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生まれてから19年間過ごした東京ですが、どうも都会の生活は苦手で落ち着かないものでした。そして、その東京よりも長くなった沖縄での生活が続いています。
しかし、長いからといって、その土地の人になることは出来ません。こうしてみると、本当に自分自身の落ち着ける居場所は何処にもないような、そんな気もしてきます。
でも、これからも沖縄に住み、あちらの島やこちらの島を転々としながら、野生動物たちの撮影を続けていくことに変わりはないでしょう。
その仕事にしても決して要領のよいものでなく、いつもどこかワンテンポずれたことばかりのように感じます。
ゆったりと流れていく時の中に浮かぶ、南の島での毎日を少しずつ紹介できればと思います。
しかし元来が怠け者で、夏休みの絵日記もまともに付けたことのない性格、どれくらいのペースで更新できるかは、当の本人にも全くわかりません。
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南島漂流記、本日(11/9)から25年目に入ります。
これからも、よろしくお願い致します。
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※各種お問い合わせは、こちらまでお願いします。 |
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飛び立ったセイヨウミツバチ
Ricoh Caplio GX Wide-Converter Speedlight
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2004.8.30
今日も強風の合間に昆虫の飛翔の撮影に挑戦。小一時間に70枚程撮影しましたが、何とか見られるのが、この1枚だけ・・・。まだ、先は長いようです。 このような撮影も一眼レフを使えば、歩留まりも数倍高くなるのですが、そこをこのコンパクトデジカメで撮影するところが面白いのです。しかし、趣味だけの撮影ならばそれでもよいのですが、仕事として考えると、それでよいのか悩むところです。もっとも、他のコンパクトデジカメに比べれば、これでも数倍以上歩留まりが高いのですから、何とも悩ましい存在です。 しかし、こういう考え方も成立ちます。重い一眼レフをいつも持ち歩くのは、現実的ではありませんが、このコンパクトデジカメは本当に常時持ち歩いています。ここらに、このカメラの本当の生息場所がありそうです。一眼レフとの巧い使い分けが出来てこそ、より存在価値が出て来るのだと思います。そう割り切るためには、一眼レフに負けない飛翔のカットを早く1枚ものにしたいのですが・・・
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2004.8.29
台風の影響で風は強く、厚い雲に覆われていますが、夕方からときどき陽が射すようになってきました。今年の夏もいろいろなものを撮影してきましたが、どうも消化不良なものがあります。糸崎公朗さんの掲示板で、チョウなど昆虫の飛翔写真を投稿するのが流行ったのですが、私は結局これといった写真をものに出来ずにきました。 最大の理由は、まず反射神経がよくないので、歩留まりが非常に悪いのと、次に根気がないことでしょう。現在は、ビデオ撮影が仕事のメインの状態で、効率の悪い飛翔の撮影にまとまった時間がなかなかさけません。それでも気がつけばあっと言う間に1時間くらいが過ぎてしまうのですが、撮影済みの画像をチェックしてみると、ほとんど即消去対象なのです。 その中で、最もまともな画像がこれでしょうか?撮影は花をポイントに絞るのが効率的ですが、そこから飛び立つ瞬間よりも、とまろうとする瞬間のほうが難易度は上です。一方、投稿される写真にはとても小型のシジミチョウのカットも多いのですが、このナミエシロチョウはその何倍も大型ですから、その点ではマイナスポイントでしょう。このカットもあと、コンマ0何秒遅れてシャッターを押していたら、なかなかだったと思うのですが、投稿するにはイマイチです。まぁ、このような撮影はテクニックと経験が半分、運と粘りが半分といったところですから、もう少し頑張ってみましょう。残り2日間で、出来上がってない夏休の宿題のような感じです。
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訪花したナミエシロチョウ雌
Ricoh Caplio GX
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キイロヒトリモドキ
