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生まれてから19年間過ごした東京ですが、どうも都会の生活は苦手で落ち着かないものでした。そして、その東京よりも長くなった沖縄での生活が続いています。
しかし、長いからといって、その土地の人になることは出来ません。こうしてみると、本当に自分自身の落ち着ける居場所は何処にもないような、そんな気もしてきます。
でも、これからも沖縄に住み、あちらの島やこちらの島を転々としながら、野生動物たちの撮影を続けていくことに変わりはないでしょう。
その仕事にしても決して要領のよいものでなく、いつもどこかワンテンポずれたことばかりのように感じます。
ゆったりと流れていく時の中に浮かぶ、南の島での毎日を少しずつ紹介できればと思います。
しかし元来が怠け者で、夏休みの絵日記もまともに付けたことのない性格、どれくらいのペースで更新できるかは、当の本人にも全くわかりません。
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写真展「亜熱帯やんばる〜多様性の森」終了しました。
ありがとうございました。
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※各種お問い合わせは、こちらまでお願いします。 |
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クマゼミを捕食するアシダカグモ
NikonD2X Tamron90/2.8Macro Speedlight
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2005.7.31
ここ数日、宿の庭で羽化するクマゼミを観察していますが、意外にも失敗する割合が多いように思います。 途中でアリにたかられたり、反り返ったときに障害物に邪魔されたり、何故か翅(はね)が伸びきらなかったり、原因はさまざまです。今日、羽化の撮影をしていて、これまで見たことのない失敗例を見ました。ひとつは、羽化途中でアシダカグモに捕食されてしまったもの。もうひとつは、羽化は無事に終えたのに、明け方にカラスに捕食されてしまったものです。あれだけ、たくさん五月蝿く鳴いているクマゼミも、いろいろなハードルをクリアした個体たちなのですねぇ。
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2005.7.31
久しぶりにセミの羽化を撮影しました。最初に昆虫の羽化を撮影したのがアブラゼミで、東京の実家の庭でのことです。確か高校3年の夏休みだったと思います。 その後は、チョウの羽化を撮影することが多くなり、セミの羽化を最初から最後まで撮影したのは、高校3年以来だったかもしれません。 クマゼミの羽化を撮影しながら、羽化後の成虫はほとんど黒い体色なのに、羽化途中は意外にもカラフルで、ちょっと夕張メロン味かも?などと考えてしまいました。
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クマゼミ
NikonD2X Tamron90/2.8Macro Speedlight
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クロカタゾウムシ
NikonD2X Insecteye-Lens Speedlight
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2005.7.30
今年の沖縄、特に八重山地方は、天候不順で生き物の出現時期が例年どおりではありません。今年は頻繁に西表島通いをしているのに、これまで一度も目にしてなかった昆虫のひとつにクロカタゾウムシがいます。 今日は、このところ御無沙汰していた林道に台風5号通過後初めて入ったところ、至ところに倒木があり行く手を阻まれてしまいました。細い林道のため、車を方向転換できる場所は限られています。仕方なしに車に積んであった折畳み式の小さな鋸で切り倒すこと10数本。ちょうど12時から2時の最も陽射しの強い中で作業をしたため、すっかりバテてしまいました。 3時間程費やしてやっと方向変換の出来る目的のポイントまで辿り着いたときは、もうダウン寸前でした。ところが車を停め、一休みと思ったときに、車の前方の枝を歩くクロカタゾウムシの姿に気付きました。休みたいのは山々ですが、今年初めて出逢ったクロカタゾウムシです、何としてでも撮影しなければと、カメラ片手に車外に出たのでした。
