生まれてから19年間過ごした東京ですが、どうも都会の生活は苦手で落ち着かないものでした。そして、その東京よりも長くなった沖縄での生活が続いています。 しかし、長いからといって、その土地の人になることは出来ません。こうしてみると、本当に自分自身の落ち着ける居場所は何処にもないような、そんな気もしてきます。 でも、これからも沖縄に住み、あちらの島やこちらの島を転々としながら、野生動物たちの撮影を続けていくことに変わりはないでしょう。 その仕事にしても決して要領のよいものでなく、いつもどこかワンテンポずれたことばかりのように感じます。 ゆったりと流れていく時の中に浮かぶ、南の島での毎日を少しずつ紹介できればと思います。 しかし元来が怠け者で、夏休みの絵日記もまともに付けたことのない性格、どれくらいのペースで更新できるかは、当の本人にも全くわかりません。
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南島漂流記、本日(11/9)から25年目に入ります。 これからも、よろしくお願い致します。
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渋谷駅ハチ公前23:50
渋谷駅ハチ公前23:50
Ricoh Caplio GX
  2004.12.31
昨年に続き、今年も三が日だけ東京の実家で過ごすために、最終便で羽田空港に着きました。いつも、この時間帯ですと、実家の最寄り駅への私鉄の終電に間に合うか否か微妙なタイミングなのですが、大晦日の今日は余裕で間に合いました。もっとも、大晦日の晩は電車も終夜運転しているので、乗り遅れる心配は元々ないのですけれど。
 いつもは若者たちが大騒ぎをしている渋谷駅ハチ公前の交差点も、それに備えて待機している警察官ばかりが目立つ状況で、静かなものでした。
そう言えば、いつも終夜運転のアナウンスが繰り返される車内も、静かでした。日中から降り積もった雪とその後の小雨が影響して外出する人が少ないからでしょうか?それとも、度重なる災害報道の影響なのでしょうか。
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2004.12.31
今年最後の週は、北風が吹き、雨の降る日も多く、沖縄の冬らしい日が続きました。昨日、一昨日はまた晴れ間が広がりましたが、今日、大晦日は一段と冷え込み、小雨混じりの北風が吹き荒れています。
 午後2時50分だというのに、すっかり夕暮れのような暗さに包まれ、沖縄本島東海岸沿いを走る国道では、多くの車がライトを付け、街灯も点灯している程でした。
 先日、沖縄近海で発生した低気圧が発達して本土では大雪を降らせているようです。荒れ模様の年の瀬となりましたが、2005年はどのような年になるでしょうか?
  曇天の大晦日14:50
曇天の大晦日14:50
Ricoh Caplio GX
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サトウキビの花穂
サトウキビの花穂
NikonD100 VR Nikkor80-400/4.5-5.6ED
  2004.12.23
サトウキビ畑では、今ちょうど、銀色に輝く花穂が見頃となっています。特に逆光気味に陽に照らされると、より銀色がかって見えます。しかし、曇天ではエンジ色かがった色彩で、あまり映えません。さらに雨に濡れると、穂は痛んで見窄らしくなってしまいます。
 今年の沖縄の冬は、暖冬で好天が続いています。そのために、美しい状態の花穂が年末が近付いてきても、まだまだ楽しめます。しかし、やがて北風と雨によって、次第に寂しい状態になっていくでしょう。そして年が明けるとキビ刈りの季節がやって来ます。あとわずかの間の楽しみなのです。
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2004.12.21
ビデオ撮影のロケハンのために、沖縄本島の南部を回ってきました。所々で、緑色の葉の広がる中に鮮やかなオレンジ色の点在する畑が目につきました。ある海岸で車を停めると、目に前にこの畑がありました。それは、ゴクラクチョウカ(ストレリチア)の畑でした。
 薄曇りの空からときどき射し込む光に透けて、鮮やかなオレンジ色が映えます。その補色となるブルーの部分とのコントラストがさらに美しく映ります。正に極楽鳥花というのに相応しい姿です。
 しかし、ゴクラクチョウカと片仮名で書くと、何処か味気ないですね。日頃、生物の和名を片仮名表記することに慣れていますが、ときにはそれが不粋に感じられることもあります。英名などアルファベットで表記される国では想像も出来ないことでしょうけど。
  ゴクラクチョウカ(極楽鳥花)=ストレリチア
ゴクラクチョウカ(極楽鳥花)=ストレリチア
Ricoh Caplio GX
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夕焼け空
夕焼け空
Ricoh Caplio GX
  2004.12.18
東京から沖縄に戻った後、ちょっと仕事が立て込んでしまい、またまた南島漂流記をサボっていました。その間に、着実に季節は進み、今日の夕方、空を見上げると、夕焼けの空にうろこ雲が広がっていました。
 昨年とは違い、今年もまた暖冬の12月ですが、このような空を見ると、やはり季節は秋から冬なのだと感じさせられました。
 まだまだ天気のよい日も多く、日中は半袖生活も楽しめますが、やがて冬型の気圧配置になると、曇りや雨で北風の強い日が続くようになるのでしょう。ま、仕方ないですね・・・