Ricoh Caplio GX Speedlight
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2004.8.27
またまた大型の台風が近付いていますが、進路予想図では直撃コースからは逸れたようです。当初のコースを進むとちょうど旧盆の頃に、沖縄本島直撃の可能性があったため、ひと安心と言ったところです。 それでも風の強まる中、何か被写体はいないかと探してみると、風のやや遮られている茂みの照明の近くにキイロヒトリモドキが飛来しているのを見つけました。八重山地方では、ガやチョウは他界からの使者という考えがあり、その代表種がこの蛾だと聞いたことがあります。ガジュマルなどを食樹としていて、その薄暗い根元の茂みなどにじっととまっていると、そんな気がしないでもありません。 明日は旧盆の迎え火を焚く日。一足早く背後の迎え火(?)にやって来た使者なのかもしれません。
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2004.8.25
どうも与那国島の後、気持ちがすっかり夏休になってしまったようです。そもそもこの「南島漂流記」自体が、小学校の頃の夏休の絵日記のようなノリで、度々サボったり、日付けを遡って書いてみたりと・・・そして、夏休後半の、残り少ない休みの日数を頭の片隅にそれから逃げて遊んでいる後ろめたさ・・・何歳になっても性格は変わらないもののようです・・・ さて、業務日誌の更新されない言い訳のもうひとつに、立続けに台風がやって来て風が収まらず、小さい昆虫の撮影が難しいという現実もあります。本当に今年は台風の当り年です。まだ、これからが台風シーズンだというのに、もう既に18号ですから。 今頃からの季節は、台風がひとつ去る毎に秋を感じるようになりますが、キリギリスやコオロギなどの所謂「秋の鳴く虫」が増えてきたように思います。亜熱帯沖縄では、真冬も含めて何かしら一年中虫が鳴いているのですが、やはりこれから秋にかけての季節が最も顔ぶれの豊富になるときです。沖縄の鳴く虫の代表はこのセスジツユムシでしょう。有り触れた種なのですが、スレンダーな体型といい、その色彩や質感、結構好きなタイプです。
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セスジツユムシ雄成虫
Ricoh Caplio GX
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ヨナグニウマ
Ricoh Caplio GX
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2004.8.22
いよいよ与那国島を去る日がやってきました。台風17号が接近していて、それに追われるような出発です。今年は、最大の目的の夏のヨナグニサンの出現が例年よりも遅かったため、思ったような成果は得られませんでした。もう少し、島に滞在してこれから先の発生状況を見てみたいのは山々なのですが、いろいろな予定を考えるとそうもいきません。接近している台風によって、やっと発生の始まったヨナグニサンに影響が出ないのを祈るばかりです。 さて、昨日は与那国島で幸せそうな暮らしをする牛を紹介しましたが、今日はヨナグニウマです。与那国島固有の小型の在来馬で、以前は農耕に使われていたそうです。しかし、農業の機械化に伴って次第に数が減り、一時期は純潔なヨナグニウマは絶滅が心配された時期ものです。しかし、その後、島の東端にある牧場に集めて繁殖が試みられ、今では危機を脱したそうです。 さらに、その牧場の規模を超える頭数になったため、現在では牧場外でも飼育されています。今回の夜のヨナグニサン探しで、驚かされることがときどきありました。暗闇にヨナグニウマが繋がれていることがあるのです。餌である草が生えている場所に、毎日繋ぎ変えられるので、思い掛けない所で出会います。こちらは、ビックリするのですが、馬のほうは結構人懐っこい性格のものが多く、あちらから近付いてきて、私は体のあちらこちらをベロベロ舐められたり、齧られたりしました。
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2004.8.21