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2005.7.29
今日は、また虫の眼レンズによる撮影です。スッキリ晴れ渡った青空を見て、それを背景に撮影したかったためですが、準備しているうちに雲が増え、青空は少しだけになってしまいました。 一昨日に続いてのアカギカメムシです。このカメムシの特徴のひとつに親による卵塊と若齢幼虫の保護行動が挙げられます。蟻や寄生蜂から物理的に守る他、今日のような炎天下では卵の温度管理までします。まず、脚を延ばして卵塊と体の間の空間を作り、風通しをよくします。そして、針のような口の先から水分を分泌し、卵の表面に塗るのです。そうすれば、水分の蒸発によって気化熱が奪われ、卵の温度が下がるわけです。さらに、幼虫になってからも、親は同じ方法で幼虫に水分を補給します。 さて、不思議なのが若齢幼虫や卵塊を保護しながら交尾している雌のいることです。カメムシの雄は、交尾後、自らが交尾栓となって、他の雄と交尾をさせない戦略を採る種が数多く知られています。しかし、さすがに交尾をしながらでは、産卵は出来ません。だとすると、この雄は産卵後にやって来て交尾したのでしょうか?それとも、産卵のときだけ離れて、再び交尾したのでしょうか?後者だとすると、かなり用心深いと言うか、嫉妬深い雄ですねぇ。
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アカギカメムシ
NikonD2X Insecteye-Lens Speedlight
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コナカハグロトンボ成熟雄
Ricoh Caplio GX8 Wide-conversion Lens
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2005.7.28
例年よりも開花が遅れ、前回あまり撮影出来なかったサガリバナの状況を確かめに行ってきました。 渓流沿いの道を20分程度歩いたところにある、大きな群落なのですが、着いてみると、ある程度まとまった落花が見られます。これならば、なんとか撮影出来そうなので、夕暮れの開花まで他の撮影をして過ごすことにしました。 これも台風の影響なのか、昆虫の姿はあまり多くないのですが、さすがに渓流環境だけあって、トンボが目に付きます。ちょうど流れと森を背景にした小枝で占有行動をしているコナカハグロトンボの雄を見つけ、ちょっとモデルになて貰いました。 このところ、「虫の眼レンズ」の使用が多いのですが、この程度の大きさの被写体ですと、いつものコンパクトデジカメだとちょうど背景のボケ具合も適度で、とてもよい雰囲気になりました。何よりも手軽に撮影できるのが嬉しいですね。また、あまり背景までくっきりピントが合ってしまうと、状況によっては煩雑な印象になってしまうこともあるので、今回は周りの環境も分り、被写体も浮かび上がり、ちょうどよいのではないでしょうか?
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2005.7.27
今日やっと本格的にフィールドに出てみました。台風の影響は風向きによるのでしょう、ほとんど何ともないところもあれば、木の枝がかなり折れているところもあります。 影響の少なかった場所のアカメガシワの木では、卵塊を守るアカギカメムシの姿が目に付きます。確認しているだけで、今年何回目の繁殖でしょうか?少なくとも既に3回目ではないかと思うのですが。 以前は、アカギカメムシの体色は、地域変異があると言われていました。沖縄本島地域では黄色い個体が、八重山諸島では赤い個体が優勢だと。ところが、撮影を通して観察して見ると、同じ個体が羽化直後は鮮赤色であるのが、オレンジ色から黄色、灰白色へと時間とともに変化していくのです。 沖縄本島では基本的に5、6月の2回だけ繁殖します。これは幼虫の成長期の栄養源として強く依存しているアカメガシワの実のある時期に当たります。これが八重山では、実のある時期が長いためにアカギカメムシの繁殖回数が多く、新鮮な赤い個体を目にする機会が多いのではないかと推測したのです。そして今年、頻繁に八重山通いをしてみて、そのことが裏付けられたように思います。年内にあと何回くらい繁殖するのでしょうか?
