
昆虫写真を仕事にしていて、ときどき遭遇する状況に、印刷物など写真画像で想像していたよりも、実際の被写体がとても小さいということがあります。
これはクローズアップ撮影が、肉眼の能力を超えていることに起因します。
肉眼では到底観察し得なかった被写体のディテールを、目の当たりにしての驚きです。
この驚きこそが、昆虫撮影の喜びの原点だと思うのです。
4000万画素に写し止められた画像は、モニターで拡大していってもシャープネスが損なわれずに、堪能できます。
まるで、顕微鏡を覗いて、倍率を上げていくような感覚でしょうか。

リュウキュウハグロトンボの副精器の構造について、会場でトンボに詳しいかた数名に訊ねてみました。
しかし、誰もこのような内部構造が見えていることは認識されていないとのこと。
質問した方々も、これまで散々リュウキュウハグロトンボは撮影されて、その撮影結果をプレビューされてきたはずです。
それでも、やはり見えていなかったのですね。
改めて、驚きました。

一方、このような結果を得るための撮影は、それ程容易なことでもありません。
4000万という高画素故にブレが強調されますし、ラージフォーマット故に被写界深度も浅く、機材重量も結構なものです。
最近のデジタルカメラでは当たり前になっているブレ防止機能もありません。
しかし、このことによって久しぶりに基本に戻って写真撮影をしたように思います。
スチール製ではなくカーボン製に置き換わった三脚も、基本に忠実でないと重い機材のバランスが保てません。
ISO50の低感度フィルムを常用していた時代の、1コマに掛ける集中力がよみがえったような気もします。
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カクチョウラン
カクチョウラン
Pentax645D 120/4Macro PL-Filter
  カクチョウラン
カクチョウラン
Pentax645D 35/3.5
 
2011.5.15
昨日講演の終わった、PENTAX645Dによる作例紹介解禁です。
生憎、機材を受け取り沖縄に戻った3日後に、例年よりも10日程早く梅雨入りしてしまいました。
亜熱帯の鮮やかな世界を、4000万画素で撮影しようと思っていたのですが。

気象条件だけはどう頑張っても変えようがないので、亜熱帯の梅雨の被写体に向かうしかありません。
ちょうど例年よりも1カ月遅れで満開を迎えているカクチョウランは、絶好のターゲットです。
日本最大級の花を着ける野生ランは見応えがあります。

今回の撮影で、ありがたかったのは、最新鋭のデジタル機種でありながら、20年程以前の銀塩PEANTAX645用のレンズがそのまま使えることです。
このカクチョウランの撮影にも、かつて使っていた120mmF4マクロと35mmF3.5超広角を引っ張り出しています。
心配していた設計年代、銀塩用に設計されたレンズのデジタル機器との相性など全く問題ありませんでした。
特に気になる広角レンズの周辺部の描写ですが、これも実用上の問題は全く認められませんでした。
いやいや、素晴らしいことです。
これならば、645Dボディ購入も、全く架空の夢ではないですね。

さて、五月晴れの東京から梅雨の沖縄に戻らなければなりません。
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SSP技術講習会(尾園暁さん撮影)
SSP技術講習会(尾園暁さん撮影)
Ricoh GXR S10(5.1-15.3/2.5-4.4 ) ISO100
  SSP技術講習会(尾園暁さん撮影)
SSP技術講習会(尾園暁さん撮影)
Ricoh GXR S10(5.1-15.3/2.5-4.4 ) ISO100
 
2011.5.14
今日は、私も所属している日本自然科学写真協会(SSP)の総会、技術講習会、懇親会でした。
技術講習会では、昨年発売されたPENTAX645Dを取り上げ、私も作例発表を行いました。
PENTAX645Dは、44x33mの大型センサーを搭載し4000万画素の画像が得られます。
さらに、ローパスフィルターを搭載していないので、かなりのレベルの解像度であることは想像に難くありません。