以前から与那国島を訪れる度に思っていたことなのですが、牧場に放たれている牛や馬たちが、実にのんびりと暮らしていて、いい感じなのです。こんな姿を見ていると、もし来世が牛か馬だったら、与那国島に生まれたいな~と、思ってしまうほどです。 牛や馬たちは、何時もどおりのんびりとした生活でしたが、今夏の与那国島の人間の生活は例年とはやや違ったようです。ある孤島の医師の活躍を描いた民放ドラマのロケで、島中に撮影スタッフが溢れていたことです。度々、撮影のために通行止めになったり、有線放送でエキストラ募集の呼び掛けがあったり、そして一番困ったのが、島中の宿泊施設がほとんどスタッフに占領されていたことです。私も出発する当日の朝まで宿が決められない始末でした。実際は、部屋に空きがあっても、不測の事態に備えて多めに押さえてあるそうで、部外者には回ってきません。しかも、今回のロケは、ちょうど夏休期間と同じ日程で組まれています。一般の観光客は、宿が取れずにかなり困っている様子でした。このドラマによって与那国島が知られるのはよいことかもしれませんが、もう少し島の生活の規模を考えたロケにして欲しいものです・・・
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与那国島の牛たち
Ricoh Caplio GX
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羽化間もないヨナグニサンの雄
NikonD1X Sigma18-125/3.5-5.6 Speedlight
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2004.8.19
やっとヨナグニサンの成虫が出始めたようです。与那国島の最高峰の宇良部岳で、昨夜1頭、今夜2頭の比較的新鮮な雄成虫に出会いました。新鮮な雌にはまだ出会ってませんから、夏世代の出現がちょうど始まったようです。 昨年に比べると、ほぼ10日遅れの状態でしょうか。昨年は、雄成虫の出現のピークに当たり、最後の晩にやっと1頭の新鮮な雌を見掛けました。そのために、交尾や産卵などの行動は撮影出来ませんでした。そこで、今年は1週間遅く来てみたのですが、ヨナグニサンに裏をかかれてしまいました・・・ 立続けに接近した台風による降雨のため、森に潤いが戻ったのが、羽化の引き金になったのでしょうか?そう言えば、去年の今頃はそれこそウジャウジャ見られたオオゴマダラの姿も、昨日、今日と見かけるようになってきました。やっと島の昆虫がその気になってきたのは嬉しいのですが、私のほうが本島に帰る日が迫ってきてしまいました・・・
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2004.8.18
なかなか思うようなヨナグニサンに出会えない状況ですが、代わりによく見かけるのが、ヤシガニとこのミヤコキンカメムシです。 沖縄本島地方でも見られるナナホシキンカメムシによく似ていますが、小型で腹部のオレンジ色が目立ちます。これまでにも、与那国島は何度となく訪れていますが、これ程たくさんのミヤコキンカメムシを見るのは初めてのことです。ヨナグニサンやオオゴマダラの発生には不利に働いている乾燥状態が、ミヤコキンカメムシには逆に適しているのでしょうか?あるいは、目当てのヨナグニサンが少ないため、他の昆虫にも目がいくからなのでしょうか? ところで、このミヤコキンカメムシ、単独でいるものよりも交尾ペアのほうが多いように感じます。ギフチョウなどでは、他の雄と交尾しないように、交尾時に雌の生殖器に栓をしてしまいます。カメムシの場合は受精後も長時間、交尾状態にあって、雄自身が交尾栓と化している種が知られていますが、このミヤコキンカメムシもそのような戦略なのでしょうか?近縁のナナホシキンカメムシでは見られない行動です。
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ミヤコキンカメムシのペア
NikonD1X Sigma105/2.8 Macro Speedlight
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ヨナグニサン雌成虫
NikonD1X VR Nikkor80-400/4.5-5.6ED Speedlight
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2004.8.17
なかなか目当てのヨナグニサンの姿に出会うことが叶いませんが、今日の夕方、一組の雌雄に出会いました。台風の接近に伴う強風の中、そろそろ宿に戻ろとして、ふとハンドルを切って分け入った山道で遭遇したのが、この雌です。正確には、この約30cm下にいた雄成虫にまず気付いたのです。どちらも、翅を損傷しています。 羽化後やや時間の経過した雄と雌のようですが、交尾をした直後なのでしょうか?それとも偶然に近くに居合わせただけなのでしょうか?どうも今夏の発生状況がつかめません。少雨による乾燥が発生の遅れている原因であれば、今回の台風による雨で羽化が促進されるのでしょうか? 今日出会った雌雄で、今回目撃したヨナグニサンは3匹。それに対して、ヤシガニは7匹。逆であれば嬉しいのですが・・・