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アカギカメムシ
NikonD2X Insecteye-Lens Speedlight
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ヤエヤマカネタタキのペア
Ricoh Caplio GX8 Speedlight
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2005.7.26
今日からまた久しぶりの西表島です。本当はもっと早く来る予定だったのですが、先日の台風5号などの影響で、3週間振りとなってしまいました。早速、台風の影響を確認したいところなのですが、飛行機は遅れるわ、船は遅れるわで、西表島に着いたのは夕方になりました。中途半端になるよりも、今日は明日以降の準備に充てることにしました。 それでも気になるので、夕暮れ時に宿の周りを歩いてみました。蚊を除いては、やはり昆虫の姿が少なく感じられます。ところが、1枚の葉の上に鮮やかなオレンジ色の物が乗っているのに気付きました。よく見るとヤエヤマカネタタキの雄の翅(はね)です。近くには数匹のなかまがいます。中に1匹だけ雌がいて、盛んに求愛されていました。雄に比べると地味な雌ですが、雄のカネタタキにとってはとても魅力的に映るのでしょうね。
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2005.7.24
今日も虫の眼レンズによる撮影です。このカットは、昨日のように最広角端ではなく、また絞りも絞り込んで被写界深度を稼いでいます。そのためにシャッタースピードが遅く、三脚を使用しています。 背景の状況もまでよく判り、人が歩いているのも判別出来ます。かなり、虫の眼的な雰囲気になってきました。 しかし、ふとこれは虫の眼レンズというよりも人間の眼に近い映像なのではないかと思いました.高性能の人間の眼は瞬時にピントが合いますから、目の前の小さな物から背景まですべてにピント合っているような印象を受けます。また、視野も色があってクリアに見えている部分はそれ程広くないのですが、これまた即座に視野を移動出来ますから、かなり広い範囲をクリアに見ているような意識があるのです。そのようなイメージを再現したのが、このような映像なのではないでしょうか? それに、複眼と単眼を組み合わせた昆虫の視覚が実際どのように見えているかは、まだ誰も体験したことのがないのですから。
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オキナワクワゾウムシ
NikonD2X Insecteye-Lens Speedlight
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ウスキシロチョウ
NikonD2X Insecteye-Lens Speedlight
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2005.7.23
実は納品された虫の眼レンズに使われている、あるレンズメーカー製のメインレンズに不具合が起きました。かなり頻繁に生じる症状らしいのですが、絞り機能が働かなくなるのです。初期不良による交換あるいは修理に出そうと思ったのですが、試行錯誤で触っているうちに構造が理解出来、直せました。これは不具合が生じて当たり前のような構造で、そのまま製造、販売されているのに首を傾げたくなります。 さて、いきなりのトラブルでしたが、自力でクリア出来、本格的な撮影をしてみました。 光学系が暗いので、自然光による手持ち撮影はかなり難しいものがあります。基本的には三脚使用が前提ですが、ストロボを使用すれば、手持ち撮影も可能でしょう。しかし、レンズ先端から被写体までのワーキングディスタンスが1cm前後の場合が多く、ストロボの取り付け方には工夫が必要です。それもなんとかクリアし、初めて手持ち撮影してみたのが、今日の写真です。生憎の曇り空で、背景に奥行きが出せなかったのが、残念です。
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2005.7.22
数日前に届いた「虫の眼レンズ」ですが、2日程テスト撮影をし、いろいろと特徴や欠点などが解ってきました。 このように撮影すると、如何にも迫力ある写真が撮れそうな風貌をしています。このような光学系のレンズを考案されたのは、栗林慧さんです。それが、現在ではお金を出せば、誰でも手に入れることが出来るようになりました。 どのような分野の仕事であっても、最終的に求めるのはオリジナリティでしょう。写真の世界でのオリジナリティとは、当然のこと映像表現にあります。それには、このような新しい機材やテクニックを用いることで、これまでにない映像を産み出すこともありますし、テーマのオリジナリティもあります。 私の場合は、後者に強く依存した活動スタイルを採っています。「熱帯でも温帯でもない亜熱帯とは何か?」「日本の中の亜熱帯」を映像表現するのが、最大のテーマだと考えています。そのために、その状況、状況で最も適した表現方法を選択できればと思います。そしてそれぞれの機材やテクニックを考案した方々に感謝しつつ使わせて頂いているのです。
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虫の眼レンズ