この3週間程、梅雨に入った山原(やんばる=沖縄本島北部)で撮影を続けてきました。
メーカーからお借りしている機材で、技術講習会よりも先にこの場で画像を公開しては申し訳ないので、極力控えていました。
しかし、その驚異的な解像度に、つい5月2日に1カットだけ紹介してしまいましたが。
これから少しずつ、他の画像も紹介していきましょう。

40分程の公演中、参加者からの反応がほとんど感じられません。
そのようなときに、講演者というものは不安になるものです。
脅威的な解像度に自分ひとりだけ興奮して空回りしているかと、後悔しつつ持ち時間を終えました。
しかし、終了後メーカーの方も含め「良かった!」と多くの方に声を欠けて頂き、ほっとしました。
「余りに反応がなくて・・」というと、
「驚いて見入っていたんだよ」とのフォローが。
つまり、良かったのはPENTAX645Dの性能、解像度ということですね。
いやいや、このような圧倒的な性能の機材の紹介には、策も何も不要です。
ただ、その結果をストレートに伝えればよいだけなのです。
勉強になりました。
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2011.5.13
6日公開のかがくナビ「自然だより」でも紹介している、オオバギの若葉の蜜腺に集まる昆虫たち。
昆虫の大半が、アシジロヒラフシアリです。
そこにセンダングサミバエもやってくるのですが、アシジロヒラフシアリを警戒して、恐る恐るといった雰囲気です。

このような状況こそ、教科書どおりの花外蜜腺の存在を証明できる光景です。
花内蜜腺は、昆虫たちに花蜜を提供する見返りに受粉を手助けして貰う。
しかし、受粉に関与しない花外蜜腺の存在意義とは?
そこにアリを常駐させることによって、他の昆虫を追い払って貰う。
他の昆虫とは、その植物を食べてしまうような種であれば、利害関係も成り立つというものです。

擬態の例など、温帯のフィールドでは少ない事例に頻繁に遭遇できるのが、亜熱帯の魅力のひとつです。
しかし、この場合、ちょっと苦しいのが、センダングサミバエの摂食箇所。
ミバエの雌は、花の中に産卵し、孵化した幼虫は子房を食べるのです。
これが、葉に産卵して、葉を食べるのならば、完璧な例になるのですが。
 
アシジロヒラフシアリ
アシジロヒラフシアリ
Nikon D7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
センダングサミバエ
センダングサミバエ
Nikon D7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
アシジロヒラフシアリとセンダングサミバエ
アシジロヒラフシアリとセンダングサミバエ
Nikon D7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2
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2011.5.11
沖縄県の花にも指定されているデイゴの花ですが、最近ではほとんど花を見掛けません。
デイゴヒメコバチの影響だと言われています。
このような状況になってからも、毎年奇麗な花を見せてくれるデイゴの木があります。
沖縄本島北部、大宜味村の国道沿いにありますから、ご存知の方もいることでしょう。

沖縄在来種ではないデイゴを沖縄県花に指定することには違和感を覚えますが、かつては春の風物詩であった鮮やかな花が見られないのは、寂しいものです。
このデイゴには、いつまでも咲き続けて欲しいものです。
  デイゴ
デイゴ
Ricoh CX5 Speedlight
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ユウコクラン
ユウコクラン
Ricoh CX5 105mm相当 ISO800
  2011.5.10
今の季節、山原(やんばる=沖縄本島北部)で見られる野生ランというとカクチョウランが代表的な存在です。
何しろ、国内最大級の花を着ける種なので、否が応でも目立ってしまいます。
一方、同じような環境でやはり満開を迎えているユウコクランは地味な存在です。
草丈も低いので、周りの下草に埋もれてしまう印象です。
しかし、こうしてアップで見ると、意外に鮮やかな色彩の花ですね。
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2011.5.9
今、山原(やんばる=沖縄本島北部)では、シナアブラギリの花が満開です。
とても華やかな印象を与えてくれる花です。
結構、高いところに咲いていることが多く、間近に花のディテールを観察できることは少ないのですが、咲き終わって地上に落ちた花から伺い知ることは可能です。
大きな木の下では、まるで雪のようです。