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2004.8.16
昨日から、日本最西端の島、与那国島に来ています。今回の目的は、世界最大の蛾とも言われるヨナグニサンの撮影なのですが、発生状況は芳しくありません。一年に4回程成虫の出現のピークがありますが、その中でも例年8月の中頃が最大のものです。しかし、今年はほとんど姿が見られないそうです。地元の方の話では、春先は普通に発生したのだそうですが、それ以降はまとまった数が出ていないそうです。少なくとも、例年よりも発生が早まったということではないようですが・・・ そう言えば、昨年の今頃は、島の至る所で、オオゴマダラの姿を見たのですが、全く見掛けません。一体、どうしてしまったのでしょう?春以降とても雨が少なく、乾燥した状態が続いているようですから、それが原因かもしれません。 夜な夜なヨナグニサンの姿を求めて、島の中を移動していると、道路に出てきたヤシガニに遭遇します。目当てのヨナグニサンよりも遥かに数が多い状況です。しかし、このような光景が見られるのも与那国島ならではです。周囲24kmしかない小さな島では、山の奥でもしばしば遭遇します。 昆虫の発生もイマイチですし、台風がまた接近しつつあります。残念ですが、予定を繰り上げて本島に戻ることも検討しなければなりません。
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道路を横断するヤシガニ
Ricoh Caplio GX Speedlight
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ホウオウボクの花
Ricoh Caplio GX
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2004.8.14
台風13号の接近で、予定していた航空便を繰り上げて、追われるようにして沖縄に戻ってきました。12日はテレビの生放送枠担当に当たっていたので、どうしても戻らなくてはならず、飛ぶか飛ばないか、飛んでも那覇空港に着陸出来るか否か判らず、際どい帰路になりました。 沖縄に戻ったら、チョウの飛翔撮影に再挑戦しようと思っていたのに、台風の影響で天気は優れず、風も強い状態で、なかなかままなりませんでした。今日になってやっと夏空も戻ってきました。 早速、チョウを探したのですが、台風の影響か、あまりよい状況に出会えません。そんな中、目に付いたのがこのホウオウボクの花。なかなか南国的な花ですが、在来種ではなく、外来の栽培種です。普通は、高い枝先にかたまって咲いていることが多いのですが、珍しく低いところに少しだけ花を着けていたので、花の造りを間近に観察することが出来ました。 黄緑色のシダ状の葉の上に燃えるように盛大に花を広げた姿は、なかなか見映えがします。しかし、そのような咲き方を安定して見せてくれるようになったのは、ここ10年前後のような印象があります。それ以前は、沖縄の気候にはちょっと合ってないのでは?と感じていたくらいです。これも温暖化の影響なのでしょうか?
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2004.8.10
このところ、糸崎公朗さんの掲示板が盛り上がっています。知人も何人も参加していますし、ここで知合いになった方もいます。その掲示板で最近特に流行っているのが、チョウなどの昆虫の飛翔の追い写しなのです。そのきっかけがシジミチョウだったので、私も是非参加させて貰おうと思い、シジミチョウを探してみると、実家の隣の空き地でも、ヤマトシジミが活動していました。 これまた、掲示板で最も流行りの写し方、コンパクトデジカメにワイドコンバーターを装着して、背景まで入れた構図で挑戦しました。この撮影方法は、被写体のチョウにレンズの先端が触れるか否かまで接近しなければならないので、逃げられないように慎重に近付かなければなりません。ようやく、ファインダーの中にチョウをとらえるところまではコツがつかめたのですが、なかなかチョウが飛び立ってくれないんですね、これが・・・結局30分程粘ってみたものの、とても掲示板に投稿出来るようなカットは物に出来ませんでした。その代わり、腕と足に数十箇所の蚊の刺し痕を貰って帰ってきました。 どうも東京での撮影は、沖縄とは勝手が違うようです。明日、沖縄に戻ったら、今度こそ掲示板に投稿出来るようなカットに再挑戦です。