Ricoh Caplio GX8
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アサヒカメラ8月号
NikonD2X Insecteye-Lens
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2005.7.21
昨日発売のアサヒカメラ8月号に、今年3月に偕成社から刊行された「虫から環境を考える」シリーズの写真が掲載されています。私以外の著者も全員の写真が、一堂に紹介されています。 私の『亜熱帯林にかくれるコノハチョウ』の写真も1ページですが、掲載されています。アサヒカメラに作品が掲載されるのは12年ぶりになります。 ちょっと残念なのが、個人的には決して使わない「ヤンバル」というタイトルが付けられていることと、私がだけがデジタル撮影ではなく、フィルム撮影ということです。昨年は、8~10年周期でコノハチョウの食草の枯れてしまう年にあたり、新しい写真が1カットも撮影できなかったのです。読者に、デジタル嫌いの頑固者に思われやしないかと、やや心配です。
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ヤマトシジミ
NikonD2X Insecteye-Lens Speedligt
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虫の眼レンズ
Ricoh Caplio GX8
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2005.7.20
昨年から注文していたレンズがやっと届きました。所謂、「虫の眼レンズ」と呼ばれている被写界深度の非常に深いレンズで、いかにも昆 虫の視線で見たような映像が撮影出来るのです。 しかし、その構造は下の写真のようなもので、お世辞にも扱い易いものとは言えません。自動絞りなんて当たり前の機能もありませんし、暗い光学系なのでピント合わせもかなり難しいものです。それ以前に、レンズの光軸を中心に合わせるだけでも至難の業なのです。普通のマクロレンズで、動き回る昆虫を追い掛けるのとはかなり違った世界です。 1枚シャッターを切るだけでも苦労するレンズですが、巧くいけばとてもインパクトのある映像が得られます。さて、これからどんな作品が生まれることでしょう。
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2005.7.18
沖縄本島地方は、台風の強風域から抜けましたが、まだどんよりと曇ったままです。いつものようにホルトノキの集まるクマゼミも、ちょっと物足りなさそうです。 本州から宮古島に分布するクマゼミは、外見も分類上も全く同じだとされています。それが、石垣島、西表島では、腹部の中央部が白化します。さらに、7月8日に紹介したように、与那国島では腹部のほとんどが白化します。 このように北東から南西にいくに従って、体色が薄くなる傾向は、モリバッタでも認められます。これは、より日射の強い地域での体温調節への適応なのではないでしょうか。
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沖縄本島産クマゼミ
Ricoh Caplio GX8
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強風に曝されるカンヒザクラの木
NikonD2X Sigma20/1.8
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2005.7.17
いよいよ台風5号が近づいてきました。沖縄本島中南部も朝から強風域に入っているようで、強風が吹き荒れています。幸いにも、沖縄本島地方は暴風域に入ることはないようです。 いつもですと、これで一安心といったところなのですが、今年はそうも言ってられません。西表島を初め、八重山の島々を舞台にしたビデオ作品の撮影に通っています。915hp近くまで勢力の発達した状態で、西表島や与那国島にかなり接近したコースを通るようです。 例年よりも遅れているサガリバナの花やミカドアゲハなどのチョウ、来月発生のピークを迎えるヨナグニサンたちはどうなってしまうのでしょう。そして、まだ本格的な対面を果たしていないイリオモテヤマネコは、どうやって暴風雨を凌いでいるのでしょうか。
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2005.7.16
台風5号が接近し、風も強まり曇っています。今日、ふと立ち寄った公園はちょっと不思議な雰囲気でした。地面は一面赤土に覆われ、雨でも降れば泥濘に化すのは一目瞭然と言った環境です。そして、植えられているのは、ほとんどがリュウキュウマツ。下草もなく、何処か殺伐とした、あまり昆虫との遭遇には期待出来ない感じでした。 ところが、ある木の葉裏にたくさんのセミの抜け殻が付いているのに気付きました。そして、その木の根元には、たくさんの穴が開いています。そう言えば、リュウキュウアブラゼミが産卵するのはリュウキュウマツでした。周りを捜すと、確かにリュウキュウアブラゼミの姿がありました。しかし、近くからほとんど鳴き声は聞こえてきません。 前から気になっていますが、セミの仲間は、鳴く(繁殖行動)木と吸汁する木と産卵する木が違う場合が多いように思いますが、実際はどうなのでしょう?