中国原産の樹種ですが、漆工芸で、漆を薄めるのにこの種子から採った油を使用したという話があります。
そのために、琉球王朝時代、山原の山で栽培されたそうなのです。
  シナアブラギリ落花
シナアブラギリ落花
Ricoh CX5 28mm相当
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シワハムシダマシ
シワハムシダマシ
Ricoh CX5 105mm相当 Speedlight
  2011.5.8
シャリンバイの花に、シワハムシダマシがやって来ていました。
撮影しているうちに、見失ってしまったのですが、よく探すと周囲には別の個体がすぐ見つかりました。
シャリンバイの花にシワハムシダマシのイメージは薄かったのですが、意外に多いのですね。
来年以降、忘れないようにチェックしないといけませんね。
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2011.5.7
例年よりも早く梅雨入りした沖縄です。
「シトシトと、、」温帯のように風情のある雨降りではありません。
降れば、土砂降り。

ビデオの世界では、何かと朝夕の情景を撮っておくと、編集のときに役立ちます。
しかし、朝日、夕陽って、どうも単調で、同じような画になりがちです。
昨日の朝は、山並みが霧に覆われて、ほんの少し空が染まった程度でした。
しかし、これのほうが典型的な日の出よりも、季節感が出ていますね。
  朝焼け
朝焼け
Ricoh CX5
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オオシマオオトラフコガネ雌
オオシマオオトラフコガネ雌
Pentax645D 300/4
  オオシマオオトラフコガネ雌
オオシマオオトラフコガネ雌
Ricoh CX5 105mm相当 Speedlight ISO400
 
2011.5.6
こんな完成度の低い画像を2点も掲載して、申し訳ありません。もちろん、理由があります。
一昨日、オオシマオオトラフコガネの雌の希少性を説明しました。
黒色型、雌とも100匹に1匹程度の希少性であると。
雌に関しては、8年ぶりですから、黒色型以上かもしれません。

ところがです。今日、わずかな時間を見つけて、撮影をしている間に、2匹のオオシマオオトラフコガネに出会いました。
それが、どちらも雌だったのです。
1匹は、かなり離れたハゼノキを撮影していて、花の中にいるのを見つけました。
4000万画素の中判デジタル機での撮影だったため、かなりトリミングして、確認出来ました。
触角は見えてませんが、光沢のある褐色の前胸背が雌の特徴です。
もう1匹は、身長よりも高い葉の上にいる個体の触角だけが見えました。
コンパクトデジタルで腕を伸ばして、ノーファインダー撮影し、確認しました。

もしかすると、雌の出現率は思っているよりも高いのでしょうか?
黒色型のように褐色型雄との大きな差がないので、気づいてない可能性も考えられます。
いえ、オオシマオオトラフコガネの場合、どのような状況でも、可能な限り証拠写真を撮影していますから、そんことはないはずです。
今年のオオシマオオトラフコガネとの出会いは、不思議です。
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鯉のぼり
鯉のぼり
Ricoh CX5
  2011.5.5
各地で鯉のぼり祭が開催されています。
これは、沖縄本島最北端の奥集落での光景。
会場に足を伸ばすことはありませんが、撮影の途中、山並みを背景に泳ぐ鯉のぼりを目にすると、なかなか華やかですね。
子供の頃に買って貰った鯉のぼり、子供にとってはとても大きなものに感じました。
今頃、何処か親戚の家の庭で、元気に泳いでいるのでしょうか?
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オオシマオオトラフコガネ黒色型雄11:40
オオシマオオトラフコガネ黒色型雄11:40
Ricoh CX5 105mm相当 Speedlight ISO400
  オオシマオオトラフコガネ雌14:23
オオシマオオトラフコガネ雌14:23
NikonD7000 Micro Nikkor85/3.5 SpeedlightX2 ISO3200
 
2011.5.4
先月29日に撮影した、オオシマオオトラフコガネの黒色型雄と雌です。
その後、撮影データを確認し、状況を検証してみました。

車を降りた直後に黒色型を見つけ、コンパクトデジカメで最初のカットを撮影したのが11:40。
次にビデオ撮影に移り、最後のクリップを撮影し終ったのが、11:58。
その後、カメラポジションを変えようとしたところ、飛び去ってしまいました。
時間にして19分程。撮影できたスチル画像が5点、動画が計2分34秒。
効率が悪かったのは、風が強く、とまっているシダの葉が揺れ続けていたためです。

