生まれてから19年間過ごした東京ですが、どうも都会の生活は苦手で落ち着かないものでした。そして、その東京よりも長くなった沖縄での生活が続いています。 しかし、長いからといって、その土地の人になることは出来ません。こうしてみると、本当に自分自身の落ち着ける居場所は何処にもないような、そんな気もしてきます。 でも、これからも沖縄に住み、あちらの島やこちらの島を転々としながら、野生動物たちの撮影を続けていくことに変わりはないでしょう。 その仕事にしても決して要領のよいものでなく、いつもどこかワンテンポずれたことばかりのように感じます。 ゆったりと流れていく時の中に浮かぶ、南の島での毎日を少しずつ紹介できればと思います。 しかし元来が怠け者で、夏休みの絵日記もまともに付けたことのない性格、どれくらいのペースで更新できるかは、当の本人にも全くわかりません。
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南島漂流記、本日(11/9)から25年目に入ります。 これからも、よろしくお願い致します。
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2003.10.9
徳之島の海岸線は、美しい砂浜もありますが、断崖に覆われた場所も少なくありません。そして、所々に面白い自然景観が見られます。この西海岸中央部にある犬の門蓋(いんのじょうふた)も、そのひとつです。
 自然の造型としては、とても特徴的な不思議な景観です。しかし、この場所には現在では余り知られていない歴史も隠されています。かつては、琉球に独特の土葬でも火葬でもない風葬の場だったのだそうです。また、飢饉に見回れた時代に、野犬が増え人間にも危害を与えるようになったときに、野犬を捕らえこの穴から海に捨てたのだそうです。
 観光ガイドブックの景観写真だけを見て訪れてみると、いろいろな過去の歴史が隠されているのに気付かないこともあるのですね・・・
  徳之島、犬の門蓋
徳之島、犬の門蓋
NikonD1X Nikkor18-35/3.5-4.5ED
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徳之島、戦艦大和の慰霊塔
徳之島、戦艦大和の慰霊塔
NikonD1X Nikkor18-35/3.5-4.5ED
  2003.10.7
近海に発達した低気圧が停滞し、早朝までまるで暴風雨のような天気となりました。午後は雨も小降りになったので、観光地を回ってみました。そのひとつが、島の南西部の犬布田岬にある戦艦大和の慰霊塔。1945年4月、沖縄戦の支援のため南下途中に、この岬の沖合いで撃沈されたそうです。
 沖縄本島と極めて近い自然環境でありながら、行政上は沖縄県と鹿児島県の違いがあるため、馴染みの薄い徳之島ですが、このようなところに沖縄との接点があるのが意外に感じられました。
 今回の徳之島取材で困ったことのひとつ。道路標識が少なく、ガイドブックなどに載っている観光スポットを探すのも一苦労・・・ましてや、林道の入口を探すのはとんでもない試行錯誤の連続。仕方なく、書店に県別の道路地図を買いに行ったら、何故か鹿児島県のものだけが売り切れ状態・・・
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2003.10.4
昨日より鹿児島県の徳之島に初めて来ています。沖縄本島よりフェリーで約7時間、島の北東沖には奄美大島の山々が望めます。島には標高645mの伊之川岳を初めとする山々が連なり、深い森も発達しています。奄美大島同様、沖縄本島と共通した生物が多く生息しています。もちろん、お隣の奄美大島と共通の生物が最も多くアマミノクロウサギも生息していますが、一方でオオトラツグミなど見られない種もいます。
 島の代表的な自然林の広がる三京(みきょう)付近の道路を走ると、目に入ってくるのが、この「動物横断注意」の標識。これは実際に徳之島に多く生息しているアマミヤマシギを模したものです。他にも、リュウキュウイノシシ、ケナガネズミのものもありました。沖縄本島でも、カニやカメの標識がありますが、なかなかローカルな具体的な動物のイラストに嬉しさを覚えました。滞在中に、是非これらの本物の姿に出会いたいものです。
  徳之島の道路標識
徳之島の道路標識
NikonD1X Nikkor18-35/3.5-4.5ED
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