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リュウキュウアブラゼミ
NikonD2X Sigma20/1.8 Speedlight
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ウスキシロチョウ
Ricoh Caplio GX8 Wide-conversion Lens
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2005.7.15
今日はくっきりと晴れ渡り、初夏らしい一日です。植え込みのランタナも満開となり、そこには、ウスキシロチョウ、アオスジアゲハ、シロオビアゲハなどが絶え間なく訪れ、青空をバックに乱舞しています。 これは絶好のチョウの飛翔カットをものにするチャンスと思ったのですが、残念ながら風が強くなかなか巧くいきませんでした。 風が強いのは、台風5号が接近している影響です。そう言えば、先日の空撮のときにお世話になったヘリのパイロットの方が「本当に大気の状態がよくクリアなのは、台風の直前」と言われていたのを思い出しました。今日、西表島や与那国島の上空からは、どのような風景が広がっていたのでしょうか。
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2005.7.12
今日は琉球朝日放送の会議に出席しました。ちょうど節目の100回目の会議ということもあり、会議終了後に懇親会が持たれました。 会場は沖縄市にある東南植物楽園。日没を挟み、貸切状態の園内での宴は、なかなか優雅なひとときでした。 この時期、既に梅雨明けを迎えた沖縄は、日中は猛暑に悩まされていますが、このような楽しみは夏ならではでしょう。
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QAB会議後の懇親会
Ricoh Caplio GX8 Wide-Conversion Lens
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西表島北西部
Ricoh Caplio GX8
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2005.7.11
この1ヶ月程、陽が昇るとその日の天気を心配し、大気の状態を気にする毎日でした。ヘリの空撮をその日に行うかの判断を下すためです。その結果は、ベストではなかったにしても、許される日程の中では、90点の選択だったでしょう。 一昨日、今回の最後の空撮予定地の与那国島に向かう途中、ジェット機で西表島の上空を通過しました。そのコースは、ほとんが今月1日に空撮をしたときとオーバーラップしていました。ヘリよりも高高度で見る西表島は、かなり大気の状態もよく、クリアに見えました。こんなもんでしょうかねぇ? 近年、航空機の離発着時の電子機器の使用制限が厳しく、なかなか機窓からの撮影が難しい時代となりました。離島では、離発着時こそが最高の撮影状況であることが多いのに歯がゆいばかりです。携帯電話など所謂、電波を発する機器の制限はともかく、現状のようなすべての電子機器の使用制限は、本当に必要なのでしょうか?スチル写真ならば、完全機械式のフィルムカメラ(露出計も非搭載?)を用意すればよいかもしれませんが、ビデオとなるともうお手上げです。
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2005.7.10
今回の与那国島で、最初に撮影したのが、カラスザンショウに集まるヨナグニクマゼミでした。 その同じ木には、ノブオオオアオコメツキというルリ色に輝く、与那国島固有種の甲虫も集まっています。今まで、1匹ずつ見たことはありますが、一度にまとまって見たのはこれが初めてです。 さらに、この木で最も多く見られる昆虫がチャイロカナブンです。この3種類の昆虫が入り乱れて、樹液の出ている場所などを巡って争いが繰り広げられます。さらに、同種の間でも、餌場や交尾相手を巡っての争いの連続です。 これだけ多く見られるチャイロカナブンも、与那国島固有の昆虫だったら面白いのにと思っていたところ、図鑑では与那国島固有亜種として扱われています。しめしめ、これでTVの一回分のネタになりそうです。
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チャイロカナブン
NikonD2X VR Nikkor80-400/4.5-5.6ED Speedlight
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アオナガイトトンボ
NikonD2X Tamron90/2.8Macro X1.4Telecon Speedlight
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2005.7.10
空撮も終わり、今日与那国島から沖縄本島に戻ります。但し、今日は空撮の予備日だったために、午後の便を予約しています。そのために、半日昆虫の撮影に使うことが出来ます。 そこで、早速、アオナガイトトンボの生息地を訪ねました。このトンボは、国内では与那国島だけに生息しますが、それも数カ所にごくわずかが見られるだけです。 薄暗い小さな流れには、3個体程の雄の姿が見られました。相変わらず、神経質でなかなか近づかせてくれません。交尾や産卵などを期待していたのですが、許された時間内では観察出来ませんでした。それでも、何とかビデオとデジカメで、雄の撮影をすることが出来ました。いつ見ても、目に染みるような青です。
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2005.7.9