さらに小1時間探し続け、褐色型雄を1匹見つけましたが、すぐに飛び去ってしまい、全く撮影はしていません。
その後、昼食をとり1時間程仮眠しました。
そして、探索再開後数分で出会ったのが雌で、14:04。
それから43分余りにわたって撮影し、スチル画像37点、動画が計15分42秒が得られました。
最後はやはり飛び去りましたが、黒色型に比べ、余裕を持って撮影することが出来ました。
両地点の距離は、10~15m程度しか離れていません。
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ケナガネズミ
ケナガネズミ
NikonD7000 VR Nikkor70-300/4.5-5.6ED Speedlight ISO800
  ケナガネズミ
ケナガネズミ
NikonD7000 VR Nikkor70-300/4.5-5.6ED Spedlight ISO800
 
2011.5.3
先月撮影した、雨の中のケナガネズミです。
そのときは、体毛に付いた雨滴が気になるのか、盛んに毛繕いをしている行動が興味深く感じられました。
しかし、その後撮影した画像や映像を見て、不思議に思ったのは、リュウキュウチクの葉を食べていることです。
ケナガネズミの主な餌は、木の実ですが、ときには動物質や若葉を食べることも報告されています。
しかし、このとき食べていたリュウキュウチクの葉は、決して若葉でもなく、枯れた部分も含まれていました。
空腹のあまり、思わず口にしたのでしょうか。
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370000
370000
スクリーンキャプチャ
  2011.5.2
本日20時32分に、拙サイトトップページのカウンターが370000アクセスを迎えました。
何と、キリ番を踏んだのは管理者本人でした。
サイト開設ほぼ9年半での数字で、日平均では100カウント強ですが、これまでの紆余曲折を考慮すると、実際はこれの倍近い数値を記録していると思われます。
また、トップページではなく、業務日誌「南島漂流記」ページに直接ジャンプされる方も多く、こちらのアクセス数は、トップページの2~3倍あります。
このような数字や計算はともかく、いつも訪問してくださる方々に御礼申し上げます。
これからも、よろしくお願いします。
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リュウキュウハグロトンボ雄
リュウキュウハグロトンボ雄
Pentax645D Macro120/4 Speedlight ISO400
  リュウキュウハグロトンボ雄
リュウキュウハグロトンボ雄
Pentax645D Macro120/4 Speedlight ISO400
 
2011.5.2
今日の機材は、新規購入したものではありません。
デモ機によるテスト撮影です。
4000万画素・44X33mmの大型センサーですが、ローパスフィルターを採用していません。
そのような特性から、最も気になるのが解像度。
リュウキュウハグロトンボを、ごく普通に撮影してみましたが、ピクセル等倍でプレビューして驚きました。
APS-Cや35mmフルサイズでは、到底ここまで見えないであろうディテールまで解像しています。
トンボの雄の副精器や翅の基部の構造を初めて見た気がします。
伊達の4000万画素ではありません。
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イシガケチョウ
イシガケチョウ
Ricoh CX5 300mm相当 ISO400 Speedlight
  2011.5.1
このところ、山原(やんばる=沖縄本島北部)の林道沿いでは、急にアカメガシワの花が目立つようになってきました。
雄花には、セイヨウミツバチ、オキナワクマバチが盛んに訪花していました。
まだ数は少ないですが、オキナワコアオハナムグリやイシガケチョウの姿も見られました。
そして、雌花では昨年1度も目撃出来なかったアカギカメムシの越冬個体の姿も見つけ、ちょっとほっとしました。

いよいよ、梅雨入り前の初夏の陽気到来かと思った直後に、ラジオから沖縄・奄美地方の梅雨入りのニュースが聞こえてきました。
昨日の、山原(やんばる=沖縄本島北部)での出来事です。
夜は、まるで台風を思わせる風と雨に、何もすることが出来ませんでした。
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