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2004.12.11
東大のショップで購入したかったのが、この「御酒(うさき)」という泡盛なのです。何故、東大のオリジナルグッズの中に、沖縄の酒、泡盛なのか不思議な組み合わせに感じるかもしれません。それは、1935年に東大教授の坂口謹一郎博士(発酵学)が沖縄を訪れ、泡盛酒造所を回り、黒麹菌を採取したことに由ります。真空保存された菌株は、戦争を挟み、極一部しか残っていませんでしたが、98年にこれを2酒造所に返し、翌年瑞泉酒造が復刻したのが、この御酒という銘柄なのです。
 一般に、蒸留酒の泡盛は、出来たの新酒は刺激が強くハードな味わいです。それをしばらく寝かすことにより次第にマイルドな呑み易い味に変わっていくのです。しかし、この御酒は新酒でも、とてもマイルドで呑み易い泡盛なのです。発売当初に、戦前の黒麹菌を使ったという話題性だけで、呑んでみたのですが、その美味しさに驚きました。今では、行き着けの店では御酒をキープしています。沖縄戦で、戦前使用していた黒麹菌は失われたと言われてましたが、思いがけないところから、戦前の味が復活したわけです。実際には、戦前の黒麹菌と現代の酒造技術による産物なのでしょうけど、戦前呑まれていた泡盛のレベルはかなりものだったのかもしれません。
 赤門印の東大オリジナルボトルの中味は、通常沖縄で販売されている御酒と変わらないものだそうですが、これこそ話題性にあやかっての商品と言えそうです。これも、国立大学から独立行政法人へと移行した産物のひとつなのでしょうか。
  御酒(うさき)東大オリジナルボトル
御酒(うさき)東大オリジナルボトル
Ricoh Caplio GX
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東京大学本郷キャンパスのイチョウ
東京大学本郷キャンパスのイチョウ
Ricoh Caplio GX
  2004.12.11
今日は両親と本郷の東大へ行って来ました。東大のシンボルの赤門脇に出来たコミュニティーセンターという、東大オリジナルグッズのショップで是非購入したいものがあったのです。
 残念ながら、そのお目当ての品は、人気が高く品切れで注文することだけしか出来なかったのですが、その目の前に並ぶイチョウの木の見事な黄葉はなかなかのものでした。好天にも恵まれ、しばし見とれてしまいました。このような光景に出会うと、やはり温帯の四季のメリハリを羨ましく感じます。
 東大の本郷キャンパスを訪れたのは、何年ぶりでしょうか?琉球大学勤務時代の出張のとき以来ですから、もう10年以上になる計算です。さらにその前となると、子供のときではないでしょうか?
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2004.12.10
今年も、毎年必ず出席している忘年会に参加しました。私も契約して頂いているネイチャーフォトのエージェンシー主催による会です。写真家、編集者、研究者など、さまざまな分野からの出席者が集まり、貴重な交流、出会いの場となります。以前は、6月に出版社主催の写真賞受賞パーティがあり、そのふたつの集まりには必ず出席していたのですが、その写真賞自体がなくなってしまい、今では年に一回だけの機会となってしまいました。
 さて、以前にもお話しましたが、日本で昆虫写真家というと、10人にも満たない世界です。しかも、なかなか若手が現れずに、平均年齢は年々増していくばかりです。そのような状況、海野和男さん(左)が、なかなかフリーにならない若手の筒井学さん(中)と森上信夫さん(右)に、ハッパをかけている場面です。もっとも若手と言っても、私とほとんど年齢差はないのですが。
  忘年会の一コマ
忘年会の一コマ
Ricoh Caplio GX
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たわわに実った柿の実
たわわに実った柿の実
Ricoh Caplio GX
  2004.12.9
8月以来の東京ですが、12月半ばということで、もっと寒いことを覚悟してきたのですが、天気のよい日中は半袖でもいられるくらいです。
 冬の深い青空に映えるのは、真っ赤な柿の実です。私の実家の隣家にも、たわわに実っています。東京の晩秋や初冬には、ごくありふれた光景です。
 これまでの沖縄の生活では、柿は馴染みの薄い木でした。もちろん、店頭には立派な品が並びますが、街中や郊外で立派な柿の木を目にすることはほとんどありませんでした。しかし、最近たまに実を着けた木を見かけるようになりました。
 それでも、味のほうは大したことはないだろうと、高をくくっていたのですが、先日、庭で採れたという柿を食べる機会がありました。見た目も立派でしたが、その味のほうもなかなかのものでした。決して、沖縄の気候に合わないために、これまで沖縄で柿の木がほとんど見られなかったわけではないのですね。これから、さらに、沖縄の景色の中に柿の木が増えていくかもしれません。
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2004.12.8
8月以来の東京です。羽田空港は12月1日から第2ターミナルが新設され、今回利用したANA便はこちらに到着しました。
 新しい施設は、鉄骨の露出した高い空間が広がり、今までとはなかり違った印象です。これまでのように、乗降客の通路が共有されず独立していますので、人の流れが妨げられずに移動が効率的かもしれません。