やっと与那国島の空撮も終了し、今夜は独りで打ち上げとなりました(毎晩のことですが)。いつも行く店が臨時休業のため、一昨年近くにオープンした居酒屋に初めて入ってみました。 初めはビールだったのですが、つい調子に乗って、与那国島特産の60度の泡盛「花酒」を頼んでしまいました。蒸留時に最初の部分だけが度数60度に達するそうで、「初っ端」の「端(はな)」が語源だとも言います。さすがに60度の酒は器に注いで、そのまま火も着きますし、水で割るとこのように白く濁ります。単に氷の冷たさでグラスが曇っているだけではないのです。 与那国島近海で漁の盛んなカジキの刺身を肴に、1合を呑み干すと、さすがに利きました。
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花酒とカジキ刺身
NikonD2X Tamron11-18/4.5-5.6
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与那国島
NikonD2X Tamron11-18/4.5-5.6 PL-Filter
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2005.7.9
今日のちょうど正午頃、ヘリで与那国島の海岸線を一周しながら、撮影を行いました。 天気は正直言って、昨日のほうがよかったのですが、次回のチャンスは9月になってしまい、今度は台風の心配も出て来ます。取りあえず、雲の合間からときどき顔を出す太陽に期待を託して、撮影に踏切ました。 やはり、全体に霞のかかったようなクリアとは言えない大気の状態でしたが、島の南東部の海は美しく、この島の大きな特徴でもある海岸線の絶壁が際立って見えました。あっと言う間の島一周でしたが、やはり地上から見るのとは、ひと味違った与那国島でした。
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2005.7.8
空撮のために与那国島へ来ています。明日、ヘリがウリミバエの防除作業のために与那国島に飛んでくるのです。それに合わせて、与那国島に渡り、空撮を行う予定です。与那国島へは、日に1~3便しか航空便がないため、前日に島に入ったのです。 そのために、今日半日は昆虫の撮影に当てられます。まず、目に付いたのは、カラスザンショウの木に群れるヨナグニクマゼミたちです。沖縄本島にも生息するクマゼミと同種なのですが、与那国島産は腹部ほぼ全体が白いのが特徴です。石垣島、西表島産も腹部が白いのですが、これ程広い範囲までは白くなりません。 しかし、このヨナグニクマゼミは、7月いっぱいで姿を消してしまいます。与那国島では、8月中旬にヨナグニサンが発生のピークを迎えますから、なかなかこの時期にはこられないのです。
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ヨナグニクマゼミ
NikonD2X Tamron90/2.8Macro X1.4Telecon Speedlight
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西表島板敷(マヤグスク)の滝
NikonD2X Tamron11-18/4.5-5.6 PL-Filter
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2005.7.7
西表島から戻り、2週間の間に溜まってしまった雑用や、撮影してきたデータ整理に追われています。今回の最大のテーマだったヘリでの空撮の映像を見ていて感じるのは、滝の不思議さです。 この写真の滝は、西表島のほぼ中央部にあって、落差10m幅16mと言われ、眼前に広がる景色には圧倒されます。しかし、これを上空から見ると大して迫力が感じられないのです。西表島の有名な滝、カンピレー滝も上空からですと、ほとんど滝には見えず、岩場を流れる水流にしか映りませんでした。 滝とは、地に立って下から見上げ、その落差や大きさを味会うのに相応しいものだと改めて知らされました。 ※いつものことですが、数日、日誌の更新をサボるかもしれません・・
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2005.7.5
今年の3月に西表島での撮影用に購入した中古のジムニー。もう11年も前の車ですが、よく働いてくれています。機材を満載して細い荒れた林道の木と木の間をすり抜けたり、ルーフにカヌーやビデオ用クレーンの大型機材を積んだり、ときには撮影用のブラインドになったり、仮眠用ベッドになったりと大活躍です。 最近不思議なことがあります。購入直後は、燃費が7km/L代しか出ず、ちょっと落胆していたのですが、最近1km近くも向上しているのです。暑くなってきて、エアコンの使用頻度も上がってきているのに不思議です。恐らく、長い間動かさないでいたため、各パーツの動作がスムースでなかったのが、最近は馴染んできたのが理由かな?と思っています。
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ジムニー西表仕様
Ricoh Caplio GX8
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イリオモテノラネコ
NikonD100 Sigma18-50/3.5-5.6 Speedlight
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2005.7.4
今日で、今回の西表島滞在も最終日。午前中に自動撮影カメラを回収してきました。カメラのセットしてある近くで、鳥の食べられた痕がありましたが、カメラは避けて通ったようで、何も写っていませんでした。 一体、自動撮影カメラは正常に作動していたのかと疑問にかられ、お世話になっている宿の庭で、毎日やって来るノラネコ相手に動作テストをしてみました。すると、このように問題なく作動し、こんな写真が撮れました。やはり、カメラの所為ではなく、私のカメラの設置場所の問題のようです。
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2005.7.3
