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生まれてから19年間過ごした東京ですが、どうも都会の生活は苦手で落ち着かないものでした。そして、その東京よりも長くなった沖縄での生活が続いています。
しかし、長いからといって、その土地の人になることは出来ません。こうしてみると、本当に自分自身の落ち着ける居場所は何処にもないような、そんな気もしてきます。
でも、これからも沖縄に住み、あちらの島やこちらの島を転々としながら、野生動物たちの撮影を続けていくことに変わりはないでしょう。
その仕事にしても決して要領のよいものでなく、いつもどこかワンテンポずれたことばかりのように感じます。
ゆったりと流れていく時の中に浮かぶ、南の島での毎日を少しずつ紹介できればと思います。
しかし元来が怠け者で、夏休みの絵日記もまともに付けたことのない性格、どれくらいのペースで更新できるかは、当の本人にも全くわかりません。
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写真展「亜熱帯やんばる〜多様性の森」終了しました。
ありがとうございました。
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※各種お問い合わせは、こちらまでお願いします。 |
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2003.2.23
2週間ぶりの山原(やんばる=沖縄本島北部)ですが、わずか2週間で森の暦は早まり、もうすかっり春の中といった気分でした。2週間前に2ペアのヤンバルクイナに遭遇した林道を再び走ってみると、またまた3羽に出会うことが出来ました。 生憎の雨降りでしたが、2月というのにあまり寒さを感じることもなく、虫の音も聴こえてくるほどです。そのような中で見つけたヤンバルクイナ。すっかり雨滴に濡れて、キラキラ輝いていましいた。しかし、ときおりその雨滴を払うために激しく体を震わせます。 そして、夜間のヤンバルクイナの撮影で最も春の到来を感じさせたのが、照明のライトに飛来する昆虫たちでした。これからは、またしばらくライトめがけて飛んで来る数多くの昆虫に悩まされそうです。次の日の昼間の森では、本来3月に入らないと活動を始めない種類の多くが、既に盛んに活動している姿が確認出来ました。今年は早くもシーズンインのようです。
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雨滴を払うヤンバルクイナ
SONY DCR-VX2000 X1.7Telecon
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カラシナの花
NikonD1X Nikkor28-105/3.5-4.5 PLFilter
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2003.2.18
ここ2日間、日中よく晴れ上がり、気温も23℃前後まで上昇しています。ポカポカ陽気と言うよりも、ちょっと汗ばむくらいの感じです。事務所の近くの畑ではカラシナの花が満開となって、青空の下、燃え立つような黄色の塊が目に飛び込んできます。 本土では、菜の花というとアブラナがポピュラーなのかもしれませんが、沖縄ではカラシナの花がほとんどだと言われています。アブラナに比べて花弁が小振りなような印象を受けますが、これだけの株がまとまると、全体ではかなりのボリュームが感じられます。 昨年は秋の訪れがいつになく早く感じられましたが、反対に今年は春の訪れが早いようです。しかし、亜熱帯の四季は温帯ほど区切れが明確ではなく、まだまだ冬と春が混在しています。そのことを象徴するかのように、すぐ隣の畑ではサトウキビの収穫作業が行われていました。
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2003.2.8
気温も上昇し、風も穏やかで、月も暗い、ヤンバルクイナ探しには悪くない晩です。通常、12月から2月の低温期には、ヤンバルクイナは夜間樹上に登る行動を、ほとんど見せなくなってしまいます。それでも、ダメモトで探してみると、真冬でもごく稀に姿を見られることがあります。今晩こそが、その絶好の真冬のクイナ日和です。 探し始めて約2時間、木生シダのヒカゲヘゴに登っているヤンバルクイナのペアを見つけました。しかし、道路からはかなり距離が離れていますし、撮影するには、邪魔している木がたくさんあります。おまけに、かなり神経質そうな様子も見せています。今年初めて見るクイナで、しかもペアですが、無理をせずに諦めて、その場を離れました。 ところが、その場から1Kmも行かないうちに、再び別のペアに遭遇しました。立続けにペアに出会うことは、シーズン真直中でもそうそうあることではありません。しかも、今度のペアは距離も近い上、後ろ向きながらピッタリと寄り添っています。少しでも外気に触れる部分を減らそうとする、寒さ対策なのでしょうか?まるで2羽だけで、押しくら饅頭をしているようなユーモラスなポーズです。0時を過ぎ、誕生日の日付けに変わった直後の、山原からの素敵なプレゼントとなりました。
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寄り添うヤンバルクイナのペア
NikonD1X VR Nikkor80-400/4.5-5.6ED Speedlight
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アカメガシワ芽吹き
NikonD1X Sigma EX105/2.8 Macro
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2003.2.7
「暦の上では春」というフレーズはよく耳にしますが、やはり陰暦の季節と実際の季節の進行には、ギャップを感じるのが常です。しかし、今回の山原(沖縄本島北部)は、気温が3月下旬から4月上旬並みに上昇し、冬とは思えない陽気となりました。遠くから眺めた山並は、まだまだ冬のままですが、森の中に入り、さまざまな植物を間近に観ると、小さな春を感じることが出来ます。 そのような春を迎えつつある植物の中で、特に目を引くのがアカメガシワの芽吹きです。その和名の由来にもなっている「赤芽」は、紅色のベルベットに覆われたようなミニチュアサイズで、いくら眺めていても飽きない魅力があります。 このアカメガシワほどではありませんが、赤色をまとった新芽は他の植物でも珍しくありません。そして、亜熱帯ではポピュラーではありませんが、落葉前には赤く色付く植物もたくさんあります。生長した葉の緑色とは対照的に、誕生と散る真際には鮮やかな色になるのは、どのような理由が隠されているのでしょうか?
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2003.2.6
ここ数日あまりパッとしない天気でしたが、今日は朝は少し雲が広がっていたものの、お昼前にすっかり晴れあがり、最高気温は20℃を超えそうです。 そんな青空の下、文字どおり燃えるような色彩を放っているのが、このカエンカズラの花。空のブルーとオレンジ色の、そしてオレンジと葉の緑色のコントラストが実に鮮やかです。今の季節、住宅街を歩くと、カンヒザクラの緋色、ポインセチアの深紅を初め、ハイビスカスやブーゲンビリアはもちろん、とりどりの鮮やかな色彩が目に飛び込んできます。さすが、亜熱帯の冬を感じさせます。 しかし、ここにあげた植物のどれをとっても、沖縄の在来種ではありません。このカエンカズラもブラジル原産の植物です。以前にも書きましたが、沖縄県の花デイゴでさえも、マレー半島原産の外来種なのです。 こうしてみると、まだ外来の植物の持ち込まれていなかった古の沖縄の街並は、どのようなものだったのかとふっと考えてしまうことがあります。とても地味で寂しい景色だったのでしょうか。あるいは、在来種だけで構成された景色は、意外にもそれらの植物たちの素顔が一層引き立って、趣きの感じられるものだったのでしょうか。
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カエンカズラ
NikonD1X Nikkor18-35/3.5-4.5ED
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