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飛ばないヤマトシジミ
Ricoh Caplio GX Wide-Converter
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ヤブカラシに訪花したハチ
Richo Caplio GX
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2004.8.9
数日前から東京に来ています。暑い暑いとは聞いていましたが、確かに沖縄とは違った熱が淀んでいるように感じます。それでも、このページのネタは何かないかと、実家の周りを散歩するのですが、30分が限度です・・・ ちょっとした空き地には必ずと言ってよい程、茂っているのがこのヤブカラシです。その和名のとおり、その繁殖力にはすさまじいものがあります。沖縄ではあまり見掛けませんが、東京の実家では「ヤブカラシを抜いて」というのが母の口癖です。 しかし、この人間には嫌われもののヤブカラシですが、昆虫にはなかなかの人気です。大きなものではアオスジアゲハから、小型のハチまでさまざまな種類が訪花します。それらの昆虫にレンズを向けていて気付いたのですが、このヤブカラシの花って、意外と奇麗なんですね。咲き始めは、オレンジ色でやがてピンク色に変わっていきます。そして花の中心には黄色のワンポイント。さらに、いつもツヤツヤとしていて、何となくお菓子のようで美味しそうです。 ところで、このハチは何と言う種類でしょう。セグロアシナガバチ?ちょっと腹部が違うような気がします。ドロバチか?東京の昆虫の種名は全くダメです・・・ ※早速、新開孝さんから「コアシナガバチでは?」とご教示頂きました。
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2004.8.7
生まれ育ったのは東京23区内。今仕事をしているのは沖縄本島。温帯と亜熱帯という違いだけではなく、余りに環境が異なるので、その両方で共通して見ることの出来る昆虫というのは、極めてわずかです。その数少ない例が、このフタトガリコヤガの幼虫です。残念ながら、成虫の姿の記憶はほとんどありません。アオイ科の植物を寄主にしているので、比較的目にし易いのかもしれません。 よくよくこの幼虫の姿を見ていて、果たしてこの姿は隠蔽的なのか、あるいは警告的なのかと考えてしまいました。背面を走る黄色の筋は、葉脈のようで葉の上に静止していると、隠蔽的のようにも感じます。しかし、その周りの黒い斑紋は、黄色とセットで考えると、最も警告的なパターンにもとれます。さらに、尾端の赤色部分は、どう見ても目立ちます。しかし、食草としているアオイ科の植物に、毒が含まれているとは考え難いので、やはり隠蔽的なのでしょうか? 自然界で擬態の例を見つけだすのは、とても楽しいことです。ひとつの「見立て」ごっこのようなものです。今まで、何も意味のないように見過ごしていた模様や姿形が、突然意味あるものに見えてくるのですから。しかし、それは飽くまでも人間の感覚によるものです。正確な検証は、実際の捕食動物を使った実験をしてみないと、何とも言えません。
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フタトガリコヤガ幼虫
Ricoh Caplio GX
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6月6日ベルリン
Ricoh Caplio GX
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2004.8.5
写真家のアンリ・カルチェ・ブレッソンが亡くなったそうです。ちょうど2カ月前にベルリンで彼の写真展を見てきたばかりです。そのときの写真を探し出してみると、まだその会期は終わっておらず、今月の15日までとなっています。95才の高齢だったそうですが、本人は会場に足を運ぶ機会はあったのでしょうか? 「決定的瞬間」のタイトルの写真展はあまりにも有名ですが、私の心の中でのブレッソンの名は、ロバート・キャパと共に存在しています。1954年に40 才でこの世を去ったキャパも生きていれば、90才の計算になります。その元気な姿を見てみたくもあり、酒に女性に博打に勤しんでいたキャパの老醜が怖くもありといったところです。キャパらが設立した写真家集団マグナムの創立メンバーの最後のひとり、ブレッソンもこの世を去り、ひとつの時代が終わったのでしょうか?