長い激しい梅雨が終わり、例年ですと昆虫たちのベストシーズン到来なのですが、どうも昆虫の姿の寂しい状態が続いています。 ここ数日、やっと目にするチョウの数が増えてきたように感じます。今日の夕方、林道沿いの茂みで、スジグロカバマダラの訪花する姿を数多くみました。そして、何組かの交尾ペアも混ざって見られました。 チョウの種類によっては、なかなか交尾シーンの見られないものもいます。それは、必ずしもチョウ自体の数だけの問題ではないようです。例えば、コノハチョウは比較的多く見られますが、交尾を目撃することは極めて稀なのです。
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スジグロカバマダラ交尾ペア
NikonD2X Tamron90/2.8Macro X1.4Telecon Speedlight
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オオハラビロトンボ雄
Ricoh Caplio GX8
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2005.7.3
林道でオオハラビロトンボに出会いました。成熟した雄で、いくつかの枝先や葉にとまり、縄張りを守っています。割と警戒心が強く、最初はなかなか近づかせてくれません。 被写体の昆虫に近づくのにはコツがあります。決して一気に近づこうとしてはダメなのです。少しずつ、何度逃げられても、ゆっくり距離を縮めていきます。このとき、欲張って一度に接近すると、昆虫も驚いて2度とその場所に戻ってこなくなります。あまり刺激をせずに、飛び立ったとしても、すぐ近くに舞い降りる程度の刺激にとどめながら、こちらが危険な存在でないことを伝えながら、慣らしていく感覚でしょうか? 幸いに、縄張り行動をしている昆虫は、同じ場所に戻ってくる性質がありますから、最後はこのように広角レンズで画面いっぱいに収めることが出来ました。
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2005.7.2
今日は、西表島の代表的な滝、浦内川のマリウドとカンピレーの滝まで行ってきました。空身ですと、片道45分程度なのですが、30kg近い業務用ビデオ一式を持って、途中途中で撮影しながらですと、その2~3倍の時間を要します。 やっと辿り着いたカンピレーの滝は、5年振りくらいでしょうか?大小のポットホールの点在する滝を眺めて、かつて大きなポットホールに落ちかけたことを思い出しました。島の奥地から出て来た直後に足を滑らせて、片足が完全に水の中に入ってしまいました。ところが、手にしていた三脚がポットホールの縁にひっかかり、撮影機材毎行水することは免れました。その頃は、まだ総金属製の三脚だったからこそで、今のカーボン製だったら、どうなっていたことでしょうか?
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ポットホール
Nikon D2X Tamron11-18/4.5-5.6 PL-Filter
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空撮用ヘリ
Ricoh Caplio GX8
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2005.7.2
昨日までお世話になっていた空撮に使ったヘリです。とても小さな、ちょっと古い機種なのですが、大型の新鋭機に負けずに頑張って仕事してるんだね?って雰囲気が漂っています。 いろいろ制約が多いのが難点ですが、何度か乗せてもらううちに、愛着が湧いてきました。撮影が終わり、整備しているときに両サイドのドアを開けていると、どこかダンボ(古い・・)のように見えてしまいます。 今回の空撮はひとまず終了しましたが、今月中旬に与那国島での再会が待っています。
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2005.7.1
今年は、度々の寒の戻りや2、3月の大雨、日照不足、長い梅雨と天候不順のためか生き物の世界は大混乱のようです。例年よりも早く出現するものや、かなり遅いものなど例年通りのものは少ないようです。 西表島のマングローブ林の中で見られるサガリバナも、今年は2週間~1カ月遅れのようです。例年ですと、ちょうど今頃がピークなのですが、何処のポイントでも、今年はまだ蕾がほとんどの状態です。 今晩、ダメモトで一昨年撮影したあるポイントを訪れてみたところ、水面にたくさんの花が浮いているのに出会いました。今年初めて見た、まとまった数の花です。しかし、実際に何処で咲いた花かと捜してみたところ、かなり高い場所に着いた花でした。サガリバナは高い所から咲き始める性質があるようで、よいカットをものにするのには、やはりまだ早いようです。
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サガリバナ落花
Ricoh Caplio GX8 Speedlight
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西表島北西部
Nikon D2X Tamron11-18/4.5-5.6 PL-Filter
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2005.7.1
先月24日から延期を繰り返してきた西表島のヘリによる空撮を、今日の午前中ついに行いました。 遠景の山並みは、やはりいくらか霞んでいて、完全にクリアな大気条件ではないのですが、これ以上延ばしていると、再び天気が崩れるかもしれませんし、今回の滞在日程も残り少なくなってきたので、ギリギリの決断でした。 逆光で遠くの山並みを見るとクリアでないのが歴然ですが、順光で海岸線を眺めるとなかなかの美しさです。かなり高額な経費の掛かる撮影なので、次回は何時出来るか判りませんが、いつかまた最高の気象条件で西表島の上空を飛んでみたいものです。
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