 ただ、これまでよりも不便なのは、JAL系とANA系の出発ロビーが離れてしまったので、空席待ちで両社を掛け持ちするのは事実上、不可能なようです。また、出発前のお土産選びも両ターミナルを行き来するのは、難しいでしょうね。
 このような変化に対して最初は違和感があっても、次第に慣れ親しんでいくものでしょう。でも、自然界のフィールドの変化に対しては、そのような忘却による慣れは禁物です。以前のよかった状態を決して忘れずに、違和感を抱き続けるべきでしょう。
  羽田空港第2ターミナル
羽田空港第2ターミナル
Ricoh Caplio GX Wide-Converter
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ヒメカメノコテントウ
ヒメカメノコテントウ
Ricoh Caplio GX Speedlight
  2004.12.6
暑い季節であれば、この南島漂流記のネタ探しもさほど苦労しません。しかし、これからの季節次第に昆虫や動物たちの寂しい季節に移っていきます。北風の吹き荒れる曇天や小雨の下で、彼らのわずかな姿を探す時期が間もなくやってくるでしょう。
 そのような状況では、昆虫たちの姿の豊富な時期にはあまりレンズを向けないような被写体にも注意を払うようになります。例えば、地味な色彩の種類であるとか、とても小さな種類であるとかです。決してこれは悪いことではないのですが。
 そして、今日撮影した昆虫のひとつに、このヒメカメノコテントウがあげられます。体長3~4mmとかなり小さなため、他の見映えのする昆虫の姿の多い状況では、進んで撮影したくなる種類とは言えません。イネ科植物の穂の中に隠れるようにしていた姿は、逆光でシルエットに近く見えました。そこで、弱めにストロボを発光させ、翅(はね)の模様が見えるように写してみました。この撮影をしながら、このような状況にレンズを向けるのは、やはり冬が近付きつつあるのだなぁと感じました。
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2004.12.6
今年も残された日数が次第に減りつつありますが、自然界でもいろいろな出来事がありました。年の初めは久しぶりの冷え込みがありました。その後、春以降はそれが幸いしたのか、いつになく昆虫の発生が順調でした。いつも見られる種類は数多く、しばらく発生が途絶えていた種類も復活したりと。もちろん自然界のことですから、その逆の種類もいましたが。
 このオオオミノガも昨年辺りは、ほとんど姿が見られずに心配されていましたが、今春頃から少しずつ回復したようです。そして、今日もまだ幼虫の簑を見つけることが出来、その後も連続して発生しているのが確認されました。もっとも、その場所は、コンクリート製の電信柱という味気ない場所ではありましたけど。しかし、意外にもこの環境は色彩的に隠蔽効果が高くも感じられました。
  オオミノガ幼虫
オオミノガ幼虫
Ricoh Caplio GX
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葉裏のヨツモンカメノコハムシ
葉裏のヨツモンカメノコハムシ
Ricoh Caplio GX Speedlight
  2004.12.5
今年、ヨツモンカメノコハムシを撮影した琉球大学の植え込みを久しぶりに訪れてみました。ヨツモンカメノコハムシの寄主植物のノアサガオの葉には食痕がたくさん残っていますが、成虫の姿は見られません。図鑑によれば、成虫の見られるのは11月までとなっていますから、そのとおりのようです。
 それでも、諦めずにしばらく探してみたところ、やっと1匹が葉裏に隠れているのを見つけました。しかし、陽が当たって温度は上がっているのでしょうが、ほとんど動きません。やはり、もう成虫の季節は終わりなのでしょう。
 もしかすると、この場所でのヨツモンカメノコハムシの成虫は、これが今年最後の1匹なのかもしれません。そして、その成虫を見つけたのは、私の他にもいたようです。
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2004.12.3
本土からのお客さんを案内して、琉球料理店に足を運びました。普段も、沖縄そばやゆし豆腐、ちゃんぷるー系の沖縄庶民料理は、よく口にします。しかし、琉球王朝系の料理はこのような機会がないと、沖縄の日常生活ではまず食べません。
 ときどき行くこの店は、なかなか雰囲気があるのですが、予約なしでほとんど大丈夫ですし、年中無休で融通が利くのがありがたいところです。
 このようなお店ですので、注文もコースではなく、そのときの気分や好みで頼みます。そのような料理の中で驚かれるのが、この「みぬだる」。豚ロース肉に摺り黒胡麻をまぶし、蒸したものです。味以前に、その真っ黒な物体に驚かれるようです。
 恐らく、使われている黒胡麻は沖縄では生産されていないでしょう。現代でも全国一消費量の多い昆布も、昔から松前藩との交易品でした。また、沖縄を代表する酒、泡盛の主原料もタイ米なのです。このように、琉球料理に使われる原材料の生産地は、実に広い地域にまたがっています。ともすると、閉鎖的に感じる沖縄社会ですが、古の時代から広い地域の人々と接してきたのですねぇ。
  みぬだる
みぬだる
Ricoh Caplio GX
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