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2004.8.3
7月15日にシマバナナを紹介しましたが、沖縄にやってきた当初は、熱帯果実が庭先に普通に植えられているのがとても新鮮に感じられました。その筆頭が、このパパイアかもしれません。庭先でもよく見ますが、ほとんど放置されたジャングル状態の荒れ地でもよく目にする程のポピュラーな存在です。 沖縄にやってきた頃に、さらに驚いたのは、このパパイアの実を果物としてではなく、野菜として食べることでした。まだ、青い固い状態の実が店先に転がされ、「\35」なんて値札が貼られていると、不思議に感じたものでした。 今の季節、沖縄ではマンゴーが出回っています。その濃厚な味から人気が高く、本土への御中元としても活躍しているようです。同時になかなかの高値に驚いたりもします。以前は、沖縄の果実というと、パイナップルでしたが、現在では海外産に押されて、一時期程栽培は盛んではありません。 これほどポピュラーな存在のパパイアが、沖縄を代表する果実になれなかった理由は何処にあるのでしょう。単に味の勝負でマンゴーに太刀打ち出来なかっただけかもしれませんが、よく言われるのが、台風に弱いことです。確かに、台風通過直後には、無惨な幹だけが残された姿を目にします。沖縄の森を覆うスダジイは、台風の適応したためか、沖縄での樹型は高く伸びずに横に枝を拡げる独特なものになっています。パパイアも移入種ではなく、在来種であれば、スダジイのように長い時間の中で沖縄の気象条件に適応していたのかもしれません。
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パパイアの雄花
Ricoh Caplio GX
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クワズイモの葉
NikonD100 Sigma12-24/4.5-5.6 PL-Filter
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2004.8.2
今年の1月26日にも、冬の陽に透けるクワズイモの葉を紹介しています。高さ2mにも生長するクワズイモの葉は、一見大きさだけに圧倒されてしまいますが、光線に透けて見える葉のグラデーションは、意外にも微妙なデザインが隠されています。 ハイビスカス、ブーゲンビリア、デイゴなど沖縄らしさを演出してくれている植物のほとんどは、海外から持ち込まれたもので在来種ではありません。 在来植物の中で、亜熱帯らしさを感じさせてくれる代表的なものというと、ヒカゲヘゴ、イルカンダ、そしてこのクワズイモでしょうか?他の2種が、山に行かないと見られないのに対し、クワズイモは低地でも何処でもよく見かける植物です。あるいは、沖縄の亜熱帯を最も演出してくれている植物なのかもしれません。しかし、余りにも日常的過ぎて、そのような目で見ることが少ないのも事実でしょう。ときには、巨大な葉のグラデーションを観察してみるのも、悪くないと思います。
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2004.8.1
夕暮れ時に、草むらで見つけたシジミチョウが、とてもコントラストくっきり目に飛び込んできました。撮影しているときは、「ちょっと珍しい種類?」と思ってたのですが、撮影後改めて斑紋を見たら、代表的な種類、ヤマトシジミでした。夏は、斑紋のコントラストが高まるのでしたっけ?実際の撮影の場面では、逃げられないように近付くことや、ピントを合わせること、ブラさずにシャッターを切ることばかりに頭がいってしまい、被写体自体の観察が疎かになっていることが度々です・・・ 発売直後の5月末以来、使い続けているコンパクトデジカメ、リコーキャプリオGXですが、なかなかの魔性のカメラです。私の場合、この日記だけが撮影の目的ではなく、むしろその後の写真の貸出しがメインなのですから、やはりさまざまな媒体への使用を考えると、一眼レフデジカメで撮影しておいたほうが無難と言えます。実際の撮影にしても、小さな液晶モニタでのフォーカスの確認はなかなか難しいものがあり、一眼レフの光学ファインダーのほうが、はるかに楽で確実と言えます。 それなのに、何故この機種を使い続けるのでしょうか?こんなコンパクトタイプなのに、ちょっと頑張ればここまで撮れてしまう的楽しみにハマっているからなのだと思います。ワルなんだけど、ただのワルじゃない、何処か光るモノを持ってる小悪魔的女性と付き合ってるような感覚でしょうか?本当は仕事のためには一眼レフで撮るべきなのに、なかなか別れられない麻薬のような魅力かもしれません。しかし、このカメラ、いくつかのウィークポイントを改良して貰えれば、本妻にしてもいいくらい可能性を秘めたワルなのです。後継機種が今から楽しみです。
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ヤマトシジミ
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